はじめに
こんにちは。システム部の今井です。2025年12月、AWS最大級のカンファレンス「re:Invent」に現地初参加してきました。
本記事では、事前準備から現地の雰囲気や体験したセッション、印象に残ったことを中心にレポートします。
来年のre:Inventへの参加を検討している方や、現地参加を迷っている方の参考になれば幸いです。
結論としては「re:Inventは現地参加する方が桁違いに満足度が高い」ということです。
re:Inventに現地参加するべき理由はぜひ以下の記事をご参照ください。
目次
事前準備のポイント
航空券とホテルの手配
とにかくこれがないと始まりません。参加が決まったのが9月中旬だったため、航空券とホテルはすぐに手配しました。
ツアーで手配するよりも個別手配の方が安かったため、航空券とホテルは個別に手配しました。
航空券について
航空券は複数の旅行代理店で比較して当時、比較的安かったハワイアン航空(ホノルル経由)の便を手配しました。個人的にハワイアン航空の良かったところはWiFiがStarlinkなので機内でもかなりサクサク通信できた点でした。
乗り換え時間は最低でも4時間くらいあった方が安心だと思います。私の場合は5時間〜6時間でした。
また、できれば前日の昼くらいには現地に到着して、事前に受付を済ませておいた方がいいです。私の場合、前日の21:00頃現地に着く予定でしたが、ホノルルからラスベガスの飛行機が3時間遅れてしまい、着いてからも荷物がなかなか出て来ずなどで結局ホテルに着いたのはイベント初日のAM2:00でした(初日はほぼ寝ずにイベントに参加しました)。
ホテルについて
ホテルはre:Inventの参加者ポータルから特別割引が受けられるページで予約できます。
参加者ポータル経由で予約すると、通常よりも安く予約できる場合が多いです(1泊160USD~+リゾートフィー)。
ホテルの立地も重要です。
re:Inventの会場全体はとにかく広いです。1日2万歩くらい歩きました。予算が許せばメイン会場のベネチアンからなるべく近いホテルを選ぶことをお勧めします。
私はHorseshoeに宿泊しましたが、ベネチアンから最低でも徒歩20分かかるので、もっと近いホテルにすれば良かったと少し後悔しています。
パスポートとESTA
入国には有効なパスポートとESTA(電子渡航認証システム)が必要です。
ESTAは事前にアプリやオンラインで申請でき、有効期限は2年間です(偽サイトに注意です)。
既に有効なESTAがある場合は、それを使い回すことができます。
参加申し込みとセッション選定
re:Inventの公式サイトから基本情報およびカンファレンスパスを登録しました。
セッション登録は10月中旬に開始されます。現地時間の10:00から開始なので、日本は夜中の2:00開始となります。夜更かししたおかげて希望のセッションは全て登録できました。
セッション選定のポイントとしては以下を意識しました。
- 現地でしかできない体験(GameDay、Workshop、Builders Sessionなど)を優先
- 会場全体がかなり広いため、移動時間も考慮(隣のホテルでも歩いて15分はかかる)
- KeyNote終わりにセッションが追加されることもあるため、あまり詰め込みすぎない
事前に公式サイトで気になるセッションをお気に入りに登録しておくと、登録開始時にスムーズです。
スケジュールは、仕事の予定と混ざらないようにGoogleカレンダーに記録しておきました。
事前学習
より現地で楽しむため、事前にAWS DevOps Engineer Professionalを11月末に取得しました。
また、re:Invent直前セミナーに参加したり、事前交流会に参加したりして情報収集しました。
現地レポート
1日目:会場に慣れる
初日は午前中をセッションなしにして、現地の位置関係や雰囲気に慣れる時間にしました。
メイン会場のベネチアンや周辺のホテルを歩いて回り、認定者ラウンジにも行ってみました。
各会場のホテルでは朝食や昼食が無料で提供されていました。右がメイン会場のベネチアンの朝食です。

認定者ラウンジは会場とは少し違ったドリンクや軽食が提供されていました。ラウンジは盛況で座るところがなかったです。

午後からはワークショップを2つ、Expoを少し回りました。
ワークショップはどちらもマイグレーション・モダナイゼーションに関するもので、モノリスのアプリケーションをQ Developer CLIを使ってマイクロサービス化するワークショップはかなり実践的で、実務でも活かせそうと感じました。
こんな感じでQ Developerにタスクを与えながらマイクロサービス化を進めました。

