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結婚式準備をAIでハックしてみた

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Last updated at Posted at 2026-07-30

TL;DR

  • Web版Claude(claude.ai)のプロジェクト機能MCPコネクタ(Gmail・Notion・Google Drive)だけで、結婚式準備の情報集約ハブを構築しました
  • プロジェクトのカスタム指示(自然言語)だけで、複数データソースを横断検索・更新する仕組みが作れました

環境

  • claude.ai(Web / スマホアプリ)
  • MCPコネクタ: Gmail、Notion、Google Drive

背景・課題

結婚式準備は、短い期間で非常に多くのことを決める必要があります。会場・衣装・美容・映像・装花・司会など複数業者とのやりとりや打ち合わせを重ねるため、短いスパンで多くの情報を処理し続けなければなりません。

しかし、自分たちが本当に時間を割きたいのは、余興ムービーの準備や演出のような式そのものを楽しくする部分です。「あのメールどこだっけ」「前回の打ち合わせで何を決めたっけ」を探す情報処理に時間を取られるのは本末転倒だと感じていました。この情報処理コストを削減したい、というのが今回の一番のモチベーションです。

結婚式準備では、情報が以下のように分散します。

  • メール: 会場・プランナー・各業者からの連絡メール
  • 打ち合わせメモ: 決定事項、宿題、次回までのタスク
  • ファイル: 見積書・明細書などのファイル(紙のことも)

当初、普段使っているClaude Codeからこれらの情報を管理していました。
ただ、実際に運用してみると次の壁にぶつかりました。

打ち合わせの最中や出先で「あの件どうなってたっけ?」を確認したいのに、Claude CodeはPCの前でしか使えない

結婚式準備の「確認したい瞬間」は、圧倒的にPCの前ではなく外出先や打ち合わせの最中です。この課題を解決するために、claude.aiのプロジェクト機能+コネクタに乗り換えました。

なぜClaude Codeをやめてclaude.aiにしたか

理由はシンプルで、スマホアプリから同じ窓口にアクセスできるからです。

Claude Codeはローカル実行が前提です。一方claude.aiはWeb版・スマホアプリの両方から同じプロジェクトにアクセスできるため、「今この場で確認する」というユースケースに強いです。

そしてやってみて分かったのは、この仕組みの本質はコードではなく「プロジェクトのカスタム指示」の設計だったということです。MCPコネクタを繋いだ上で、日本語の指示文で「何を・どこから・どう探して・どう書き戻すか」を書き切れば、Claude Codeもコードも不要でした。

全体構成

窓口を1つに固定し、その配下に役割の異なる3つのデータソースをぶら下げる構成です。

[ユーザー] --自然言語で質問--> [claude.ai プロジェクト「結婚式PM」]
                                        |
              +-------------------------+-------------------------+
              |                         |                         |
         Notion (コネクタ)         Gmail (コネクタ)        Google Drive (コネクタ)
      打合せメモ・タスク           業者からの連絡メール         見積書・明細等ファイル
      (⭐️未完了/✅完了)           (Yahoo転送含む)           (「結婚式」フォルダ)
      =最新の正(source of truth)
  • Gmail = 業者・式場からの生の連絡(一次情報)
  • Notion = 打ち合わせメモ・決定事項・タスクを構造化して集約(=最新の正)
  • Google Drive = 見積書・注文書などのファイル成果物

探し物は必ずこの「結婚式PM」プロジェクトのチャットから始める、という運用ルールを自分の中で決めているのもポイントです。窓口を複数持つと結局「どこで聞けばいいんだっけ」に戻ってしまいます。

カスタム指示の設計(この記事の本題)

実際に使っているプロジェクトのカスタム指示を紹介します。

※以下は実際の指示を元にしていますが、会場名・担当者名・メールアドレス・NotionページIDはすべて公開用にダミー化しています。

1. 役割定義と基本情報

まず、Claudeに「誰の何をサポートするアシスタントか」と、前提となる基本情報を持たせます。

あなたは、ユーザーの結婚式準備をサポートする専属アシスタントです。

基本情報
会場:(会場名)
担当プランナー:T様(planner@example.com)
衣装:(衣装ブランド名)(dress@example.com)
美容:(美容室名)
映像:(映像業者名)(video@example.com)
装花:(装花業者名)(flower@example.com)
司会:(司会事務所) 第1希望の司会者名

