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Ginフレームワークで簡単にリクエストのタイムアウトを設定する方法

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はじめに

Webアプリケーションを開発する際に、長時間リクエストを待たせないようにするためにリクエストのタイムアウトを設定することは非常に重要です。本記事では、Ginフレームワークを使ってリクエストタイムアウトを簡単に設定する方法を解説します。初心者でも理解できるように、基本的な説明からコードの詳細な解説まで行います。

タイムアウトの重要性とは?

タイムアウトを設定しない場合、クライアントが無限にサーバーの応答を待ち続ける可能性があります。これは、次のような問題を引き起こします:

  • サーバーのリソースが不要に消費される
  • ユーザー体験が悪化する
  • 他のリクエスト処理に影響が出る

そのため、一定時間内に処理が完了しない場合はタイムアウトとしてリクエストを中断するのが一般的です。

Ginフレームワークでのタイムアウト設定

Ginフレームワークでは、github.com/gin-contrib/timeoutライブラリを使うことで、簡単にリクエストタイムアウトを設定できます。

以下のコードで実際にタイムアウトを設定してみましょう。

サンプルコード

package main

import (
	"net/http"
	"time"

	"github.com/gin-contrib/timeout"
	"github.com/gin-gonic/gin"
	"go-api-newspaper/api" // エラーレスポンスを定義している仮のパッケージ
)

func timeoutMiddleware(duration time.Duration) gin.HandlerFunc {
	return timeout.New(
		timeout.WithTimeout(duration), // タイムアウト時間を設定
		timeout.WithHandler(func(c *gin.Context) {
			// 通常のリクエスト処理をここに記述
			c.Next()
		}),
		timeout.WithResponse(func(c *gin.Context) {
			// タイムアウト時のレスポンスを設定
			c.JSON(
				http.StatusRequestTimeout,
				api.ErrorResponse{Message: "timeout"}, // タイムアウトメッセージ
			)
			c.Abort() // タイムアウト時は処理を中断
		}),
	)
}

func main() {
	router := gin.Default()

	// タイムアウトミドルウェアを適用
	apiGroup := router.Group("/api")
	apiGroup.Use(timeoutMiddleware(2 * time.Second)) // タイムアウトを2秒に設定

	// サンプルエンドポイント
	apiGroup.GET("/slow", func(c *gin.Context) {
		time.Sleep(3 * time.Second) // 3秒間スリープ(意図的な遅延)
		c.JSON(http.StatusOK, gin.H{"message": "This will timeout"})
	})

	router.Run(":8080")
}

コードの詳細解説

1. timeout.New

timeout.New関数は、リクエストタイムアウトを設定するためのミドルウェアを生成します。オプションとして以下の3つを設定しています:

  • 1-1. timeout.WithTimeout(duration)
    タイムアウト時間を設定します。この例では、2秒に設定しています。
timeout.WithTimeout(duration)
  • 1-2. timeout.WithHandler(func(c gin.Context))
    リクエストが正常に処理される場合のハンドラーを定義します。この部分に通常の処理を記述します。
timeout.WithHandler(func(c *gin.Context) {
	c.Next() // 次のミドルウェアやハンドラーを呼び出す
})
  • 1-3. timeout.WithResponse(func(c gin.Context))
    リクエストがタイムアウトした場合のレスポンスを定義します。タイムアウトが発生すると、この関数が実行されます。
timeout.WithResponse(func(c *gin.Context) {
	c.JSON(
		http.StatusRequestTimeout, // 408 Request Timeout
		api.ErrorResponse{Message: "timeout"}, // ユーザーにわかりやすいメッセージ
	)
	c.Abort() // 処理を中断
})

2. apiGroup.Use(timeoutMiddleware(2 * time.Second))

ここでは、2秒のタイムアウト設定をAPIグループに適用しています。この設定により、APIグループ内のすべてのエンドポイントにタイムアウトが適用されます。

実行結果

正常なリクエスト
リクエストが2秒以内に完了した場合、正常にレスポンスが返ります。

タイムアウトの場合
リクエストが2秒以内に完了しない場合、以下のようなレスポンスが返されます:

{
    "message": "timeout"
}

実践ポイント

  • タイムアウト時間を適切に設定する
    サーバーの処理時間やクライアントの期待値に応じてタイムアウト時間を調整しましょう。

  • ユーザーにわかりやすいエラーメッセージを返す
    タイムアウト時には、ユーザーが次に何をすればよいか分かるメッセージを返すのが理想です。

まとめ

本記事では、Ginフレームワークでのリクエストタイムアウトの設定方法について解説しました。タイムアウト設定は、APIの信頼性やユーザー体験の向上に繋がる重要な要素です。ぜひこの記事を参考にして、自分のプロジェクトに取り入れてみてください!

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