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Enterprise電卓を作るAdvent Calendar 2019

Day 1

Javaでコンソールでのキー入力を1文字ずつハンドルしたいときにJLineを使う

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概要

このエントリでは、Javaでコンソール入出力で動作するプログラムを書くときに、1文字ずつ入力をハンドリングしたい場合の方法について扱います。

背景

Javaでは、標準入出力を扱うStreamがありますが、1文字ずつ入力を「読み込む」ことはできますが、キー入力のイベントを直接ハンドルすることはできません。

このため、例えば「電卓」プログラムを作るときに「+」を押したらすぐに何かの処理を行う、といったことは標準のライブラリだけでは実現できません。

JLineを使う

JLineとは

JLine3は、CUIアプリケーションを開発するときに使えるライブラリです。いくつかの有名どころのOSSでも利用されています。

JLine3は、Windows環境などでのプラットフォーム独自のターミナルの制御にも対応します。ここではプラットフォームネイティブのライブラリが必要となるため、JNAもしくはJANSIを使用する方式が提供されています。このエントリでは、JNAを使用しています。

コードサンプル

下記のコードを使うと、1文字ずつターミナルから入力し、即時に標準出力に表示しています。

package com.hrkt.commandlinecalculator;

import lombok.extern.slf4j.Slf4j;
import org.jline.terminal.Terminal;
import org.jline.terminal.TerminalBuilder;
import org.springframework.stereotype.Component;

import java.io.IOException;

@Component
@Slf4j
public class CommandlineInterface {
    public void run(String... args) {
        log.info("hello");

        try(Terminal terminal = TerminalBuilder.terminal()) {
            int ch = 0;
            while ((ch = terminal.reader().read()) != 0x09){
                // TAB(0x09)で抜ける
                char c = (char)ch;
                System.out.println(String.format("%d, %c", ch, ch));
            }
        } catch(IOException e) {
            log.error(e.getMessage(), e);
        }
    }
}

下図のような動きとなります。

char-by-char.png

おわりに

このエントリでは、Javaでコンソールからのキー入力をハンドルする方法について紹介しました。
JLine2を利用した記事も見かけますが、開発が終わっているものであり、JLine3を使うことが推奨されています。

コードのサンプル

動作するサンプルは、下記に置いてあります。

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