世界中の天文台観測データは、観測後一定期間ののち、fitsというファイルでダウンロードできるそうです。fits以外のデータもあることでしょう。
そこで、fitsデータ処置のためしに、国立天文台のSMOKAに登録されている「すばる望遠鏡」による画像をダウンロードして表示させてみました。
世界中にfitsデータは大量にあるので、新発見につながるかもしれないので、いろいろチャレンジしてみます。
#1 SMOKAに登録する
SMOKAの利用には、ユーザー登録が必要です。
メールアドレスや用途、自分の立場、希望アカウント名などを入力すると審査後に登録内容がメールで送られてきます。
一晩待つくらいの気持ちで待ちましょう。
データを利用したら謝辞を記してくださいとあるので、忘れないように。
#2 さっそくSMOKAからダウンロード
慣れるまではシンプル検索が便利でしょう。
#3 データを選びます
試しに、すばる望遠鏡の「Suprime-Cam」を選び、「Go」をクリックします。
#4 データ一覧が表示されます
メシエ先生に敬意を表して「M16」を選びます。
#5 Thumbnail imagesとShot image
データを選ぶと、次の画面になります。
ここでは、「Thumbnail images」と「Shot image」があります。
##Thumbnail imagesから選ぶ方法
「Thumbnail images」の「VIEW」をクリックすると、次のような感じに、サムネイルが表示されます。
そして、カーソルで画像をポイントするとNoが表示されるので、気に入った画像をメモしておきます。
しかし、「Shot images」を使う方法のほうが便利でしょう。
##Shot imagesから選ぶ方法(お勧め)
「Shot images」の「VIEW」をクリックすると、次の画面が表示されます。
「Thumbnail images」とは異なり、対象がばらばらにならずに、確認できます。
FrameIDは、上位部分と下位桁が表示されます。
こちらのほうが便利そうなので、こちらにします。教えていただいた先生、ありがとうございます。
#6 ダウンロードする画像ファイル
前の画面に戻って、スクロールさせて下の方を表示させて、メモしたデータにチェックを入れます
#7 データのリクエストを行います
「Datarequest(for 1-1000)」をクリックします。
#8 「Data Request Form」画面になります
少し下にスクロールし、「Your Account」を記入し、「Media type」は「FTP」でよいでしょう。fitsファイルを10個選んだので、「Data Compression」は「zip」圧縮がよいでしょう。
「Requested FrameID」が正しいことを確認して、「Are you ok?」の「OK」ボタンをクリックします。
#9 受付け完了画面が表示されます。
この画面は、消してしまっても構いません。
#10 メールが届く
ファイルのダウンロード方法が以下のタイトルのメールで届くので、ダウンロードします。
ブラウザがftpに対応していれば、そのまま「ftp://・・・・」をクリックします。もし対応していなければ(クリックすればわかるので)、ftpツールを利用してください。
ダウンロードの際には、メール内の「user」と「password」をそれぞれ「ユーザー名」と「パスワード」に入力します。
#11 ダウンロードします。
ファイルの一覧より、すべてダウンロードします。
#12 zipファイルを解凍します。
ダウンロードしたファイルの「****.zip」の中にfitsファイルが入っています。解凍すると、次のように、先ほど選んだfitsファイルが現れます。
#13 さっそく表示
では何を使って表示するか。ネット等で探っていくと、DS9というのがよさそう。
https://sites.google.com/cfa.harvard.edu/saoimageds9
#14 インストールと起動
Linux版のほうがよさそうなのですが、とりあえずWindows版をインストール。
そして、無事に起動。
#15 fitsファイルを開く
fileメニューの「開く」(または「open」)で、先程のfitsファイルのどれかを指定すると、無事にオープンします。
しかし、何も見えない。
何度やっても、ほかのファイルでも同じ。
気を取り直して、とりあえず、「zoom」ボタンで「zoom fit」。おぉ!星が出てきた。
もしかして、波長の問題か?
「color」ボタンで「he」を選ぶと、星雲らしく見えてきた。
そして、これも教えていただいたのですが、「scale」ボタンで「zscale」を選ぶと、よく見えること感動このうえない。「zscale」のまま「linear」以外を選んでも、いろいろ楽しい。
これからが楽しみという気持ち満載です。(^^♪
#16 近未来
Pythonで利用できる天文関係ライブラリがあるという。
波長ごとの色付けなど、がんばってみよう。
国立天文台SMOKAからfitsファイルをダウンロードし、表示-2