Expoは初日ということもあり歓迎ムードで、お酒や軽食も提供されており、かなり盛況でした。
S3バケットのマスコットキャラもいて、会場の雰囲気を盛り上げていました。

Builders Questというスタンプラリーも開催されていて、Expoや会場各地にあるミニゲームやイベントに参加するとスタンプを押してもらえます。
スタンプの数によってレベルがアップしていき、レベルに応じてSWAGがもらえました。
私はレベル2のBuildersジャケットまでGETすることができました。(右の画像は公式サイトから引用)

2日目:KeyNoteと新サービス
目玉はAWS CEOのMattによるKeyNoteです。
ここで新サービスがどこよりも最速で発表されました。
全体的には昨年に続き生成AIメインでしたが、今年はAgent系などより実用的なものが多かった印象です。個人的にはDevOps AgentとDatabaseのSavingsPlansが印象的でした。

午後はKeyNoteで新しく発表されたAWSのモデル「Nova2」に関するワークショップに参加しました。
SageMakerのノートブックインスタンスを使ったハンズオンで、普段使っていないサービスだったため、正直あまり内容が理解できませんでした。
現地でいち早く新サービスに触れられるのはre:Inventならではですが、自分の技術力のなさも痛感する場面でもありました。
3日目:5kラン/GameDay/DevOps Agent
早朝6:30から5kmランイベントに参加しました。
AWSとは直接関係ありませんが、ラスベガスの道を走るのはなかなか貴重な体験で、達成感がありました。完走するとメダルがもらえました。

その後に4時間のGameDayに参加しました(なかなかハードスケジュールでした)。
GameDay初参加でしたが、日本人の方とチームを組めたので、言語には困らずに進められました。
内容はAIを使った開発支援で、いくつか課題が与えられてそれをAIを使って解決していくものでした。
GameDayはNew Relicが協賛しており、New Relicは触ったこともあったため、New Relicの課題を担当しました。
SLO違反しているサービスを探したり、特定のサービスのAIトークンを監視するダッシュボードを作成したりしました。

GameDay初参加&力量不足で、New Relicの課題をやるので精一杯でした。
一緒にチームを組んだ他のメンバーの方は普段から開発業務をされているようで、比較的すんなりと課題を解決していました。
ほぼ他のメンバーの方の貢献でしたが、結果は54組中11位でした。まだまだ力をつけないとなとここでも痛感しました。
午後はKeyNoteで発表された新サービス「DevOps Agent」のワークショップに参加しました。これがかなり実用的でした。
インシデントの通知を受けたらAgentが自動で根本原因の特定、解決策の実施、さらに予防策の提案をしてくれるため、インシデント対応はほぼ全てエージェントに任せられそうです。ワークショップのシナリオはDynamoDBのWCUを意図的に2に変更してこの問題をDevOps Agentで解決するというものでした。ちゃんと解決してほしい原因を提示してくれました。

さらに、GitHubやSlack、Datadog、New Relicといった外部ツールとも連携できるため、ソースコードや外部のテレメトリデータをAgentが参照でき、より幅広いインシデントに対応できそうです。
現在はパブリックプレビューでバージニア北部で英語のみですが、東京リージョンにGAしたらかなり使えそうな機能でした。
こういった新サービスをいち早く触れるのもre:Inventの醍醐味だなと感じました。
4日目:ExpoとクロージングKeyNote
4日目はExpoを中心に回って、WernerのKeyNoteを聴講しました。
日本語説明があるGitLabやDevRev、KongなどDevOps系を中心に回り、日本に進出していない企業のSWAGをゲットしたりしました。生成AIでステッカーを作れるブースもあり、ラフをある程度描いて生成ボタンを押すと数秒で作ってくれました。裏ではBedrockなどのAWSのAIサービスが動いていて、AWSのパワーを感じました。

AWSのエリアもあり、そこのMigration&Modernizationコーナーで4つのクイズに答えて正解するとそれぞれ数字が発行され、それを金庫に入力するとSWAGチケットがもらえてM&Mパーカーと交換できました。こういったゲーミフィケーション要素も現地ならではの楽しみ方の一つでした。

