Amazon SESとは?
Amazon SESは、AWSが提供するクラウドベースのメール送信サービスです。
主に以下のような用途で使われます。
- マーケティングメール: キャンペーンのお知らせなど
- 通知メール: システムからのアラートやお知らせ
- トランザクションメール: パスワードリセットや注文確認など
主な特徴
-
スケーラブル(拡張性が高い)
- 数通から数百万通まで、送信量に応じて自動的にスケールします
-
コスト効率が良い
- 従量課金制で、使った分だけの支払い
- 新規AWSアカウントでは最初の12ヶ月間、月3,000通まで無料!
-
高い配信率
- レピュテーション管理システムにより、メールがスパムフォルダに入りにくい
- SPF、DKIM、DMARCなどの認証方式をサポート
-
柔軟な送信方法
- SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)インターフェース
- Amazon SES API
- AWS Management Console
配信率を高めるためのベストプラクティス
Amazon SESを使う上で、メールが確実に届くようにするためのポイントを紹介します。
1. 認証設定を行う
- SPF(Sender Policy Framework): 送信元サーバーの正当性を確認
- DKIM(DomainKeys Identified Mail): メールが改ざんされていないことを証明
- DMARC: SPFとDKIMの結果を基に、受信側の対応を指定
これらの設定により、メールがスパムとして判定されにくくなります。
2. バウンスと苦情を管理する
- バウンス: メールが配信できなかった場合
- 苦情: 受信者がスパム報告した場合
これらを適切に処理しないと、レピュテーション(評判)が下がり、配信率が低下します。Amazon SNSやSQSと連携して、バウンスや苦情を自動で処理する仕組みを作りましょう。
3. 送信制限を理解する
Amazon SESには送信制限があります。
- 送信クォータ: 24時間で送信できる最大メール数
- 送信レート: 1秒あたりに送信できるメール数
これらは使用状況に応じて自動的に増加しますが、急激な増加には対応できないので、計画的に運用しましょう。
まとめ
Amazon SESは、スケーラブルで費用対効果の高いメール送信サービスです。主なポイントは以下の通りです。
高い配信率: レピュテーション管理により、スパム判定されにくい
柔軟な実装: SMTP、API、コンソールなど複数の送信方法