4
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

DelphiAdvent Calendar 2024

Day 16

【Delphi】Delphi XE3 について

Last updated at Posted at 2024-12-15

はじめに

『Delphi XE3』 についての概要です。

image.png

概要

製品概要です。

項目 説明
製品名 Delphi XE3
コードネーム WaterDragon
発売年 2012
発売元 Embarcadero Technologies
ビルドバージョン 17.0
コンパイラバージョン 24.0
BDS バージョン 10.0
サポートプラットフォーム Windows (32/64 bit) / macOS (32bit)

前バージョンとの違い

  • Windows 8 対応
  • Windows XP が動作対象外になった
  • ロケーション&センサーがサポートされた
  • Metropolis UI がサポートされた
  • フォームデザイナの設定でフローティングデザイナが選べなくなった (レジストリを直接書き替える事でフローティングデザイナにする事は可能)
  • Enterprise 版以上で FireDAC が使えるようになった
  • ビジュアル LiveBindings デザイナが追加された
  • FireMonkey が DirectX 10 に対応した
  • FireMonkey でタッチ&ジェスチャが使えるようになった (タッチキーボードはない)
  • FireMonkey で OS が持つ仮想キーボードがサポートされるようになった
  • FireMonkey で TMediaPlayer / TMediaPlayerControl などが使えるようになった
  • FireMonkey 用のビットマップスタイルデザイナが追加された
  • System.SysUtils 内にあったいくつかのグローバル変数が削除された
  • Winapi.Wbem が追加された
  • TStringHelper が使えるようになった
  • クラスフィールド class threadvar が使えるようになった
  • String 型のヘルパーが追加された
  • コンパイラ属性が実装された
  • const[Ref] 属性を付けて定数パラメータに参照渡しを強制させる事が可能になった
  • 0 ベース文字列が用意された。{$ZEROBASEDSTRINGS ON} で有効になるが、デフォルトではオフになっている

その他

  • iOS アプリケーション開発がオミットされた
  • 『RaveReport』が付属しなくなった
  • 『InstallAware』が付属しなくなった
  • DBX や FireDAC のリモートアクセスは Enterprise 版以上の SKU でのみ有効であると明示された。Professional 版ではサードパーティ製ドライバであってもローカルアクセスしか許可されない (この制限は遡れば『Delphi for .NET』の BDP も同じ)
  • TBitmap にバッファオーバーフローの脆弱性がある
  • 2012 年は『Windows 8』が発売された年です

image.png

FireDAC

『FireDAC』は Enterprise 以上の SKU 向けに突如配布されました。元は DA-SOFT の『AnyDAC』という製品であり、クラス名に「TAD~」と付いているのはそのためです。

おわりに

このバージョンあたりから、64bit Windows 上で動作させても不具合が起きにくくなりました。

XE2 以前の Delphi は BDS.EXE (or DELPHI.EXE) を管理者権限で実行するか、インストール先を Program Files (x86) 以下にしない事をオススメします。設定ファイル等が バーチャルストア へ行く事があります。

FireMonkey にドラスティックな変更が加わっています。このバージョンの FireMonkey は FireMonkey 2 と呼ばれる事があります。FireMonkeyVersion が 0.1 でも違っていたら互換性に問題があるかもしれないので注意が必要です。

AFSoft さんの記事

Delphi XE3 に関しては AFSoft さんによる詳細な (膨大な) 記事があり、その記事を読みやすくするための HTML ファイルが用意されています。

image.png

VCL から情報を探すのがとても便利です。DocWiki をグルグル回って時間を浪費するより、まずは AFSoft さんの記事を読んで要点を調べるのがいいかと思います。

FireMonkey に関してはこの後にドラスティックな変更が加わるため、記事とは仕様が異なる箇所もあります。

See also:

4
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?