こんばんは。
タイトルの通り、AzureのDP-900(Data fundamentals)に合格しました。
普段業務でAzureを使っている訳でもないため、用語の暗記に手間取ったり、途中で業務の繁忙期もやってきたりで、なんだかんだで思い立ってから10か月かかりましたが、真剣に学習したのは2025年8月末~10月1日になります。
学習ツール、本試験の振り返り、その他の個人の躓きポイントを紹介していきます。
1.学習ツール
(1).公式ラーニング
良質の教材が一般公開されていて、学習がかなりしやすくなっています。用語の暗記だけでなく、データベース、データマネジメントの基礎概念にも触れられているので、用語以外の技術的な知識も身に付きます。
ここにある4つのテーマが試験範囲になります。
1.Microsoft Azure データの概要コア データの概念
2.Microsoft Azure の概要Azure のデータ リレーショナル データ
3.Microsoft Azure の概要Azure の非リレーショナル データ
4.Microsoft Azure の概要Azure でのデータ分析
ここをじっくり読み、モジュール評価で高得点が取れれば、本試験も良いところまではいくと思います。
モジュール評価のリンクは以下です。
リンクを集めておくと、隙間時間に活用してレベルアップが図れます。
自分はこれをExcelにまとめて、点数と苦手な点をメモしていました。
模擬試験もあるので、ここで8割~9割を得点できるように実力をつけておくことも重要です。
(2).UDEMYの問題集
これを一通り解いて、8割は得点できるようにしておきます。
2 本試験の振り返り
実際に試験を受けました。基本は1.の領域の問題が出題されていましたが、模擬問題とは異なる形式の問題も出題されました。
(1)ACID特性
ACID特性について解説した文章を、左側の特性のブロックをカーソルで操作してはめる(同じ特性を何度使ってもよい。一度ずつではない)
ACID特性については、きちんと押さえておいたほうが良いです。
| 特性 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 原子性 (Atomicity) | トランザクションは「全て実行される」か「全てロールバックされる」かのどちらか。中途半端な状態は残さない。 | Aさんの口座からBさんの口座に金額を移す。その際、片方のデータだけを更新した状態にしない。(部分的に実行された中途半端な状態を残さない) |
| 一貫性 (Consistency) | トランザクションの実行前後で、データは「整合性の取れた状態」から「別の整合性の取れた状態」へと必ず移行する。 | トランザクション実行前:残高 = 5,000円 取引:10,000円引き出し → ルール違反となる(残高が -5,000円になる)。こうした状態を防ぐ。ビジネスロジックにより保証する要素が強め。 |
| 独立性 (Isolation) | 複数のトランザクションが同時に走っても、お互いの結果に干渉しない。 | Aさん、Bさんが同じ口座に送金するとき、AさんのトランザクションがBさんのトランザクションの影響を受けずに処理される。 |
| 持続性 (Durability) | トランザクションが確定した結果は、障害が発生しても保持される。 | 特になし(データの永続性を保証する)ハードウェアの耐久性・冗長化や、DBソフトのログ書き込み方式に強く依存する。 |
(2)データの職域
「ビジネスルール・ポリシー・データガバナンスの定義」というキーワードがピンと来なく、あまり学習していなかった「データアナリスト」を選択してしまったのですが、後で確認すると、やはり誤りでした。
この場合の正解は「データスチュワード」のようですが、選択肢になかったので、近いものとしてデータ管理者が正解になってくるようです。
職域は最後まで躓きがちだったのですが、本試験でもやられてしまいました。くやしいですね。気の迷いで変な選択をしてしまわないように、気を付けたいです・・。
| 職域 | 役割 | メモ |
|---|---|---|
| データエンジニア | パイプライン、クレンジング、変換、リストア ワークロードの実装、設計 |
実装が中心ではあるが、プライバシー等は管理者と混同しやすい |
| データベース管理者 | データベースシステムの設計、実装、保守、運用 | 意外とビジネス部門とのコミュニケーションをとる役割ではない |
| データサイエンティスト | 分析モデルの設計と構築、視覚化 |
(3)COSMOS DBについて
COSMOSデータベースでは、パーティションを使うか?
という問いが出ました。あまり意識しておらず迷いましたが、「はい」を選択しました。ここは正解だったようです。Azure Cosmos DB ではデータを効率よくスケーラブルに格納・クエリするためにパーティション が必ず使われるようです。
(4)クラスター化インデックスとは?
「リレーショナルDBのある値を、並べ替えて格納しておくこと」といった問いがありました。ここは学習不足で「外部キー」を選んでしまったのですが、「クラスター化インデックス」が正解になります。
テーブルのデータ行自体が、インデックスの順序に従って物理的に並べ替えられて格納される。
例:主キーにクラスター化インデックスを張ると、その順序で実際のデータが格納される。
(5) OLAP OLTPの理解
スタースキーマのデシジョンテーブルを使うのは?という問いに、OLAPを選択しましたが、ここは正解だったようです。
ここの特徴は模擬問題でも出ましたが、本試験においても重要だと思われます。
| OLAP | 読み取り用に最適化、非正規化・スタースキーマ/スノーフレークスキーマ |
| OLTP | 中程度の読み取り、高負荷の書き込みをサポート、正規化 |
3 その他の躓きポイント
本試験では大きな影響はなかったですが、学習時に躓いたポイントは何個かありました。
(1) Azure SQLサービスの比較
| サービス | 区分 | 特徴 |
|---|---|---|
| VMマシン上のSQLサーバー | IaaS | リフト&シフト向き スケールは手動。仮想マシン(インフラ)は自分で管理 |
| Azure SQL Managed Instance | PaaS | SQLサーバーと100%の互換性、メールサービス、EntraIDなどのサービスに依存 |
| Azure SQL Database | PaaS | 可用性99.995%、クラウドネイティブ向き、スケーリングも柔軟 |
(2) BLOBの種類
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ブロックBLOB | 追加・更新が頻繁 |
| ページBLOB | ランダムアクセス |
| 追加BLOB | 追加のみ。ログの格納等に向く |
4 最後に
難易度は低いといわれる試験ではありますが、試験範囲は割と広いので、全用語・概念を理解するとなると結構大変です。
当たり前ですが、サービスごとの相違点を理解しておく事は大事です。
当試験はデータベースの概念理解にも役立つので、ビジネス部門の担当者やユーザー系SIの管理者層の方なども、この資格の学習範囲をカバーしておくと業務上の理解の助けにもなるかと思います。
少しでも参考になれば幸いです。

