LINE WORKS の SMTP サーバーを利用してメール送信を行う方法
LINE WORKS の SMTP サーバーを使ってメールを送信する方法を紹介します。このガイドでは、Google Colab 上で動作する Python スクリプトを提供し、簡単にメール送信を試せるようにします。
概要
LINE WORKS の SMTP サーバーを利用することで、以下の機能を実現できます:
- LINE WORKS メールアカウントを利用したメール送信
- Google Colab を利用して環境構築なしで試せる
本記事では、STARTTLS による暗号化通信を用い、安全にメールを送信する方法を解説します。
必要な準備
1. LINE WORKS の SMTP サーバー情報
LINE WORKS のメール送信に必要な設定情報は以下の通りです:
項目 | 値 |
---|---|
SMTP サーバー | smtp.worksmobile.com |
ポート番号 |
587 (STARTTLS/TLS 必須) |
ユーザー ID | LINE WORKS のメールアカウント |
パスワード | 外部アプリ用パスワード |
-
ユーザー ID: LINE WORKS メールアカウント (例:
user@example.com
) - 外部アプリ用パスワード: メール設定画面で発行するアプリ用のパスワード
2. Google Colab を開く
Google Colab にアクセスして、Python のコードを実行できる環境を準備します。以下のスクリプトを利用することで、簡単に SMTP サーバーを使ったメール送信を試すことができます。
Google Colab 上で共有されたノートブックもご利用いただけます。以下のリンクから直接試すことができます:
Google Colab: LINE WORKS SMTP メール送信サンプル
サンプルスクリプト
以下のコードを Google Colab にコピーして実行してください。
# ライブラリのインポート
import smtplib
import ssl
from email.mime.text import MIMEText
from email.mime.multipart import MIMEMultipart
# メール設定
SMTP_SERVER = "smtp.worksmobile.com"
SMTP_PORT = 587
USER_ID = "user@example.com" # @param {type:"string"}
APP_PASSWORD = "M0BsUpgHNnD2" # @param {type:"string"}
# メール送信内容
FROM_EMAIL = USER_ID
TO_EMAIL = "someone@example.com" # @param {type:"string"}
SUBJECT = "LINE WORKS SMTP メール送信テスト" # @param {type:"string"}
BODY = "これは Google Colab 経由で送信されたテストメールです。" # @param {type:"string"}
# メールの作成
message = MIMEMultipart()
message["From"] = FROM_EMAIL
message["To"] = TO_EMAIL
message["Subject"] = SUBJECT
# 本文を追加
message.attach(MIMEText(BODY, "plain"))
# SMTP サーバーを利用してメールを送信
try:
# セキュリティ接続を作成
context = ssl.create_default_context()
# SMTP サーバーに接続して送信
print("🔗 SMTP サーバーに接続中...")
with smtplib.SMTP(SMTP_SERVER, SMTP_PORT) as server:
server.set_debuglevel(1) # デバッグ出力を有効化 (0で無効化)
server.starttls(context=context) # STARTTLS で暗号化
server.login(USER_ID, APP_PASSWORD)
print("✅ SMTP 認証に成功しました!")
server.sendmail(FROM_EMAIL, TO_EMAIL, message.as_string())
print("📨 メールが正常に送信されました!")
except Exception as e:
print(f"❌ メールの送信に失敗しました: {e}")
コードの説明
-
SMTP サーバー情報の設定
-
SMTP_SERVER
とSMTP_PORT
を指定します。 -
USER_ID
にはメールアカウントを、APP_PASSWORD
には外部アプリ用パスワードを設定します。
-
-
メールの作成
-
MIMEMultipart
でメールを構築し、送信者、受信者、件名、本文を設定します。
-
-
STARTTLS を使用したセキュアな接続
-
smtplib.SMTP
を利用してサーバーに接続します。 -
starttls()
で暗号化通信を開始し、認証情報を用いてログインします。
-
-
デバッグ出力
-
server.set_debuglevel(1)
を指定することで、SMTP サーバーとの通信内容を確認できます。必要に応じて0
に設定して無効化してください。
-
実行結果例
成功時
🔗 SMTP サーバーに接続中...
✅ SMTP 認証に成功しました!
📨 メールが正常に送信されました!
失敗時(例: 認証エラー)
❌ メールの送信に失敗しました: SMTPAuthenticationError
注意事項
-
パスワードの管理
- 外部アプリ用パスワードを安全に管理してください。Google Colab のコードには直接記載せず、環境変数やシークレットストアを活用することを推奨します。
-
デバッグ出力の無効化
-
set_debuglevel(1)
で詳細ログを確認できますが、本番環境では無効化してください。
-
-
宛先の確認
- 宛先のメールアドレスは正しい形式で設定し、スパムとして扱われないよう配慮してください。
まとめ
このスクリプトを活用することで、LINE WORKS の SMTP サーバーを利用した安全なメール送信が簡単に行えます。Google Colab を使えば、ローカル環境の準備が不要で、すぐに試すことができます。
ぜひ、LINE WORKS のメール送信機能を活用してみてください!質問やフィードバックがあればコメントをお待ちしています。