🔰 本シリーズのテーマ
これまで Vol.8 では 「表示」や「UIテンプレート」 に焦点を当ててきました。
ここからの Vol.9 シリーズでは、入力データの正当性と正確なデータ変換という、業務アプリの「中核」に迫ります。
実務では、
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空欄チェック
桁数チェック
数値形式チェック
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日付型への変換
数値型への変換
コード⇔名称の整合性
といった処理を 安全かつ効率的に組み込む 必要があります。
Struts2 にはそのための堅牢な仕組みが既に備わっており、本シリーズではそれらを 現場レベルで使いこなす実践力 を身につけていきます。
🔎 Vol.9系で扱うトピック(予定)
回 | テーマ | 内容の一部紹介 |
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9.1 |
validate() メソッドの基本 |
Struts2標準の入力チェック基礎 |
9.2 |
@Validations アノテーション活用 |
宣言的バリデーション設計 |
9.3 |
validation.xml 外部定義でのバリデーション |
大規模PJでのメンテナンス性 |
9.4 |
conversion.properties と型変換 |
日付/数値/Enum変換の実務対応 |
9.5 | 入力エラー時のメッセージ制御 |
addFieldError() / メッセージキー運用 |
9.6 | バリデーション共通化 | 共通部品によるDRY設計 |
9.7 | サーバサイドとクライアントサイドの協調 | jQueryやHTML5との併用戦略 |
9.8 | 実務シナリオでのバリデーション総仕上げ | 会員登録/投稿処理などの実例適用 |
9.9 | バリデーション処理の単体テスト編 | validate()/独自バリデータ/input遷移の検証を網羅的に |
9.10 | エラー表示のUIデザイン編 | 視認性・操作性を高める実践テクニック |
9.11 | Ajax×バリデーション連携編 | クライアント×サーバーで UX&保守性を両立するハイブリッド構成 |
🧭 実務でバリデーションが重要な理由
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セキュリティの観点
→ 入力検証を怠るとXSSや不正SQLなどの温床に -
業務ロジックの健全性
→ 無効なデータの登録で後続処理や帳票が破綻 -
UIとバックエンドの役割分担
→ 「見た目の制御」と「ロジックの検証」は分離すべき
Struts2のバリデーションは、表示層と業務ロジック層の橋渡しとして極めて重要です。
🔜 次回予告
Vol.9.1では、Struts2標準の validate()
メソッドを中心に、
最低限のバリデーションを「安全に」組み込む方法 を解説します。
小規模〜中規模プロジェクトでもすぐに使える、最短ルートの入力検証法から始めましょう!
✍ この記事を読むとできるようになること
✅ Struts2での「入力チェック」「変換処理」の体系的理解
✅ validate()
・conversion.properties
の役割と書き方
✅ 実務プロジェクトでの エラー制御と再利用設計
📚 関連シリーズの復習(おすすめ)
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🔙 🌟 Vol.8.18〜8.20 総まとめ:Struts2 テンプレート最適化・UI共通化設計編(共通レイアウト構築と動的UI出し分け)
→ 表示の基礎とUI共通化の構成がまだの方はこちらから! -
📘 Vol.9.1:【Struts2】validate() メソッドの基本 〜 addFieldError / input遷移による入力チェックの王道パターン 〜