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Docker for Mac (+ Docker Compose)でいい感じのLAMP開発環境を構築する

Last updated at Posted at 2016-10-24

はじめに

以前に VagrantとDocker for Mac で〜 という記事を書きましたが、
現時点でのVagrant と Docker の組み合わせでは、若干の不具合がある事と、Dockerとは別にVagrantをインストール必要がありました。※詳しくは記事参照

そこで、今回は Docker for Mac に標準で含まれる、Docker Compose を用いて、環境を作成してみます。

Docker Compose とは?

  • 複数のコンテナを連携して利用する場合に、従来であれば、それぞれのコンテナを個別に、管理(起動・停止・構築など)していたものを、YAMLにて定義したファイルを用いて、複数コンテナを同時に管理できる仕組みです。

仕様

仕様は前回と同じですが、幾つか追加も行いました。

  • web用・DB用と、2つのコンテナを1つのdocker-compose.ymlにて定義しています。
  • docker-composeコマンドにて2つのコンテナは同時に起動・停止します。
  • ホスト(Mac)上のディレクトリを、web用コンテナ上の(Webサーバーの)ドキュメントルートにマウントし、ホスト(Mac)から直接、編集・更新ができます。
  • Apacheの設定もホスト(Mac)上から(.htaccesで変更できない項目も)追加・編集できるようにしました。
  • デバッグのため、WEBサーバーのアクセスログ・エラーログをホスト(Mac)上に出力するように変更しました。

ファイル構成

./
 ├ docker-compose.yml
 ├ web/
 │  └ Dockerfile
 ├ var/
 │  ├ logs/
 │  └ public_html/ 
 └ files/
    └ apache_conf/
       └ 00_virtualhost.conf

./docker-compose.yml

  • docker-compose にて連携を定義したファイル、詳細は後述

./web/Dockerfile

  • コンテナイメージ作成用のファイル、詳細は後述

./var/logs/

  • コンテナ内のApacheのログが保存されます。(docker-compose.ymlにて、コンテナへのマウントを定義しています、コンテナイメージのリビルドなしで変更可能です)

./var/public_html/

  • コンテナ内のApacheのドキュメントルートです。(docker-compose.ymlにて、コンテナへのマウントを定義しています、コンテナイメージのリビルドなしで変更可能です)

files/apache_conf/00_virtualhost.conf

  • Apacheの追加設定です。(docker-compose.ymlにて、コンテナへのマウントを定義しています、コンテナイメージのリビルドなしで変更可能です)

Dockerfileの詳細

オフィシャルのCentOSイメージを元に、できるだけシンプルにまとめました。

FROM centos:latest

# Install & Add repo
RUN rpm -Uvh https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-7.noarch.rpm
RUN rpm -Uvh http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-7.rpm

# Install PHP5.6 & Apache
RUN yum --enablerepo=remi-php56 install php php-devel php-gd php-xml php-mbstring php-opcache php-mcrypt php-mysqlnd -y

# Clear yum cache
RUN yum clean all

# for web
EXPOSE 80

CMD /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND

docker-compose.yml

version: '2'
services:
  # mysql
  db01:
    image: mysql:5.6
    ports:
      - "3306:3306"
    environment:
      MYSQL_ROOT_PASSWORD: root

  # web
  web01:
    build: ./web
    image: web:24
    ports:
      - "80:80"
    links:
      - "db01:db01"
    volumes:
      - ./var/public_html:/var/www/public_html
      - ./var/logs:/var/log/httpd
      - ./files/apache_conf/00_virtualhost.conf:/etc/httpd/conf.d/00_virtualhost.conf

docker-compose.ymlの解説

version: '2'

  • 記載にはVersion1/2と選択できますが、今回はVer.2を用いいました。

services: db01: / web01:

  • 稼働するサービス(コンテナ)を定義します。Ver.2での記載では必須です。

image: mysql:5.6

  • 起動するコンテナイメージを指定しています。Dockerホスト内にイメージがない場合は、自動的にDockerHUBよりダウンロードされます。

ports:

  • 各コンテナで[フォワード先のポート:(コンテナで)解放するポート]を指定 

environment:

  • コンテナ起動時に実行するコマンド(MySQLでのrootユーザーのパスワードの設定)

build: ./web

  • DockerFileの保存先を指定

image: web:24

  • build:以下のimages:にてビルド後のイメージ名の指定、Ver.2のみ記載可能

links:

  • コンテナ間のリンクの指定
    • web01コンテナとdb01をリンク
    • web01からは、ホスト名db01にてdb01に接続が可能

volumes:

  • ホスト(Mac)上のファイル・ディレクトリをコンテナ上にマウント
  • ./var/public_html:/var/www/public_html
  • ./var/logs:/var/log/httpd
  • ./files/apache_conf/00_virtualhost.conf:/etc/httpd/conf.d/00_virtualhost.conf

コンテナの起動・停止

コンテナの起動

$ docker-compose up -d

  • 初回起動時には、イメージのビルド・コンテナの起動などをdocker-compose.ymlに沿って実行します。

  • -d オプションにてコンテナをバックグラウンドで実行

コンテナの停止

$ docker-compose stop

  • 関連するコンテナが停止されます。

Apacheの設定変更

  • 00_virtualhost.conf を適時修正の上、Web01コンテナを再起動させます。
  • Web01コンテナのみの再起動は$ docker-compose restart web01 にて実施します。

利用方法

  1. ホスト(Mac)上のブラウザからlocalhostを開くとpublic_htmlに設置したファイルが見れます。
  2. PHPプログラム(web01コンテナ)からDBを参照する場合は、ホスト名にdb01を指定ください。
  3. ホスト(Mac)上からDBを参照する場合は、127.0.0.1:3306にて参照可能です。

まとめ

コンテナ上にあるApacheの設定変更の場合、設定ファイルをイメージ内に組み込んでじまうと、Dockerイメージのリビルドが必要となり、開発環境としては利便性が下がります。
そこで、今回は必要なファイルをホスト(Mac)上に置き、volumesにてマウントすることで、ファイルの修正を容易にしました。

Docker Composeは、Docker for Macに標準で含まれているため、インストールも容易で、別途インストールの必要もありません。

Vagrant との組み合わせに比べ、より簡単に開発環境が用意できるかと思います。

たぶんWindows版でも稼働可能です。

# ソース
https://github.com/jey0taka/docker-compose-sample

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