Amazon CTOのWernerのクロージングKeyNoteはエンジニアの理念的な話で個人的にかなり面白く、胸が熱くなりました。
まず、AIが仕事を奪うのかという問いに対して、自身が進化し続ければそれはないと述べ、そもそも仕事はツールがするものではなく、あなた自身がするものだと伝えていました。
今の開発の発展をルネサンス時代と重ね合わせ、今の生成AI時代の「ルネサンス開発者」には以下の6つの要素が必要だと述べていました(詳細は他のブログなどをご参照ください)。
最後に、我々開発者という仕事は世の中から直接は見えにくいが「自分の仕事に誇りを持ってほしい」と伝え、見えないところでも正しく取り組むことが重要だと述べていました。

Wernerはre:InventのKeyNoteに登壇するのは今回が最後ということで、現地で聴くことができて貴重な体験でした。
re:Inventはどうやら4日目でほぼ終わりらしく、最後にre:Playというクロージングパーティに参加しました。
屋外のイベント会場に大きなテントのようなものが設置され、そこの中でDJによるパフォーマンスやDatadogの滑り台(体験してないですが)などのアクティビティがありました。お酒も軽食も無料で提供されていました。
翌日もセッションがあったので長居はしませんでしたが、re:Play自体は00:00までやっていたみたいです。

5日目(最終日):Builders Session
5日目は会場全体が片付けムードで人もかなり少なくなっていました。
5日目はWAFのBuilders Sessionに参加しました。
Builders SessionはAWSの人が講師となり、10名以下のグループとなってワークショップをやるセッションでした。
ワークショップの内容は悪意のあるリクエストをCloudWatchで調査したり、そのトラフィックをWAFのルールでブロックしたりするかなり実践的な内容でした。
WAFはあまり運用したことがなかったので、ワークショップを通じてWAFの運用イメージができました。
Builders Sessionの利点はAWSの人に直接質問できることですが、英語力が無さすぎて質問できませんでした...。
英語ができた方がより楽しめるなと実感した場面でもありました。

re:Invent自体は午前中で終わりました。
午後は時間があったので、スフィア(外見だけですが)に行ったり、ベラージオの噴水ショーを見たり観光してお土産を買って帰路につきました。

印象に残ったこと
現地の熱量
KeyNoteや各種セッションはオンラインで視聴できますが、現地の熱量を感じられるのは現地参加ならではです。
会場全体がAWS一色になり、世界中から集まったエンジニアたちの熱気を肌で感じることができました。
いち早く新サービスに触れられる
Workshopでいち早く新サービスに触れられるのは、re:Inventに現地参加する大きな価値の一つです。
特にDevOps Agentのような実用的な新サービスを実際に触ってみることで、業務での活用イメージが湧きました。
ネットワーキング
事前の交流会で交流した方と現地でもお会いし、新サービスについてお話ししたり、5kランなど現地アクティビィも一緒に参加したりして、ネットワーキングもできました。
5kランの会場に行くシャトルバスに向かっている途中、台湾のエンジニアの方にどうやって5kランの会場に行くのかを質問され、カタコトな英語で一緒にシャトルバス乗り場まで行ったのはいい思い出です。
所感
今回、初参加で最初は不安でしたが、参加してみると新サービスの発表はもちろん、実際にワークショップで体験することで新しい学びもあり、5kmランなどのアクティビティにも参加してとても楽しく過ごせました。
KeyNoteや各種セッションはオンラインで視聴できますが、現地の熱量を感じたり、Workshopでいち早く新サービスに触れたりできるので、re:Inventに現地参加する価値はあるなと思いました。
帰国して新サービスがこの場面で使えないかといった可能性に少しワクワクしたり、仕事に対するモチベーションがかなり上がりました。
英語ができなくてもなんとかなりますが、英語ができた方がより楽しめると思いました。
特にBuilders Sessionなど、AWSの人に直接質問できる機会を活かすためにも、英語力はあった方が良いです。
来年以降も機会があればぜひ現地参加したいと思いました。
そのために、より自分自身が実践的なスキルや知識を付けて「ルネサンス開発者」に近づいていければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