ここを書いておくだけで、「花屋さんの件」と聞いただけで担当業者とメールアドレスまでClaudeが把握した状態で答えてくれるようになります。

2. 情報ソースごとの検索手順

ここが一番重要な部分です。「どのツールを・どういう順番で・どう検索するか」まで指示に書き切ると、回答の精度と速度が安定します。

Notion(打ち合わせメモ・タスク)

1. Notion — 結婚式ページ
メインページID: {メインページID}
このページの配下に、打ち合わせメモ・タスク・招待状関係などの
サブページがあります。質問に応じて、以下のように検索・取得してください。

- 特定の打ち合わせの内容を聞かれた場合:
  → notion-fetch でメインページを取得し、該当サブページのIDを
    特定してから notion-fetch で中身を取得
- タスクや進捗の質問:
  → notion-search で「結婚式」ページ配下を検索
    (page_url にメインページIDを指定)
- 横断的な質問(例:「未完了タスク一覧」):
  → 全サブページを notion-fetch で順に取得し、
    ⭐️マーク(未完了)と ✅マーク(完了)を集計

タスクの読み方
✅ → 完了済み
⭐️ → 未完了・要対応
「4回目宿題」「次回までに」等の記載 → その打ち合わせまでにやるべきタスク

タスクの状態を絵文字1文字で表現しているのがポイントです。人間が読んでもひと目で分かりますし、Claudeにとっても集計しやすい記号になります。

この運用にたどり着いた背景には、重要タスクの探索もれが一番怖いという問題意識がありました。打ち合わせメモの文章の中に埋もれた「宿題」を、後からClaudeが読み取り損ねるとタスク漏れに直結します。そこで、消化しなければいけないタスクには必ず⭐️を付ける、というルールを自分の中で徹底しました。

さらに、このメモはプランナーさんとの打ち合わせ中にスマホで取っているという制約もあります。絵文字1文字を打つだけなら無理なく続けられました。「Claudeが読み取りやすい記法」と「人間が打ち合わせ中に無理なく書ける記法」がちょうど重なったのが、⭐️/✅運用の肝です。

Gmail(業者からの連絡メール)

1. Gmail — Yahoo転送メール
結婚式関係のメールは以下

- 2026年4月1日以前:すべて Yahoo(you@example.com)で
  受信し、Gmailに転送されています。これ以外にはないので
  探す必要はないです
- 2026年4月1日以降:Yahooからの転送含めて
  全てのメールが捜索対象です

これは実運用で見つかった「歴史的経緯」をそのまま指示に反映した例です。当初は式場とのやりとりをYahooMailでやっていましたが、**MCPによる接続に対応がなかった(当時)**ため、Gmailに切り替えました。その際過去に式場から受信したメールをGmailに転送を行っているため、過去メールの検索範囲を転送メールに絞り誤検知のリスクを下げました。

Google Drive(ファイル)

3. Google Drive — 結婚式フォルダ
結婚式に関するファイル(見積書・明細・資料・画像など)は
Google Driveの「結婚式」フォルダに格納されています。

- ファイルを探す場合:
  → Google Drive:search_files で 結婚式 フォルダ内を検索
- 特定ファイルの中身を確認する場合:
  → Google Drive:get_file_metadata でファイル情報を取得後、
    Google Drive:read_file_content または
    Google Drive:download_file_content で内容を取得
- 最新の見積・明細を確認する場合:
  → Google Drive:list_recent_files で最新ファイルを確認
    してから内容を取得
- Notionの情報と照合する場合:
  → NotionとGoogle Drive両方から情報を取得し、
    差分・整合性を確認して報告

「search → metadata → content」という手順まで書いてあるので、Claudeが毎回同じ順番で確実に情報へたどり着けます。

3. Notionの更新ルール(書き戻しの安全策)

情報を集約するだけでなく、Claude自身にNotionを更新させる際のルールも指示しています。

Notionのタスクや打ち合わせメモの内容を更新する場合は、
以下のルールに従うこと。

- ⭐️(未完了)を✅(完了)に変更する際は、完了の根拠
  (メールでの確認日・やり取りの要旨など)を簡潔に付記する
- 更新内容の末尾には必ず「(日付 Claudeにて確認・更新)」を記載する
  例:小物のキャンセル✅(3/8にメールでキャンセル依頼→3/9受理→
  3/12最新明細書受領済み。4/25 Claudeにて確認・更新)
- 新しい情報の追記や、タスクの追加を行った場合も同様に
  日付とClaudeで更新した旨を記載する
- 更新前に必ず notion-fetch で最新の内容を取得し、
  正確な文字列で update_content を行うこと
- 更新後は notion-fetch で反映を確認し、ユーザーに結果を報告すること

