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Symfony ComponentAdvent Calendar 2022

Day 4

リクエストからレスポンスまでのプロセスを制御する、"HttpKernel"

Last updated at Posted at 2022-12-03

Symfony Component Advent Calendar 2022の4日目の記事です。

最初に

SymfonyはPHPのフレームワークのひとつです。しかし、公式サイトの説明文には

Symfony is a set of PHP Components, a Web Application framework, a Philosophy, and a Community — all working together in harmony.
(SymfonyはPHPコンポーネントのセットで、Webアプリケーションフレームワークで、哲学、そしてコミュニティです。それらがハーモニーを奏でながら動作しています。)

と書かれている通り、PHPコンポーネントのセットで、たくさんのコンポーネントを提供しており、それらを組み合わせてひとつのフレームワークとして動作しています。Symfonyのコンポーネントは、Symfony上だけで動作するのではなく、他のPHPフレームワークやアプリケーションでも動作している強力なものが揃っています。

今回はそれらの中から、役立ちそうなもの・お薦めしたいものを紹介していきたいと思います。

※記事内ではautoloadのインポートは省略します。

リクエストからレスポンスまでのプロセスを制御する、"HttpKernel"

HttpKernelは、リクエストからレスポンスまでのプロセスを制御するコンポーネントです。

インストール

composer require symfony/http-kernel

主なフロー

SymfonyではHttpKernelを使って次のようなフローでリクエストを処理してレスポンスを返しています。

  1. リクエストを受け取り、リクエストオブジェクトを作る
  2. kernel.requestイベント発火
  3. どのプログラムを実行するか決める
  4. kernel.controllerイベント発火
  5. プログラムを実行し、レスポンスオブジェクトを作る
    5.1. kernel.viewイベント発火
  6. kernel.responseイベント発火
  7. レスポンスオブジェクトから、レスポンスを送る
  8. 終了する
  9. kernel.terminateイベント発火
    8.1. kernel.exceptionイベント発火

要所でイベントを発火し、該当箇所で必要な処理を実行するようになっています。
たとえば、kernel.requestでは、ルーティング設定を作成する処理が実行されます。

各イベントの目的

それぞれの箇所でのイベントの目的は次のようになっています。そろぞれの箇所で処理を追加したり、データを加工する必要がある場合は、該当のイベントをサブスクライブ・リッスンすることで可能となります。

イベント 目的 クラス
kernel.request リクエストオブジェクトに追加情報をつける RequestEvent
kernel.controller コントローラー実行前の初期処理 ControllerEvent
kernel.view もし、実行結果がレスポンスオブジェクトではない場合、結果からレスポンスオブジェクトを生成する ViewEvent
kernel.response 出力前にレスポンスオブジェクトを加工する ResponseEvent
kernel.terminate レスポンス出力後に必要な重い後処理を実行する TerminateEvent
kernel.exception 例外発生後の処理とレスポンスオブジェクトの作成 ExceptionEvent

まとめ

今回はHTTPのプロセス制御を行うHttpKernelの紹介でした。このHttpKernlと、ここまでに出てきたHttpFoundation, Routing, EventDispatcherを使い、SymfonyではHTTPのリクエストからレスポンスを返す仕組みを提供しています。

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