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MacrometaとDynamoDBの違いを理解する

Last updated at Posted at 2024-02-27

Macrometaとは

Macrometaは、2017年に設立されたカリフォルニア州を拠点した企業で、分散型データベースプラットフォームのGlobal Data Network (GDN)を提供しています。
GDNは世界中に展開されたデータセンターを利用したGlobal Data Meshを提供しており、データを高速に格納、取り出すことができるKey-Value Store、Document Store、GraphなどのNoSQLデータベースを扱うことができます。
また、GDN上でバーチャル待合室やプリレンダリング、Edge Side Taggingなどを提供する PhotoniQ ソリューションによって、世界中のユーザーに向けて低レイテンシーのEdgeサービスを提供します。

MacrometaはAkamaiと2022年11月にパートナーシップを発表しており、GDNがAkamai Cloud Computing上で動作し、Akamai EdgeWorkersとの統合も行えるようになっています。

edge-compute-1.png

Macrometa Global PoP

GDNは世界175のPoPで利用することができ、複数のサービスプロバイダー上に構築できますので、1つのクラウドプロバイダーの基盤にロックインされることはありません。
分散されたプラットフォームでは世界中のデバイスの90%から50ミリ秒以内のレイテンシーを実現することを目指しています。

image.png

GeoFabricsの特徴

GDNではGeoFabrics機能によりデータを格納するロケーションを明示的に設定することが可能です。
地域を選択することや特定のロケーションを個別で設定することができます。
この機能によりユースケースによって必要最低限のロケーションのみに利用コストを削減したり、GDPRの準拠に対応することができます。

GeoFabricを作成するとMacrometa GDNはGlobal URLと有効化したロケーションのURLを生成します。
このGlobal URLはgeo-routing機能を提供し、リクエストが発行された場所に最も近いロケーションに自動的にルーティングされます。

test.png

image.png

Global Data Mesh

Global Data Meshは分散されたプラットフォームを活用し、世界中のどこからでも超低遅延に読み取り書き込みを行うことができます。
データがどこのロケーションに書き込まれたとしても、その他すべてのロケーションに数十〜数百msで伝搬され、同じ情報を提供できることを保証しています。
複数のロケーションでデータ同期を行う際に生じる競合(conflict)を回避するためにConflict-Free Replicated Data Types (CRDTs)を導入しています。

global-data-mesh.png

MacrometaとDynamoDBの主な違い

DynamoDBは、Amazon Web Services(AWS)が提供する高速でスケーラブルなNoSQLデータベースサービスです。柔軟性があり、必要に応じてデータの読み書き能力を調整できます。大規模なデータセットを扱い、高い可用性と耐久性を提供します。

本比較表は以下の記事を参考にし、一部抜粋、修正しております。

執筆時時点に確認した機能であり、最新の情報については各ドキュメントをご確認ください。

項目 DynamoDB Macrometa
リリース 2012年 2018年
プラットフォーム AWS Hydbrid Cloud & On Prem
データベースモデル Key-Value Store Document Store, Key-Value Store, Graph, Streams, Event Processing
グローバル DynamoDB Global Table(29 region) Geo Fabrics(175 PoPs)
アクセスメソッド RESTful HTTP API, CLI RESTful HTTP API, CLI, Client Drivers, REST QL and Graphql, Web Socket & Popular Event Message Formats
コンピューティングレイヤー No Yes
JSON サポート Yes Yes
セカンダリーインデックス Yes Yes
SQL SQL 互換の PartiQL SQL like Query Language
サーバーサイドスクリプト No Functions, Query Workers, Stream Workers
AI エッジサービス No PhotonIQ
インメモリーサービス DynamoDB Accelerator No

DynamoDBとMacrometaともにNoSQLを提供するサービスにはなりますが、展開するプラットフォームには大きな違いがありMacrometaはハイブリッドクラウドとオンプレミスを併用してより多くの地域をカバーすることができます。
また、コンピューティング層がMacrometaにはあることにより、データベースモデルにDocument Store, Graph, Streams, Event Processingなどが利用できとアクセスメソッドにも利用できるデータベースモデルに伴い違いがでます。
Macrometaは世界中のより多くのユーザーに向けて低レイテンシーの様々なサービスを提供するのに向いているといえます。

Macrometa機能詳細

Macrometaの機能に関してのリンクをまとめました。

データストア

検索エンジン

Real Time Query & Event Processing

Serverless Computing

AI Edge Services

  • PhotonIQ : GDN上で動作するAI機能を生かしたサービス群

まとめ

Macrometaを利用することで世界中のユーザーに向けて低レイテンシーのサービスを構築しやすくなります。
また、プラットフォームは特定のクラウドプロバイダーに縛られることなく、ロックインのリスクを下げることも可能です。
AkamaiのCDNやEdgeWorkersと連携することで、さらに柔軟性のあるアプリケーションの構築も行うことができます。

Akamai はCDN、セキュリティ、クラウドサービスを通じ、オンラインライフの力となり守っています。本稿でご紹介したような課題やご相談があれば、お気軽にお問い合わせください

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