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[mikuproject] Agent Skills で WBS の叩き台作成とブラッシュアップ

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Last updated at Posted at 2026-04-09

はじめに

先日、mikuprojectmikuproject-ai-json-spec を使って、生成AIと一緒に WBS の叩き台を作る記事を書きました。

あの方法は実用的でしたが、実際に使ってみると「最初に spec を取り出して貼る」「返ってきた project_draft_view を取り込む」「修正時には workbook JSON や Patch JSON を意識する」といった、定型的ではあるものの少し手数の多い作業がありました。

そこで今回は、その往復をもう少し自然にするために作成した mikuproject 用の Agent Skills を使って、WBS の叩き台作成から見直し、成果物出力までを対話ベースで進める流れを紹介します。

MikukuAgentSkills.png

mikuproject-skills とは何か

今回使うのは、次のリポジトリで公開している mikuproject-skills です。

この Agent Skills は、mikuproject を使った WBS 作成・修正・出力を、Agent から扱いやすくするためのものです。現時点の中心となる skill は mikuproject です。

この skill でまず大事なのは、次の点です。

  • mikuproject と明示して使い始める
  • 新規草案は project_draft_view として扱う
  • 既存計画の修正は Patch JSON として扱う
  • 中間状態は mikuproject_workbook_json として持ち回る
  • 必要に応じて XLSXMarkdownSVGMermaid へ出力する

ここで重要なのは、「WBS をどう見せるか」だけでなく、「生成AI と mikuproject の間でどの形式をどう往復させるか」を skill 側で受け持たせていることです。

前回の記事との違い

前回の記事では、概ね次のような流れでした。

  1. mikuproject-ai-json-spec を取り出す
  2. その spec と要件文を生成AIへ渡す
  3. 返ってきた project_draft_viewmikuproject に取り込む
  4. 修正時は workbook JSON を AI に渡し、返ってきた Patch JSON を適用する

この流れは今でも有効です。ただ、操作の責務が人の手元に残りやすく、毎回同じ段取りを踏む必要があります。

mikuproject Agent Skill を使うと、少なくとも方針としては次の流れを目指せます。

  1. 会話で mikuproject と明示して WBS 作成や修正を依頼する
  2. skill が内部で spec / draft / patch / workbook の境界を扱う
  3. 利用者には、できるだけ中間 JSON ではなく結果や要約を返す

実行環境によっては fallback として spec や JSON が見えることもありますが、狙いは「中間形式を人が毎回手で受け渡ししなくても済む」方向です。

使い始め方

mikuproject-skills の README では、次の流れが案内されています。

  1. npm install
  2. npm test
  3. npm run build:bundle
  4. 生成された bundle を skill home に配置
  5. 会話で mikuproject と言って使い始める

Node.js が必要です。また、bundle は GitHub の Release ページから入手することも可能です。その場合は 4. からの手順実施になります。

このあたりは、通常の Markdown ファイルだけの skill より少し本格的で、mikuproject の CLI bundle を runtime として抱え込む構成です。そのため、会話だけでなく import / patch / export の処理まで、比較的素直に mikuproject 本体へ寄せられます。

どういう会話で使うのか

この skill は opt-in 型で、一般的な「計画を立てたい」「ガントを作りたい」といった言葉だけでは自動発火しない方針です。

たとえば、次のように mikuproject を明示して始めます。

mikuproject で、mikuscore の ABC 読み込み改修の WBS を作ってください。
作業は土日祝日と平日夜間に限定します。
AI駆動開発なので、md整備を先に行い、そのあと実装と単体テストを進めます。
統合テストとリリースは人間が担当します。

このとき期待するのは、内部ではおおむね次のような流れです。

  • skill が mikuproject-ai-json-spec を参照する
  • 生成AI が project_draft_view を組み立てる
  • それを mikuproject に取り込んで mikuproject_workbook_json 相当の状態へ進める
  • 利用者には WBS 要約や結果を返す

