#【まつもとゆきひろ氏 特別講演】20代エンジニアのためのプログラマー勉強法のまとめ
予想していた技術的な勉強法というより、エンジニア、ビジネスマンとしての生き方や、成功するための方法論を20代に向けてMatzさんが伝えてくれたのでまとめます。(自分なりの解釈も少し入ってます)
とてもためになる講演でした。個人的には特に前談2、3、4、5、6がためになりました!!
Matzさんありがとうございました!
##講演内容
前談1. テクノロジーとは人を幸せにするためのもの
前談2. 若いうちから頑張ろう
1.学生と社会人の"勉強"の違い
2.なぜ勉強するのか?
3.勉強についてのTips(what, where, when, how)
4.とにかくアウトプット
5.成功するためのTips
6.最後に3つのアドバイス
※Ex)で書いている具体例はMatzさんが使われたものをそのまま使ってます。
#前談1. テクノロジーとは人を幸せにするためのもの
本来人を幸せにするためのテクノロジーが人を不幸にしてしまっていることがある。
もっと幸せになるために使われるべき。
EX)エントリーシート
・人事担当はチェックするのめんどい
・就活生は競争力のある就活生しか”人”をみてもらえない
#前談2. 若いうちから頑張ろう
30代は遅すぎる訳ではないが、身体的にも無理がきく20代で頑張った方がいい。
20代をモラトリアムにしてしまうのはもったいない。
→故に特に若い時は戦略が必要だし、若いうちが頑張りが効くし成果も出やすい。
Ex)アインシュタインがノーベル賞をとったのは比較的若いうち
Ex)Matzは27歳でRuby開発
確かに前みたTEDで35歳までの出来事で人生の80%が決まると聞いて頑張ろうと思ったのを思い出した。
20代の人は絶対見た方がいい。
そして社会人の勉強法としてこの前談以降を参考にしてほしいとのこと
#1. 学生と社会人の"勉強"の違い
まず、勉強というと学生時代にやった勉強をイメージしがちであるが学生と社会人の勉強は異なる。
こういった"勉強"という言葉の抽象化は時に便利だが、誤解や二元論に繋がったりもするので抽象的な言葉を使うときは注意が必要。
##共通点
- 知識と技術の獲得
##違い
- 満点 VS 満点なし:学校では満点があるが社会にでてから会社では満点はない。
- 苦手克服 VS 得意を伸ばす:学生では苦手教科を克服した方が、いい成績を取る上で効率がいいが社会では得意なことを伸ばした方が効果的。
- 暗記 VS 把握:学生のテストでは覚えてなければいけないが、会社ではわからなければではググればいい。
- 知識 VS インデックス:同上。
- 試験 VS 常在戦場:学校では基本テストの時の結果が大事、会社では常に仕事での成果が見られる。
- メイン VS サブ:学ぶことは学生にとってはメイン、社会人は学ぶこと自体はサブ、学びを使って成果を出す必要がある。
#2.なぜ勉強するのか?
※以降、勉強の定義は”お勉強”ではなく”成長するための方法”
正直Matzも勉強したくない、
でも成功したい、高収入が欲しい、良好な人間関係が欲しい、嫌なことはしたくない、好きなことでいきていきたいから勉強する。
そのために必要なのは「高評価」を得ること。
→つまり勉強の目的は「尊敬」または「尊重」を得ることと言える。
#3.勉強についてのTips(what, where, when, how)
##what
好きなことを学ぼう。すきこそものの上手なれ。
好きなものを見つけるためには、インベントリ(棚卸し)、つまり自己分析をするべき。
得意、趣味、興味、思考、背景といった自分の特性について理解を深めることが大切。
そういえば最近読んだメモの魔力に書いてあったなー
あの本についてた自己分析の質問をやるのがいいかもしれない。
##where
上でも書いたが、
成功=高評価、尊敬、尊重されること。
いい環境で学ぶ→成長する→尊敬される→モチベーションUP→もっと勉強する
といった好循環ループが入ることができる環境に自分を置くべき。
ループになることを妨げる環境からは離れていい。
win-winの好循環ループか No Dealであるべきで、そうならないのなら逃げていい。
##when
まとまった時間をつくるのは意外に難しい。
だからこそ優先順位をつけるべき。
だから無意識の優先順位と意識(理想)の優先順位を一致させる必要がある。
Ex)twitterのフォローワーをしぼるとか、情報収拾のフォーカスをしぼるとか、ただ音楽を聴いている時間をAudibleで本を聞くとか。
あとは生産性を高める。
Ex)早く仕事を終わらせて、終わったと上司にあえて伝えず、自分が得たい技術を身につけるための時間にするとか。
##how
好きなことをやって稼げるのがベストだが、お金にならない可能性もある。