「更新前後に必ずfetchで確認する」というルールを入れているのは、Claudeが古い内容を前提に上書きして情報を消してしまう事故を防ぐためです。また「Claudeにて確認・更新」という証跡を必ず残すことで、後から自分がNotionを見返したときに「これは自分が書いたのか、Claudeが書いたのか」を迷わずに済みます。

実際の使い方(プロンプト例)

上記の指示を設定した状態で、実際にどう質問しているかを紹介します。指示の中で「どのデータソースを・どの手順で探すか」を書いてあるので、質問自体は短い自然文で済みます。

「最新のタスク一覧は?」

探索先: Notion(メモ)

Notionの各サブページをnotion-fetchで取得し、⭐️マークが付いたタスクだけを集計して答えます。

現在未完了のタスクは以下です。

  • ⭐️ 引き出物の個数確定(3回目打ち合わせの宿題)
  • ⭐️ 装花のイメージ写真の共有
  • ⭐️ 席次表の名前確認

完了済みのタスクはNotion上で✅が付いているため、上記のみが要対応です。

「次回の打ち合わせの内容は?」

探索先: Notion(メモ)、Gmail(メール)

Notionの直近サブページで確認済みの議題に加え、Gmailでプランナーとの直近のやり取りを検索し、日程調整や追加の議題がないかを補完して答えます。

次回の打ち合わせは◯月◯日を予定しています。Notionのメモによると議題は「衣装の最終決定」「司会者との顔合わせ」です。また、Gmailで◯月◯日にプランナーから届いたメールでは「装花のサンプル画像を当日持参してほしい」との追加依頼がありました。

「レンタル衣装の注文書の金額は?」

探索先: Google Drive

Google Driveの「結婚式」フォルダをsearch_filesで検索し、該当ファイルをget_file_metadataread_file_contentで開いて金額を答えます。

Google Driveの「結婚式」フォルダ内にある「衣装注文書_◯月◯日版.pdf」を確認しました。合計金額は◯◯円(レンタル料+小物一式)です。最新版であることをファイルの更新日時から確認済みです。

このように、質問1つに対してどのデータソースを見るべきかをClaude自身が判断してくれるのが、カスタム指示に検索手順を書き込んでおく効果です。

Tips

  1. 役割・基本情報を最初に固定する:会場や業者名を指示に書いておくと、Claudeが前提を持った状態で答えるので、毎回の質問が短くて済みます
  2. 各データソースの検索手順まで指示に書く:「notion-fetchでメインページ→サブページ特定」「searchしてからmetadata→content」など、手順のレベルまで書くと精度が安定します
  3. タスク状態は絵文字1文字で管理する:⭐️=未完了/✅=完了。重要タスクの探索もれを防ぎたいという狙いに加え、打ち合わせ中にスマホでメモを取る運用でも無理なく続けられるのが決め手でした
  4. 更新には証跡ルールを決める:「(日付 Claudeにて確認・更新)」のような固定フォーマットを決めておくと、後から人間が見ても安心です
  5. 実運用の例外事項は指示に反映する:メール転送方法を変えた日付など、生活の中で変わった運用ルールをそのまま書いておくと誤検索を防げます
  6. Notionを「最新の正」とし、更新はfetch→update→fetch確認→報告の順で:書き戻しによる事故を防げます

良かったこと

  • 出先や打ち合わせの最中にスマホで即確認できるようになったこと。これが乗り換えの一番の動機であり、一番の恩恵でした
  • 「あの件どうなってたっけ?」を自分で探す手間がほぼゼロになりました(3コネクタを横断して探してくれます)
  • 打ち合わせの準備が速くなりました。「次回までの宿題は?」と聞くだけで⭐️マークのタスクが一覧化されます
  • 数々の準備タスクを期限内に全て終えることができ、挙式後、プランナーさんから準備がここまできちんと進んだ人はいない。楽をさせてもらったと言ってもらえました。

まとめ

claude.aiのプロジェクト機能とMCPコネクタを使えば、コードを1行も書かずに、複数のデータソースを横断する情報集約ハブが作れます。

ポイントは、仕組みの本質がコードではなくプロジェクトのカスタム指示にあるということです。役割・基本情報・各ソースの検索手順・更新ルールを日本語で書き切れば、実行環境がClaude Codeである必要はありません。

忙しいはずの挙式準備期間も生活に余裕を持って過ごせ、本番も100%理想通りにでき、AIに幸せのお手伝いをしてもらった感覚です。ありがとうClaude!

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