はじめに
こんにちは!
記事をご覧いただきありがとうございます。
本記事では、Power BIにおけるDAXの使い方について解説します。
ぜひ最後までご覧ください!
目次
DAXとは
DAXは、Power BI、ExcelのPower Pivot、Analysis Servicesで使用されるデータ分析用の関数言語です。Excelの関数と似ていますが、Power BIのデータモデル内で高度な計算やフィルタリングができる点が特徴です。
DAXが必要な理由
Power BIでは、単純なデータの集計だけでなく、条件付き計算や時間軸を考慮した分析が求められます。DAXを使うことで以下のような高度な計算が可能になります。
-
売上の前年同期比
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動的なランキング
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累積合計
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条件付きグループ分け
基本構文
DAX関数は、以下のような形式で記述されます。
新しいメジャー = 関数名(引数1, 引数2, ...)
例えば、合計売上を求めるには以下のように記述します。
合計売上 = SUM(売上[金額])
また、新しい列を作成する場合は「計算列(Calculated Column)」を利用します。
売上ステータス = IF(売上[金額] > 50000, "高", "低")
使いどころ
1. 基本的な集計関数
関数名 | 説明 |
---|---|
SUM() |
指定した列の合計を計算 |
COUNT() |
データの個数を数える |
AVERAGE() |
指定した列の平均を計算 |
DISTINCTCOUNT() |
重複を除いたデータの個数を計算 |
例:
総売上 = SUM(売上[金額])
顧客数 = DISTINCTCOUNT(売上[顧客ID])
2. 条件付きの計算
IF() や SWITCH() を使うと、データの条件分岐ができます。
売上カテゴリ = SWITCH(TRUE(),
売上[金額] > 100000, "VIP",
売上[金額] > 50000, "ゴールド",
"一般"
)
3. フィルターを適用した計算
CALCULATE() を使うと、特定の条件を適用して集計できます。
2024年売上 = CALCULATE(SUM(売上[金額]), 売上[年] = 2024)
また、全体の売上に対する特定のカテゴリーの割合を計算することも可能です。
カテゴリ売上比率 = DIVIDE(SUM(売上[金額]), CALCULATE(SUM(売上[金額]), ALL(売上)))
4. 時系列データの分析
DAXには、前年同期比や累計を計算するための関数があります。
関数名 | 説明 |
---|---|
SAMEPERIODLASTYEAR() |
前年の同じ期間のデータを取得 |
TOTALYTD() |
年初からの累計を計算 |
DATEADD() |
指定した期間を前後にシフト |
例:前年の売上を計算
前年売上 = CALCULATE(SUM(売上[金額]), SAMEPERIODLASTYEAR(カレンダー[Date]))
最後に
本記事では、Power BIを使ったデータ分析でのDAXの活用方法について紹介しました。
今後もDAXの活用方法やDAXの応用の仕方を学びながら、より高度な分析を実現していきたいと思います。