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プログラミング雑記 2025年11月15日

Last updated at Posted at 2025-11-14

本日も、ネットに流れるトピックから個人的に興味を引かれたものを拾っていきます。

Go、16周年は大変にめでたい。

この記事への感想等コメントで頂けるとありがたいです。

ポッドキャスト版

プログラミング

Go言語

Go言語のオープンソース公開16周年に際し、2025年の進化を振り返っています。Go 1.24と1.25では、新APIにより堅牢かつ信頼性の高いシステム開発が容易になり、特に非同期・並行コードのテストを仮想時間で簡潔に書けるtesting/synctestや、ベンチマークAPIの刷新等でテスト体験が向上しました。また、コンテナ環境向けのスケジューリング改善、強化された実行トレーサ(フライトレコーダ)、セキュリティ監査を通じた標準暗号パッケージのFIPS 140-3準拠など、安全性と生産性両面で前進しています。

内部実装面ではmapのリデザインや、新GC「Green Tea」により10~40%のGCオーバーヘッド削減を実現し、今後はAVX-512サポートにより更なる効率化が予定されています。開発体験向上ではgoplsの定期リリース、新しいコードモダナイザー、AI支援機能、モデルコンテキストプロトコル(MCP)への対応を進めており、GoogleのADK GoなどAIエージェント開発基盤も充実しています。

今後は「go fix」による近代化支援、GCやSIMD、ランタイム最適化、JSONパッケージ大幅強化、ゴルーチンリーク検出など、基幹ライブラリと診断機能の拡充に注力。AIとの統合や開発者・コミュニティの声を反映した進化を重ね、原点の理念を保ちながらスケーラブルな進化を目指しています。


Java

IntelliJ IDEA 2025.3は、最新のSpring Framework 7に正式対応したバージョンです。Spring 7は開発を大きく簡素化し、APIバージョン管理の標準対応や、HTTPインターフェイスクライアントの簡易化、動的Bean登録など多数の新機能を導入しています。IntelliJ IDEAでは、これら新機能への対応として、APIバージョン設定の自動検出・ナビゲーション、HTTPクライアントや動的Beanの型解決・補完機能等を提供。Spring 7の新しい開発体験を、IDEの機能を通じて円滑にサポートします。


マークダウン

Markdownにおいて日本語テキストの強調表示(強調)がうまくいかず「**」がそのまま表示される問題は、CommonMark仕様に由来します。Markdownはもともと英語圏のプレーンテキストメール文化に根ざして作られ、単語間にスペースがあることを前提としています。一方、日本語などのCJK言語は単語間にスペースを入れないため、強調の判定ルールが自然に満たされず、強調表示が失敗しやすいのです。

CommonMarkはMarkdownの曖昧さをなくすため仕様を厳密にし、空白や約物とマーカー(*や)の関係を細かく規定しています。しかし日本語を含む場合、そのルールがうまく適用できません。この課題は2017年から議論され、現在もCJK言語対応の改善案が検討中です。

現状の対策としてはCJKに配慮したパーサーやプラグインの利用、または文章作成時に空白やHTMLタグによる工夫が挙げられます。Markdownの歴史や仕様の変遷、現在の課題を理解することで適切な活用ができます。


エージェンティックコーディング・仕様駆動開発

GoogleはGemini CLIのユーザー体験を大幅に向上させ、ターミナル操作をより直感的かつ視覚的に安定させました。レンダリング基盤を刷新し、画面のちらつきやプロンプトの揺れを解消、マウスによる入力フィールドの操作や、常時表示のヘッダーによる操作内容の把握が可能になりました。入力欄は固定され、履歴も保持されます。これらのUI改善はv0.15.0から標準で利用でき、今後はスクロールバーのドラッグやコピペ操作の改善など、更なる機能拡張が予定されています。


