はじめに
正直に白状するとオリジンとかドメインとかホストとか、この辺の用語がごっちゃになる節があって、時々会話や文章の中で何を指してるのか「??」となることがあります。
そんな状況に終止符を打つべく、整理と振り返り用にまとめてみました。
解説
http://www.example.co.jpを例にします。
| 用語 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| スキーマ(プロトコル) |
http, httpsなど |
Webにおいては通信プロトコルを指す。 スマホアプリだとアプリ製作者が設定した任意のスキーマ名でアプリを立ち上げたりできるらしい。 |
| ドメイン |
co, jp, comなど |
広義には.で区切られたwww, example, co, jpは全てドメインとなる。特にURL末尾に使われる jpやcomなどをトップレベルドメインという。狭義には example.co.jp(ドメイン名)のことを指したりもする。会話や文章ではよくドメイン名の意味で「ドメイン」の呼称が使われることがある。たぶん狭義で使われている場合が多い。 |
| サブドメイン |
www, api, coなど |
広義にはトップレベルドメイン以外のドメインは全てサブドメインとなるためwww, example, coがサブドメインとなる。狭義にはドメイン名に対するサブドメインを指しており api, www, mailなどがそれにあたる。たぶん狭義で使われている場合が多い。 |
| ドメイン名 |
example.co.jp, qiita.comなど |
IPアドレス(ネットワーク上の住所)につけた名前。 単にドメインと略されていることもある。 |
| ホスト | - | サーバー、ホストコンピュータのこと。 文脈によって指すものが違う。 例えば今、操作している端末のホストといえばiOSやWindowsを指すが、閲覧しているWebページのホストといえばQiitaの保有しているWebサーバーを指す。 ホスト名の意味で「ホスト」の呼称が使われることがある。 |
| ホスト名 |
www, apiなど |
サーバー、ホストコンピュータにつけた名前。 例えば example.co.jpというドメインを取得して、Webページを表示するためのWebサーバーにwwwと名付けた場合、ホスト名はwwwであり、APIを処理するためのAPIサーバーにapiと名付けた場合、ホスト名はapiである。www.example.co.jp, api.example.co.jpをホスト名と呼んでいることもある。 単にホストと略されていることもある。 |
| ポート番号 |
80, 443など |
ネットワークから流れてきたデータが、サーバー(コンピュータ)内のどのソフトウェアと通信するかを識別するための番号。httpやhttpsなどのプロトコルはウェルノウンポート番号としてあらかじめ80, 443のように番号が決まっている。ほかにレジスタードポート番号、ダイナミックポート番号に大別される。 |
| FQDN (Fully Qualified Domain Name) |
www.example.co.jp.( www.example.co.jp) |
サブドメイン(ホスト名)とドメイン名を合わせたもの。 末尾にルートドメインと呼ばれる .があるのが正式だが、一般的には略した形がFQDNとして使われている。完全修飾ドメイン名ともいう。 |
| オリジン | http://www.example.co.jp:80 |
スキーマと(あればホスト名と)ドメイン名とポート番号を合わせたもの。 スキーマが httpやhttpsの場合、ポート番号は略せるため明記しないこともある。このときのホスト名とは、あくまでホストコンピュータのことなので、ホスト名がサブドメインのない http://example.co.jpの場合もありうる。 |
総括
用語を解説しているサイトを色々見て回りましたが、あるところではホストをホスト名の意味で使っていたり、ドメインをドメイン名として使っていたり、ホスト名とドメイン名の違いがよくわからなかったり…
ただ今回のまとめで認識が大きくズレていることはないと思います。
また業界内でも人によって、用語の内容に幅があるようです(FQDNとホスト名の内容が混同していたり)。
用語の持つ幅を前提知識として持ちつつ、文脈で判断したり、不安なときは確認することが大事でしょう。