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プロダクト作りを担う者たちよ。感性を磨かないか?

Last updated at Posted at 2025-12-21

みんな、感性を磨かないか?

どうも。any株式会社でTeamWill & Culture(人事・組織・カルチャー領域/通称TC)を担当している樽川が"anyプロダクトチーム Advent Calendar 2025" 22日目を担当します!

今年の10月まではPdMだったこともあり、アドカレに招待してもらいました!

今回は元PdM/TCとしてプロダクト作りに必要不可欠な感性の磨き方を紹介しにきました。

藤田晋さんの「感性を磨け」という言葉

2023 KYOTO IVS でサイバーエージェント代表の藤田晋さんが、アルバイト先のベンチャー企業の専務からもらった言葉として、こんな話をしていました。

「社長になりたいなら、感性を磨け。
本や映画、舞台をたくさん見て、人が何に喜び、誇りを感じるのかを学べ。」
引用元:Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/64530?read_more=1

藤田さんは今でも年間100本以上映画を観ているそうです。

この話は一見すると経営論やマネジメント論に聞こえますが、
私はこれをプロダクト開発の話に置き換えられると思っています。

プロダクト開発は「人の感情」を扱う仕事

プロダクトは、技術と仕様でできています。
でも、その先にいるのは常に「人」です。

  • このUIを見てユーザーはどう感じるか
  • この機能は本当に嬉しいのか
  • この仕様でチームは前向きになれるか

プロダクト作りとは人がどう感じ、どう行動するかを仮説・検証する仕事でもあります。

技術的に正しいことと、人にとって心地いいことは必ずしも一致しません。

感性が足りないと起きがちなこと

PdMとして開発に関わっていた頃、こんな場面を何度も見てきました。

  • 正論ではあるが、なぜか使われない機能
  • ロジックは完璧なのに、刺さらない仕様
  • チーム内で生まれる「なんかズレている」空気感

これらは、要求分析力/技術力の問題というより人への解像度が足りていない状態だと感じています。

そこで重要になるのが「感性」です。

映画は「人間理解の教材」になる

映画には人がどこで喜び、どこで傷つき、どんな瞬間に心を動かされるのかが、凝縮されています。

要件定義やUX設計のとき、こうした感情の引き出しがあるかどうかで、アウトプットの質は確実に変わります。
※訓練すると、ユーザーインタビュー時に表情や声色などのノンバーバルな情報にも注意を向けられるようになり、より深いインサイトを得られます。

感性を磨くのにおすすめの映画3本

「じゃあ、何を観ればいいの?」という人向けに、個人的にプロダクト作り・チームづくりに効いた映画を3本紹介します。

🎬 mid90’s(2018)

この映画は居場所と承認の物語です。

登場人物たちは未熟で、不器用で、決して強くありません。
それでも「誰かに受け入れられたい」「仲間の中に居たい」という感情が、とてもリアルに描かれています。

プロダクトチームでも、

  • 新しいメンバーが入ったとき
  • 若手が多いフェーズ
  • 強い人に引っ張られがちな環境

こうした場面で起きる、言語化されない感情を理解するヒントになります。

人は論理だけでは動きません。
居心地や承認によって動くことを、思い出させてくれる一本です。

🎬 ムーンライト(2016)

この映画は、言葉にならない感情を描いた作品です。

主人公は多くを語りません。
視線、沈黙、間。
そうした非言語的な表現が、感情を雄弁に物語ります。

ユーザーもチームメンバーも本音をすべて言葉にしてくれるわけではありません。

  • なぜか使われない機能
  • なぜか刺さらないUI
  • なぜか温度が上がらない施策

こうした「なぜか」の裏には、言語化されていない感情があります。

ムーンライトは語られないものを見る力を鍛えてくれる一本です。

🎬 マイ・インターン(2015)

この映画は、多様な強みを持つチームの話です。

若くて優秀なCEOと、人生経験豊富なシニアインターン。
スピードも価値観も違う2人が、少しずつ信頼関係を築いていきます。

プロダクト開発では

  • 若手とベテラン
  • 技術志向とビジネス志向
  • スピード重視と安定重視

といった「違い」を抱えながら進むことがよくあります。

この映画は正しさよりも敬意、効率よりも信頼がチームを強くすることを教えてくれます。

TCとして、元PdMとして思うこと

今はTCとして、組織やカルチャーに関わっています。
ですが、プロダクト作りの本質は変わらないと感じています。

エンジニアでなくてもコードを書かなくても、プロダクトに価値を出す方法はあります。

そして何より感性を持ったエンジニアがいるチームは、本当に強い。
それがまさに弊社のプロダクトチーム。

映画は娯楽ですが同時に「人間理解の教材」でもあります。

もし最近、「正しいはずなのに、うまくいかない」と感じているなら、
映画を1本観てみるのも、悪くない選択だと思います。

最後に

引き続きanyのAdventCalendar2025、今後の記事もお楽しみにしていてくださいね!

興味を持っていただいた方、ぜひカジュアルにお話ししませんか?
ぜひ、お待ちしています!

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