この記事は、チームの知識共有用ファイル「CLAUDE.md」を自動で更新提案する仕組みの紹介です。従来はスラッシュコマンドで手動分析していましたが、Claude CodeのHook機能を使い、セッション終了時やコンテキスト圧縮前に自動で履歴分析・提案を実行できるようにしました。これにより更新漏れを防ぎ、チーム知識が自然に蓄積される狙いです。システムはHook設定、分析スクリプト、コマンド定義ファイルの3つで構成されており、運用も順調とのことです。


AI

Preferred Network

Preferred NetworksとNICTが共同開発する大規模言語モデルPLaMo 3シリーズについて、小規模モデル(8B, 31B)で事前学習の検証を行いました。PLaMo 3は従来のSambaベースから、Google Gemma 3に近いAttention+Sliding Window Attentionアーキテクチャに変更し、推論コストやメモリ消費を抑えつつ、効率的な計算が可能になりました。事前学習データは英語、日本語、コード、多言語から構成され、特に日本語とコードの品質向上にも工夫が施されています。8Bと31Bモデルの性能は、日本語生成や知識、コーディング、翻訳など多様なベンチマークで評価され、英語高品質データの翻訳増加により知識系ベンチマークでスコア向上を達成しました。一方、日本語特化ベンチマークでは従来モデルと同等かやや低めですが、今後は学習データ強化も予定。事前学習済みモデルはHugging Faceで公開されており、用途に応じた安全性検証が必要です。研究開発は継続中で、仲間も募集中です。


OpenAI

GPT-5.1 Prompting Guide

GPT-5.1は、知性と高速さのバランスを重視した最新のモデルで、エージェント型タスクやコーディング用途に最適化されています。新たに導入された「none」 reasoningモードにより、低遅延処理が必要な場面でも効率良く対応可能です。GPT-5.1は、入力難易度に応じて消費トークン量を調整するため、簡単な指示は短く、複雑な指示には詳細に応答します。また、性格・トーン・出力形式のきめ細かな制御が可能となり、実運用における信頼性やユーザー体験が向上しています。

開発者向けガイドでは、プロンプトパターンの工夫による性能最大化の方法や、既存のGPT-4.1/GPT-5ユーザー向け移行ノウハウが紹介されています。エージェントの個性や応答スタイルをプロンプトで柔軟に変更したり、コード変更指示の粒度を明確にすることで、出力の冗長性を防ぐテクニックが提示されています。さらに、ユーザーへの進捗報告(アップデート)や、指示の完全な遂行、並列ツール実行の推奨など、実践的な活用方法が網羅されています。コーディング向けには「apply_patch」「shell」など新しいツール型が追加され、効率的なファイル編集やシステム操作も可能です。全体として、GPT-5.1は柔軟性と応答品質が大きく向上したモデルであり、多様な開発・運用ニーズに応えます。


GitHub Copilot

GitHub Copilotの企業向け導入を解説する動画ガイドです。ライセンス概要、SSO設定、Azureサブスクリプション追加、Copilotライセンス割り当て(GHE有り/無し)について、最新手順を動画で紹介しています。セットアップの参考に、公式情報やリンクも掲載されています。


GitHub Copilotコードレビューのためのinstructionsファイルの書き方・活用法を紹介した記事です。instructionsファイルはプロジェクトごとやパスごとに柔軟にルールを記述でき、Copilotの動作を効果的にカスタマイズ可能です。ポイントは、指示は簡潔・明確にし、見本や箇条書きを使って整理すること。長文や曖昧な表現、非対応の要求(コメント形式やPRブロック、外部リンク指示など)は避けましょう。推奨構造や具体例も掲載されており、初めてでも参考にしやすい内容です。


Google

Googleは、JAX用の高性能で効率的かつ堅牢なモデル評価指標ライブラリ「Metrax」を公開しました。従来JAXには評価指標の標準ライブラリがなかったため、各チームが独自に精度やF1などの指標を再実装していました。Metraxは分類・回帰・レコメンド・画像・音声・言語モデル向けに定義済みの指標を提供し、大規模分散環境でも一貫性のある評価を可能にします。特に「at K」指標を複数値同時に計算できる点や、JAXのvmap/jitによる高いパフォーマンスが特徴です。Google社内の大規模サービスでも採用されており、コミュニティによる貢献も歓迎しています。


