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エッジプラットフォームとAWS IoT SiteWiseの連携

Last updated at Posted at 2024-04-24

はじめに

Siemens Induistrial Edge向けのアプリケーションAWS IoT SiteWise Edgeの提供が開始されました。このアプリケーションを使用することによりオンプレミスプラットフォームのIndustrial Edge DeviceとクラウドのプラットフォームAWS IoT SiteWiseとの接続設定を簡単に構築できるようになります。
今回、このアプリケーションを使用した検証を実施しましたので紹介します。

構成

今回の構成およびデータフローを図1に示します。
二酸化炭素濃度センサーを用いてデータ(二酸化炭素濃度、室温、湿度)をPLCで取得し、PLC上のOPCUAサーバーを動かします。
Industrial Edge Device(以下、IEDと略す。)上にはAWS IoT Greengrassがインストールされ、そのAWS Greengrass上でSiteWise OPCUA Collectorが動作します。SiteWise OPCUA CollectorはPLCのOPCUA Serverからのデータ取得を担います。
そして、AWS SiteWsieとIEDの接続はAWS IoT Greengrassによって行われ、データをクラウドへ転送することになります。
アプリケーションAWS IoT SiteWise EdgeはAWS IoT Greengrass、SiteWise OPCUA CollectorのインストールおよびAWS SiteWsieとの接続設定を自動的に行います。
また、Industrial Edge Deviceの設定・管理はIndustrial Edge Management(以下、IEMと略します。)で行います。
構成図.png
図1. 構成図

構築フロー

構築の流れとしては図2の通りです。
02 構築フロー.png
図2. 構築フロー

構築手順

具体的な構築手順を以下に記述します。

AWS IoT SiteWiseの設定①

  1. AWS Consoleホームから IoT → IoT SiteWiseをクリックします。
    01 AWS Concole Home.png
    図3. AWS Consoleホーム
  2. ナビゲーションペインでエッジ→Edgeゲートウェイをクリックします。
    02 AWS SiteWise.png
    図4. AWS IoT SiteWiseホーム
  3. ゲートウェイを作成をクリックします。
    03 AWS SiteWise.png
    図5. AWS IoT SiteWise Edgeゲートウェイ画面
  4. デプロイターゲットはSiemens Industrial Edgeデバイスを選択します。ゲートウェイ名はSiteWiseで表示される名称です。任意の名前を指定します。コアデバイス名はGreengrass Coreで表示されるデバイスの名称になります。こちらも任意の名前を指定します。入力したらゲートウェイを作成をクリックします。
    04 AWS SiteWise.png
    図6. AWS IoT SiteWise Edgeゲートウェイ作成画面
  5. 以下の画面が表示されるので、生成してダウンロードをクリックします。
    05 AWS SiteWise.png
    図7. AWS IoT SiteWise Edegゲートウェイ設定ファイルダウンロード画面
  6. ダウンロードフォルダに保存されます。
    06 AWS SiteWise.png
    図8. AWS IoT SiteWise Edgeゲートウェイ画面
  7. データの取得元を設定します。データソースを追加をクリックします。
    07 AWS SiteWise.png
    図9. AWS IoT SiteWise Edgeゲートウェイ画面
  8. データソースはPLCのOPCUAサーバーになります。ソースタイプはOPC-UAを選択します。ソース名は任意の名前を指定します。ローカルエンドポイントは以下のフォーマットで指定します。opc.tcp://IEDのIPアドレス:ポート番号(PLCのOPCUA Serverのポート番号は4840になります。)データの送信先をAWS IoTサイトワイズリアルタイムにして保存をクリックします。
    08 AWS SiteWise.png
    図10. AWS IoT SiteWise Edgeゲートウェイデータソース追加画面

AWS SiteWiseの設定①は以上になります。

AWS IoT SiteWise Edge設定

  1. IEDの設定はIEMから行います。ブラウザのアドレスバーにhttps://IEMのIPアドレス:9443/pp/app/homeと入力します。
    10 IEM access.png
    1. 以下の画面が開きます。右上のSign inをクリックします。
      11 IEM login.png
      図11. IEM Managementホーム画面
  2. ログイン電子メールアドレスとパスワードを入力しSign inをクリックします。
    12 IEM login.png
    図12. IEM Management Sign in画面
  3. アプリケーションAWS IoT SiteWise Edgeの設定に進みます。メニューペインからMy Installed Appsをクリックします。
    13 IEM.png
    図13. IEM Managementホーム画面
  4. AWS IoT SiteWise Edgeをクリックします。
    14 IEM.png
    図14. IEM Management My Installed Apps画面
  5. Update Configrationをクリックします。
    15 IEM.png
    図15. IEM Management My Installed Apps AWS IoT SiteWise Edge画面
  6. 右上のConfiguratons追加(+)をクリックします。
    16 IEM.png
    図16. IEM Management My Installed Apps AWS IoT SiteWise Edge Update Configuration画面
  7. AWS IoT SiteWiseの設定①項番6で保存したファイルを選択し、開くをクリックします。
    17 IEM.png
    図17. IEM Management My Installed Apps AWS IoT SiteWise Edge Update Configuration ファイル選択画面
  8. Update Nowをクリックします。
    18 IEM.png
    図18. IEM Management My Installed Apps AWS IoT SiteWise Edge Update Configuration画面
  9. Job Statusをクリックすると状況が確認できます。
    19 IEM.png
    図19. IEM Management My Installed Apps AWS IoT SiteWise Edge Update Configuration画面
  10. 当該JobがPending → Executingへと移行します。
    20 IEM.png
    図20. IEM Management Job Status画面
  11. 正常に終了するとCompletedになります。
    21 IEM.png
    図21. IEM Management Job Status画面