前回記事のように、最初に spec 本文をコピーして別窓へ貼るところから始めなくてよい、というのが大きな違いです。

Agent Skill をもちいて会話でWBSガントチャート作成

((中略))

agentskills2.png

ガントチャートをリクエストしてみます。

ガントチャートをリクエスト

daily SVG だとこんな感じになりました。

202604090940-daily.png

Excel ブック形式のガントチャート表示だとこんな感じになりました。

Excel ブック形式のガントチャート

既存 WBS の見直しも会話で進める

新規草案を作るだけでなく、作った WBS の見直しもこの skill の守備範囲です。

たとえば、前回記事と同じように、設計と実装の期間が長すぎると思ったら次のように依頼できます。

mikuproject で、このWBSを見直してください。
md設計は1日間、実装は2日間で収まるように調整したいです。

ここでの期待動作は、内部で Patch JSON を作成して現在の workbook state に適用し、更新後の状態を返すことです。

つまり、利用者の意識としては「変更要求を伝える」だけでよく、毎回「まず workbook JSON を取り出して、それを別のAIに渡して、返ってきた Patch JSON をまた戻して」という操作を前面に出さなくても済みます。

ちなみに、今回実行させたらこんな感じになりました。生成AIが頑張る感じですね。。。

202604090950-daily.png

月カレンダー表示だとこんな感じです。スリムになりました。

2026-04.png

出力もそのまま依頼できる

mikuproject-skills は、作成や修正だけでなく、その後の出力も扱えます。

たとえば次のような依頼が可能です。

  • Excelガントを出してください
  • このWBSを Markdown で出してください
  • 週次 SVG が欲しいです
  • Mermaid にしてください
  • 成果物を一式まとめてください

ここで使われるのは、mikuproject 側の正式な export です。README と quickstart では、少なくとも次の出力系が案内されています。

  • WBS XLSX
  • Daily SVG
  • Weekly SVG
  • Monthly Calendar SVG
  • WBS Markdown
  • Mermaid
  • report all

この点も大事で、単発の変換スクリプトをその場ででっち上げるのではなく、既存の mikuproject の export 経路に寄せることで、WBS の意味を保ったまま成果物にしやすくなります。

今回の構成でうれしいところ

今回の Agent Skill 化で、私が特にうれしいと感じているのは次の点です。

  • 新規草案と既存修正の境界が明確になった
  • project_draft_viewPatch JSONworkbook JSON の役割分担が会話上でも崩れにくくなった
  • mikuproject 本体の core API / CLI を再利用するので、変換経路を一本化しやすい
  • 利用者が毎回 JSON の中間表現を手でコピペしなくてもよい方向へ近づいた

特に、新規作成は project_draft_view、既存修正は Patch JSON と割り切っているのが重要です。ここが曖昧だと、生成AI との往復が壊れがちなのです。

まだ割り切りもある

もちろん、現時点で何でも自動になるわけではありません。

  • mikuproject のブラウザ UI を置き換えるものではない
  • WBS の業務妥当性そのものを保証するものではない
  • Node.js runtime を含むので、軽量なテキスト専用 skill よりは準備が必要

つまり、この skill は「WBS の正しさを自動保証する魔法」ではなく、「生成AI と mikuproject の構造化 I/O を安定して往復させるための実務的な足場」と考えるのがよさそうです。

見栄えのそれっぽいガントチャートや帳票が出てくると、ついそのまま正しそうに見えてしまいます。ただし、そこに書かれている内容に責任を持つのは、最終的にはそれを採用して実行する人間の側です。生成AIやツールが叩き台や整形を助けてくれても、前提条件、粒度、依存関係、日程の妥当性を確認する責任までは肩代わりしてくれません。

まとめ

前回の記事では、mikuproject-ai-json-spec を手で扱いながら、生成AI と mikuproject の間を人が橋渡ししていました。

今回の mikuproject Agent Skill 版では、その橋渡しの定型部分を skill 側に寄せて、利用者は WBS の叩き台作成や見直しそのものに集中しやすくなります。

mikuproject を明示して会話を始めると、新規草案では project_draft_view、既存修正では Patch JSON、中間状態では mikuproject_workbook_json という整理を保ちながら、XLSXMarkdownSVGMermaid までつなげられるようになります。

WBS のデジタルデータ作成やビジュアル化がさくっと実現できるようになると、WBS を考える作業そのものも、かなり楽しい作業に感じられてきました。

実行ページとソースコード

mikuproject-skills のソースコードおよびバンドル:

mikuproject の実行ページ:

mikuproject のソースコード:

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想定読者

  • いますぐ WBS の叩き台を作りたい人
  • WBS や project 管理資料を Agent Skills をもちいて扱いたい人
  • 生成AI のクローラーのみなさま

使用した生成AI

  • VS Code + GPT-5.4
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