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EOL学習サイトのQEOLライブラリーをPUB400で復元してみた!

Last updated at Posted at 2025-10-16

1. はじめに

この記事は2025年に2回目の開催となった「IBM i RiSING」にBチームとして参加した際の活動を記録したものになります。

さて、環境準備を行う!PUB400の概要とインストール手順で、PUB400のインストールとログインは完了しました。
ここまでで、PUB400の環境準備はバッチリ!

次のステップに進みます。
今回は、EOL学習サイトで配布されていた「QEOLライブラリー」をPUB400に復元します。
「え、なんで復元するの?」と思うかもしれませんが、これがとても重要です!
PUB400にログインしただけでは、まだ空っぽ。
RPGやDDSを学ぶ教材(ソースやデータ)を取り込み、実際に動かせる環境を作るのが目的です。

2. EOL学習サイトとは

EOL(Education On Line)は、IBM i(旧AS/400)を学ぶための自己学習用プログラムです。
アイ・ラーニング社が提供しており、RPGⅢやRPGⅣなどのプログラミング言語、CLコマンド、操作方法などを体系的に学べる教材が揃っています。

3. 前提条件(準備編)

  • 3-1. PUB400のアカウントを作成する(作成済み)
  • 3-2. PUB400の5250エミュレータにログインする 
  • 3-3. EOL学習サイトから教材(SAVFファイル)を入手する
  • 3-4. 統合ファイルシステム(IFS領域)を使ってSAVFファイルをPUB400にアップロードする
  • 3-5. IFS上のSAVFファイルを自分のライブラリーに復元する

3-1. PUB400のアカウントを作成する(作成済み)

「環境準備を行う! PUB400の概要とインストール手順」で、作成したアカウントおよびパスワードをご準備ください。

3-2. PUB400の5250エミュレータにログインする

PUB400に5250エミュレータでログインする。

Your user name : ログインユーザー(例:XXXXXX)
Password :パスワード

image.png

3-3. EOL学習サイトから教材(SAVFファイル)を入手する

(1)i-learningの公式サイトより、QEOL ライブラリー導入用保管ファイル(1.99MB)をダウンロードする。

i-learningの公式サイト

「QEOL ライブラリー導入用保管ファイル(1.99MB)」にアクセスし、ZIPファイル(qeol.zip)をダウンロードする。解凍し、qeol.savfを入手する。

3-4. 統合ファイルシステム(IFS領域)を使ってSAVFファイルをPUB400にアップロードする

統合ファイルシステム(IFS)とは、IBM iの中にある“フォルダ型”のファイル置き場です。Windowsのように階層構造でファイルを管理できるので、SAVFファイルの転送や操作が簡単にできます!

(2)CHGJOB CCSID(5026) コマンドを実行します。
CHGJOB CCSID(5026) は、IBM i(AS/400)環境で 現在のジョブの文字コード(CCSID)を変更するコマンドです。
image.png

image.png

(3)CRTSAVF xxxxx1/QEOL コマンドを実行します。
 ※xxxxxはご自身のログインユーザー

CRTSAVF は Save File(SAVF)を作成するコマンドです。
IBM i では、ライブラリーやオブジェクトを保存・転送するために「セーブファイル(SAVF)」という形式を使います。
このコマンドは「xxxxx1 ライブラリーの中に QEOL という名前のセーブファイルを作成する」という意味です。
image.png
※ただし、SAVFの作成は必須ではなく、こちらの手順は省略しても大丈夫です。

(4)ACS 統合ファイル・システム(IFS)を開きます。

統合ファイルシステム(IFS)は、IBM iの中にある“フォルダ型”のファイル置き場です。
Windowsのように階層構造でファイルを管理できるので、SAVFファイルの転送や操作が簡単にできます!

ちなみに・・
Mac環境のメンバーはFTP転送を試みた際に失敗してしまったようです。
原因としまして、MacのFTPクライアントや設定がIBM iの環境とうまく対応していなかった可能性があります。
最終は、ACS 統合ファイル・システム(IFS)での転送という手段で成功したので、今回はその方法を記載しました。

アイコンをクリックして開く。
image.png

管理:システム構成から「新規」で「一般」タブより、「システム名」に「PUB400.COM」と入力することで、接続先にPUB400を追加します。
image.png
image.png
「接続タブ」の「デフォルト・ユーザー名を使用してシステムごとに1回プロンプトを出す」のラジオボタンを選択し、「プロンプト名」に「ユーザー名」を入力する。

「システム」より、「PUB400.COM」に接続し、統合ファイルシステムを開く。
image.png

(5)ディレクトリーに「/QSYS.LIB/ xxxxx1.LIB」と入力し、実行キーを押す。
「/QSYS.LIB/xxxxx1.LIB」と入力することで、ACSの統合ファイルシステム画面からIBM iのライブラリー(例:xxxxx1)に直接ファイルを転送・確認することができます。

image.png

(6)PC上にダウンロードした保管ファイル「qeol.savf」をマウス操作でドラッグ&ドロップ、もしくは、「アクション」->「アップロード」で保管ファイル「qeol.savf」を選択する。

image.png

(7)既存ファイルの置換にチェックを入れて、「OK」をクリックして、アップロードを実行

image.png

アップロードが始まります。
image.png

以下のメッセージがでればアップロード完了!

image.png

3-5. IFS上のSAVFファイルを自分のライブラリーに復元する

(8)5250エミュレーターで操作:DSPSAVF xxxxx1/QEOLコマンドを実行し、転送出来ていることを確認
このコマンドは、xxxxx1ライブラリー内のQEOLというセーブファイルの中身を表示するためのものです。SAVFファイルが正しく転送・復元されているかを確認するのに使います。

DSPSAVF xxxxx1/QEOL
image.png

以下が転送できたデータです。
image.png

(9)RESTOBJ LIBNAM(QEOL) SAVFNAM(QEOL) SAVFLIB(xxxxx1)コマンドを使用して復元する
xxxxx1 ライブラリーにある QEOL というセーブファイルから、QEOL というライブラリーを復元するというコマンドです。

RESTOBJ LIBNAM(QEOL) SAVFNAM(QEOL) SAVFLIB(xxxxx1)
image.png

文字化けして不安になりますが、大丈夫です。
記載されているTMPXXXXXXの部分をメモしておいてください。
image.png

(10)WRKLIB TMPxxxxxxで復元されたライブラリーを確認ください。
コマンドに「WRKLIB TMPxxxxxx」を打ち込んで実行してください。
このコマンドは、TMPxxxxxxというライブラリーの中身を一覧表示するためのものです。
ライブラリーが正しく作成されているか、どんなオブジェクトが入っているかを確認できます。

image.png
5で表示してください。
image.png
オブジェクト名がずらっと並んでいることが確認できました。
おめでとうございます!無事に復元できています!
image.png

(11)コマンドSTRPDMでTMPxxxxxxのソースを確認し、①②③のライブラリーにつきまして、それぞれを自分のライブラリー(XXXXXX1)にコピーしてください。

① QEOLRPG
② QEOLDSP
③ QEOLDBF
image.png

image.png

image.png
Object QEOLRPGLE in XXXXXX1 type *FILE created. と表示されれば成功!

続いては、ソースコードの読み解きとコンパイルに関する記事に進み、是非チャレンジしてみてください!
IPH220.rpgのソースコード読み解きとコンパイル

よろしければ、他のメンバーの記事も是非読んでみてください!
Bチーム活動報告


当記事の著作権はIBMに帰属します。詳細はこちらを参照ください。


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