だから妥協と打算が大事。
どこまで妥協して、どこまでは譲れないのかを決めるということ。
Ex) Matzが就職するタイミングで言語を開発したかったけど、そんなことをしている会社はなかったので、とりあえずUnixでソフトウェア開発で食えるというところまで、妥協した。
ただ一回決めた自分の判断を永遠に信用したらいけない。
上の例の10年後、言語を開発して食っていけるようになったみたいなことが起こるから、一回妥協しても、常に可能性を模索すべき。
#4.とにかくアウトプット
知識を得ることはググればいいので比較的楽である昨今、アウトプットに価値がある。
一見簡単だが、アウトプットすることで失敗したらどうしようとか、めんどくさかったりと意外にできなかったり心理的障壁がある。
Ex)Youtuberとか。「スライム風呂はいるとかだれでもできるでしょ。」的なことを思うけど、意外にみんなやらない。
でもアウトプットは人を成長させる。
ハードルを下げるためにアウトプットの質はとりあえず棚上げしても良い。
→アウトプットしていくと、アウトプットを習慣にしていくうちに楽になっていく。
→繰り返すことによって心理的障壁を下げる。
繰り返すことで変われるという人間の可塑性にかけるべき。
Ex)マークザッカーバーグは彼女に振られて大学のデータベースから女子の写真を盗み、美人コンテストしてた悪ガキ。でも今は大企業で社長を立派にやっていけてる。
#5.成功するためのTips
成功するためには知名度を上げる。
→基本的にみんなミーハー、有名人を見るとそんな好きでなくても写真を撮りたくなる、サイン欲しいとかなる。
ということで知名度はそれだけで価値がある。
そのためには認知され、知られる必要がある。
故にアウトプットして、自分の価値を示す必要がある。
俺はここにいるぞ!、こんな人だぞって。
でもマタイによる福音書第13章に
「おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。」
とあるように
成功するためには成功していなければならない。
じゃあはじめに成功するには?
会社でのマーケティングなら金つかってCM打てばいいかもが、個人の場合はキャズム理論が役に立つ。
##キャズム理論
5つの顧客群
イノベーター
アーリーアダプター
------------------ここにキャズム(溝)がある
アーリーマジョリティ
レートマジョリティ
ラガード
キャズム理論とは簡単にいうと、このキャズムを超えるのがむずいからターゲットを絞り、まずニッチを攻めなさいというもの。
個人でやるなら、ユニークさ、埋没しないのが大切。
ターゲットを絞り、まずニッチを攻め認知度を広げその後、横展開するのがいい戦略なのではないか。
Ex)Matzの例
言語開発者という局所的なところで認知度を高める。
→他にも講演や執筆等の横展開。
#6.最後に3つのアドバイス
##コンピューターサイエンス・アーキテクチャの基礎を押さえる
CSの基礎知識それ自体が差別化になりうる。
いいプログラムを書く人はコンピューターアーキテクチャをしっかり理解してる。
##英語を学ぶ
まず英語があれば18億人と繋がれる。
プログラミングに限らず、最新の技術や発見は英語で発信される。
英語があればそこで一次情報を取れるが、できないと日本語に訳されるのを待つしかない。
ぺらぺらでなくても、最低、英語で情報を取る能力は身につけるべき。
またタイムマシン経営とかできる。
欧米の流行りが5年の時差で日本に来るやつ。
日本というガラパゴス諸島に囚われているのは得策ではない。
##コンフォートゾーンから出る
とりあえずやってみよう!以上!
##個人的な感想
まず、若いうちから頑張ろうというテーマで、35までで人生80%決まるという恐ろしい事実を思い出したので、とりあえずそれまでは自分のリソースほぼ投資に使おうと改めて思った。
アウトプットの重要性についても最近認識してたので、ちょうど今日から情報発信前提のtwitterも始めた。この記事でもQiitaで初めてアウトプットしてるし継続する。
自己分析についてはもっと深掘りする必要があると最近感じて、前田さんのメモの魔力を買ったが、全然やってないので、やるべき。
環境については今のところ、問題なしかなーと思う。
時間の使い方は改善する必要ある。人生は自分の時間をどう使ったかの結果だと思うので、ここはすごい大事。
キャズム理論は勉強になった。これももっと考えるべき。
英語とコンフォートゾーンでるについては今のとこそこまで問題なしだが、CSの基礎はやはり、今のうちに固めとくべきと痛感した。
とりあえず、Matzさんの講演いってよかった!写真撮れたし!サインもらえたし!
最近vue.jsの勉強で英語学習サービス(表現力高める目的)作りました!