AWS IoT SiteWise Edgeの設定は以上になります。

AWS SiteWiseの設定②およびデータ確認

  1. AWS Consoleホームから IoT → IoT SiteWiseをクリックします。
    22 AWS Console.png
    図22. AWS Consoleホーム
  2. ナビゲーションペインでビルド→モデルをクリックします。
    23 AWS SiteWise.png
    図23. AWS IoT SiteWiseホーム
  3. アセットモデルを作成をクリックします。
    24 AWS SiteWise.png
    図24. AWS IoT SiteWise モデル画面
  4. モデルの詳細で任意の名前を指定します。定義で測定をチェックし、新しい測定値を追加をクリックします。
    25 AWS SiteWise.png
    図25. AWS IoT SiteWise モデル作成画面
  5. 測定値を入力します。今回のセンサーは二酸化炭素濃度、温度、湿度を測定可能です。まずは二酸化炭素濃度の設定を行うため、名前をCO2_Concentration、単位をppm、データ型をダブルとしました。
    26 AWS SiteWise.png
    図26. AWS IoT SiteWise モデル作成画面
  6. 同様に、名前をTemperature、Humidity、単位を℃、%、データ型をダブルとし温度、湿度の設定を入力します。入力したらモデルの作成をクリックします。
    27 AWS SiteWise.png
    図27. AWS IoT SiteWise モデル作成画面
  7. ナビゲーションペインでビルド→アセットをクリックします。
    28 AWS SiteWise.png
    図28. AWS IoT SiteWiseホーム
  8. アセットの作成をクリックします。
    29 AWS SiteWise.png
    図29. AWS IoT SiteWise アセット画面
  9. データの格納場所となるアセットを作成します。モデル情報で先ほど作成した二酸化炭素濃度センサーを選択します。次にアセット情報で任意のアセット名を指定します。今回はNETFC二酸化炭素濃度センサーとしました。指定したら、アセットの作成をクリックします。
    30 AWS SiteWise.png
    図30. AWS IoT SiteWise アセット作成画面
  10. 次にアセットとデータのマッピングを進めます。 ナビゲーションペインでビルド→データストリームをクリックします。
    31 AWS SiteWise.png
    図31. AWS IoT SiteWise アセット画面
  11. データソース(OPCUAサーバー)との接続が確立されると自動的にデータストリームエイリアスにデータが登録されます。アセットに紐づけるデータのチェックボックスをチェックします。今回は/PLC1_1/Memmory/Measured CO2 Concentrationと/PLC1_1/Memmory/Measured Tenperatureと/PLC1_1/Memmory/Humidityを選択しました。選択後、データストリームを管理をクリックします。
    32 AWS SiteWise.png
    図32. AWS IoT SiteWise アセット画面
  12. データストリームエイリアスとアセットを紐づけます。Measured Temperatureの測定値を選択をクリックします。
    33 AWS SiteWise.png
    図33. AWS IoT SiteWise データストリーム管理画面
  13. アセットはNETFC二酸化炭素濃度センサーとなるので▶をクリックし、測定値のTemperatureをチェックします。チェック後、選択をクリックします。
    34 AWS SiteWise.png
    図34. AWS IoT SiteWise データストリーム管理画面
  14. Measured Temperatureに測定値Temperatureがマッピングされました。次にMeasured Humidityの測定値を選択をクリックします。
    35 AWS SiteWise.png
    図35. AWS IoT SiteWise データストリーム管理画面
  15. 同様にNETFC二酸化炭素濃度センサーアセットのHumidityをチェックし選択をクリックします。
    36 AWS SiteWise.png
    図36. AWS IoT SiteWise データストリーム管理画面
  16. Measured Humidityに測定値Humidityがマッピングされました。次にMeasured Concentrationの測定値を選択をクリックします。
    37 AWS SiteWise.png
    図37. AWS IoT SiteWise データストリーム管理画面
  17. 同様にNETFC二酸化炭素濃度センサーアセットのCO2_Concentrationをチェックし選択をクリックします。
    38 AWS SiteWise.png
    図38. AWS IoT SiteWise データストリーム管理画面
  18. Measured CO2 Concentrationに測定値CO2_Concentrationがマッピングされました。更新をクリックします。
    39 AWS SiteWise.png
    図39. AWS IoT SiteWise データストリーム管理画面
  19. データストリームエイリアスにアセットがマッピングされました。AWS SiteWiseの設定②はこれで終了となります。アセットにデータが格納されるのを確認するため、アセットをクリックします。
    40 AWS SiteWise.png
    図40. AWS IoT SiteWise データストリーム画面
  20. NETFC二酸化濃度センサーアセットをクリックします。
    41 AWS SiteWise.png
    図41. AWS IoT SiteWise アセット画面
  21. 測定をチェックして、スライドバーを右へずらします。
    42 AWS SiteWise.png
    図42. AWS IoT SiteWise アセットNETFC二酸化濃度センサー画面
  22. データが正常に取得できていると、最新の値にデータが表示されます。上から、二酸化炭素濃度、湿度、温度となります。
    43 AWS SiteWise.png
    図43. AWS IoT SiteWise アセットNETFC二酸化濃度センサー画面

おわりに

Siemens Induistrial Edge向けのアプリケーションAWS IoT SiteWise Edgeを利用してAWS SiteWiseにデータをアップロードしました。このアプリケーションを使用することによりSiemensのIEDに簡単にAWS GreengrassとSiteWise OPCUA Collectorを導入し、データをAWSクラウドで利活用することが可能となりました。

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