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【Gemini 実践】30個のライブラリ調査が30分に!Deep ResearchとCanvasで実現する "爆速" 技術選定プロセス

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1. はじめに:ライブラリ調査は正直「苦行」:weary:

ちょうど直近担当しているシステムで、主要ライブラリのメジャーバージョンアップデートが必要になり、これに伴い、関連する30個以上のライブラリもバージョンアップを行うことになりました。

ただ実際に初めてみると正直ライブラリ調査ってめちゃめちゃしんどい...
ライブラリごとに検索を行なって、各ライブラリのいろんなページを見て最新バージョンやEOSL(サポート終了)情報を探さなきゃいけないので、とっても時間がかかります。
また、将来的な不具合や保守コスト増加といった技術的負債に直結するから、リスク管理の観点からも適当にやるわけにはいきません。

この「煩雑さ」と「リスク」をなんとか効率的に解決できないかと思い、GeminiとGoogleWorkSpaceを組み合わせた調査方法を考えてみました

2. 課題解決の鍵:Gemini Deep Researchとの出会い

従来の検索エンジンでは、複数の情報を比較するために何度も検索を繰り返す必要がありましたが、
その課題に対しては、Gemini Deep Research機能が有効でした。

Gemini のエージェント機能である Deep Research を利用すると、あらゆる物事について理解を深めることができます。ユーザーの代わりに数百ものウェブサイトを自動的に参照し、得られた結果を分析して、複数のページで構成される分析情報のレポートを数分で作成してくれます。


3. 新しい技術調査・意思決定プロセスの確立(3ステップ)

それでは実際に試してみたプロセスを紹介します。

Step 1: Gemini Deep Researchによる情報検索と収集:pencil2:

調査対象となるライブラリと目標バージョンを指定し、必要な情報をすべて一度に引き出します。

使用したプロンプト(例):

「以下のライブラリについて、最新の安定バージョン、および現在利用中のバージョン(X.X.X)のEOSL情報を調査し、情報元の公式リンクを付けて表形式でまとめてください。ライブラリ:A-lib, B-lib, C-lib, ...」

Geminiは正確な情報(最新バージョン、各バージョンのEOSL、情報元のリンク)を含むテキストを出力しますが、そのままでは分量が多いので、読むだけでもかなり大変です...

Step 2: Canvasへの情報の整形と視覚化:black_nib:

読みやすく、共有しやすい形へ変えるためにCanvasを活用しました。

Geminiへの次のプロンプト:

調査結果をすべてコピペした上で、「この内容をCanvasに反映して、開発メンバーが視覚的にわかりやすいHTML形式のテーブルに出力してください。EOSLが既に過ぎている行は赤色にハイライトしてください。」

そうするとGeminiは、整形されたHTMLコードを出力してくれます。
このことで、手動でExcelやスライドにまとめる手間が完全に無くなりました!

Step 3: Googleサイトでの共有と意思決定

最後にGeminiから出力されたHTMLコードを、開発メンバーが見られるGoogleサイトにそのまま貼り付けます。
そうするとGoogleサイト上に、必要な情報が色分けされた視覚的に分かりやすいテーブルが出現。
この表をもとに、開発メンバー全員で内容を迅速に確認し、どのバージョンを採用するか、移行対象から外すかを短時間で決定できました。


4. リスクの早期発見と生産性向上

Gemini Deep Research + Canvas + Googleサイトを使うことでかなり負担を減らすことができました!

  1. リスクの早期発見:

    • 確認した結果、既にEOSLを迎えているライブラリや、最新バージョンではないライブラリを複数見つけ、設計段階で対策を織り込むことができました。開発が進んだ状態での致命的な手戻りや高額な対応コストを未然に防止できたのは大きいと個人的に感じでいます。
  2. リードタイムの短縮と生産性の向上:
    手動だと調査に数時間、資料作成にも数時間かかっていた作業が約30分程度に短縮されました。人間のやる作業は、Deep Researchが提示したWebソースから情報の正当性を判断することと、最終的な意思決定を行うだけです。手間がかからない分精神的にも余裕があり、内容を丁寧に精査することができました。

5. まとめ

今回は設計段階での活用事例ですが、「Gemini Deep Research→Canvas→Googleサイト」という流れはさまざまなシーンで使えそうだなと感じました!
個人的には技術の最新情報のキャッチアップや、エラー発生時のトラブルシューティングにも使ってみたいと思います:raising_hand_tone1:
またAIは単体ではなく、CanvasやGoogleサイトといった他のツールと連携させることで、技術情報共有プロセス全体の自動化・高度化に貢献するのだと再認識しました。このようなプロセスデザインをもっと行なっていきたいと思います!

ぜひ、皆さんもGeminiとGoogle Workspaceのツールを組み合わせ、日々の煩雑な業務を効率化してみてください。

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