論文・その他

今週のAI研究をダイジェスト形式で紹介。ASDの会話力評価ではGPT-4oが臨床心理士と同等の結果。催眠状態とLLMの反応に共通点があり、将来的なAI設計のヒントに。SNS投稿からMBTIを高精度判定した工夫や、進化型数学システムによる難問解決、動画生成モデルによる直感的な推論、指示どおりに高速作曲するテキスト→MIDI技術も進展。LLMの効率化が進み、スマホでも高度なAI利用が現実に近づいている。全体的に、設計と使い方が精度と信頼性向上の鍵となっている。


クラウド

Azure

Azure Virtual Network Manager(AVNM)とAzure Virtual WAN(vWAN)は、Azureのネットワーク管理を大幅に簡素化するサービスです。従来のハブ&スポーク構成では、スポーク間通信が必ずハブを経由するため、遅延や運用負荷が発生しますが、vWANではハブがマネージドサービス化され、スポーク間のダイレクト通信が容易に。さらにAVNMの「ネットワークグループ+メッシュ接続」機能によって、スポーク間のピアリング管理が自動化され、複数のVNet間で直接通信が可能となり、運用負荷やパフォーマンス問題を解決します。両者を併用することで、グローバルな接続性・セキュリティ・低遅延通信の三立が実現します。


Azure MCP ServerがVisual Studio 2026に標準搭載され、AIエージェントによるクラウドリソース管理やコード生成がIDE内で自然言語で簡単に行えるようになりました。これにより、Azure Kubernetes Serviceなどのリソース管理、インフラ自動化、セキュリティのベストプラクティス適用、CI/CDやCLIコマンド生成、デプロイの自動化など開発効率が大幅に向上。エージェント指向のAIネイティブな開発体験で、開発者は複雑な作業や手動操作を減らし、より迅速かつ安全にアプリケーション構築に集中できます。


2025年11月14日時点のMicrosoft社Azure関連の最新情報・発表まとめ。Azure Virtual Network ManagerのIPアドレス管理、ピアリングコンプライアンス、UDR管理機能が一般提供開始。Azure App ServiceのAI Playground追加やAIエージェント構築方法など各技術・サービスのアップデートも紹介。


OS

macOS

Parallels Desktop 26 for Mac v26.1.2がリリースされ、安定性とパフォーマンス改善が行われました。最新macOS 26 Tahoeや主要Linuxにも対応し、50%オフのブラックフライデーセールも実施中です。


エンジニア

コミュニケーション

「言語化」の困難さを、コードレビュー経験と絡めて考察したエッセイ。知識には言語化できるものと身体化されたものがあり、後輩がコードを「なんとなく」分かるようになったのは、経験を通じて身体化された知識が増えたため。言語化は知識伝達や協働に不可欠だが、圧縮や翻訳の過程でニュアンスが失われることも多い。全てを言語化する必要はなく、言語化できるものは協働のために行い、できないものの価値も認めるべきだとまとめている


AIとお仕事

この資料は、2025年のYAPC::Fukuokaで発表された「AIの弱点、やっぱりプログラミングは人間が(も)勉強しよう」の講演内容をまとめたものです。AI、特に大規模言語モデル(LLM)はTransformerという技術を基盤とし、文章生成や外部機能の呼び出し、推論やエージェントの並列化など機能は大きく発展しています。しかし、AIには主に二つの弱点があります。第一に、長いコンテキストや情報の混入に弱く、プロジェクト全体を俯瞰したり修正を反映したりするのが苦手です。第二に、機械が学習可能な「正解の定義」ができる部分(機能要件)は得意でも、「ユニットテストで測りづらい非機能要件」や大規模・発展過程の理解には限界があります。そのため、AIは機能実装の補助にはなれど、非機能要件や全体設計、品質向上などは人間が主体的に勉強しなければなりません。したがって、今後も人間自身が継続してプログラミングを学ぶ必要性が強調されています。


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