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kintoneの標準機能で対数を求める #3

Last updated at Posted at 2021-09-01

前回
kintoneの標準機能で $ lnX $ の真数$ X $の範囲をできるだけ大きくできるようにXのn乗根を求めました。
今回は前回前々回のアプリを利用して $ X>2 $ の自然対数を求めます。

真数Xを大きくする方針

$ log_eX $において$ X = x^n $ とおくと、
$ log_eX = log_ex^n = nlog_ex $ となります。

$ x = X^\frac{1}{n} $ なので、真数$ X $を$ \frac{1}{n} $ 乗した数 $ x (x > 0) $ を真数とする $ log_ex$ を求めて $ n $ 倍すれば、
進数 $ X>2 $ の自然対数を求めることができるはず。

というわけで、

1. Xのn乗根($ X $ の $ \frac{1}{n} $ 乗)を求めるアプリ(前回
2. 真数 $ X>2 $ の自然対数 $ lnX $ を求めるアプリ(✨今回✨)
3. $ log_aX $ を求めるアプリ(次回)

の順に作っていきます。
今回は真数 $ X>2 $ の自然対数 $ lnX $ を求めるアプリを作成します。

アプリの準備

今回のアプリはルックアップが多くてちょっと複雑かも?

アプリ名はlnX(自然対数)を求めるアプリとしておきましょう。
※あとからルックアップで使用します。

フィールド種類 フィールド名 フィールドコード 設定・数式など
ルックアップ lnXのXを手入力して! X_手 前回のアプリ「Xのn乗根(ニュートン法)」から引っ張ってくる(図2参照)
計算 lnX lnX ln_X_n * n
数値 Xのn乗根 x_n ルックアップ「ほかのフィールドのコピー」で設定する
数値 n n ルックアップ「ほかのフィールドのコピー」で設定する
ルックアップ Xのn乗根を手入力して! Xn乗根 前々回のアプリ「lnX(0<X≦2)を求めるアプリ」から引っ張ってくる(図3参照)
数値 ln(Xのn乗根) ln_X_n ルックアップ「ほかのフィールドのコピー」で設定する

図1:アプリ全体図
image.png

図2:ルックアップの設定(lnXのXを手入力して!のルックアップフィールド)
image.png

図3:ルックアップの設定(Xのn乗根を手入力して! のルックアップフィールド)
image.png

使い方

ちょっとわかりにくいかもですが
$ lnX $ を求める手順としては

  1. 前回のアプリで$ lnX $のXのn乗根(デフォルト10乗根)を求める
  2. 前々回のアプリで$ lnX^\frac{1}{n} $ を求める
  3. $ lnX = n \times lnX^\frac{1}{n} $ なので 2. で求めた値に10をかけた値が$ lnX $ になる

という流れになっています。

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