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Windows10のWSL2でiPhoneの写真をインポートする

Last updated at Posted at 2023-12-29

はじめに

概要

この記事では、Windows10(おそらくWindows11でも同様とは思われます)のWSL2でiPhoneの写真をインポートする方法について、手順を簡単にまとめます。

想定読者

  • WSL2やUbuntuについて、基本的な知識があり、自分で操作できる方
  • WSL2でiPhoneの写真にアクセスする方法を探している方
  • Windows10で、エクスプローラのコンテキストメニューからのiPhoneの写真のインポートが上手くいかない(*下記画像参照)などで、他の手段を探している方

図:筆者が困っていた事象「このデバイス上に画像とビデオが見つかりませんでした」
image.png

補足

前述のエラーについては、iPhoneに関するサイトでいくつかの方法が例示されていますが、筆者はことごとくうまくいきませんでした。

筆者の環境でも、macOS(Sonoma)や、Windows11のマシンでは、同じiPhoneであってもインポートができている状況でした。Windows 10 Proのマシンでは、上記と同じエラーが出ていました。

本メモの全訂

  • 2023年12月時点の情報
  • Windows 10 Home (22H2)
  • WSL バージョン: 2.0.9.0
  • カーネル バージョン: 5.15.133.1-1
  • usbipd-win 4.0.0

手順

WSL2でUbuntu22.04を使えるようにする

WSL2を使えるようにします。

(ご参考)WindowsからUEFI(いわゆるBIOS)のメニューに入るには、スタートメニューからたどれる「再起動」をShiftキー付きでクリックするというショートカットがあります。

Ubuntu22.04の初期設定

アカウントを作る

コンピュータの再起動後、Ubuntuのインストーラにより、ユーザ名とパスワードが聞かれるので、設定します。

パッケージ導入

パッケージをアップデート

Ubuntuで以下を実施します。

sudo apt-get update

マウントに必要なパッケージをインストール

以下2つの記事を参考に、

Ubuntuで以下を実施します。

sudo apt-get install -y libimobiledevice6 libimobiledevice-dev
sudo apt-get install -y libimobiledevice-utils
sudo apt-get install -y ifuse
sudo apt install linux-tools-generic hwdata
sudo update-alternatives --install /usr/local/bin/usbip usbip /usr/lib/linux-tools/*-generic/usbip 20

/etc/fuse.confを編集

Ubuntuで/etc/fuse.confの以下の行のコメントアウトを外す

user_allow_other

USBIPD-WINをインストール

以下のMicrosoftのサイトを参照し、USBIPD-WINをインストールします。(本記事執筆時点では4.0.0)

USBIPD-WINで、USBポートをWSL2から見えるようにする

以下のMicrosoftのサイトを参照し、USBIPD-WINでiPhoneのUSBポートをWSL2から見えるようにします。

WindowsのPowerShellを 管理者モードで 起動し、以下を実施します。

PCのUSBポートに接続されている機器を確認します。

usbipd list

一覧が表示され、iPhoneの行が出てきます。このBUSIDを後で使います。

PS C:\WINDOWS\system32> usbipd list
Connected:
BUSID  VID:PID    DEVICE                                                        STATE
1-4    05ac:12a8  Apple Mobile Device USB Composite Device                      Not shared

Windowsの 管理者モードの、PowerShellで、以下を実施します。
(筆者の環境では、「--force」をつけない場合にはbindができませんでした。エラーメッセージに従って「--force」を付けているのが下記の例です)

 usbipd bind --force -b "1-4"

Windowsの 管理者モードの、PowerShellで、以下を実施します。

usbipd attach -w -b "1-4"

以下のようなメッセージが出力され、USBポートがWSL2から見えるようになります

sbipd: info: Using WSL distribution 'Ubuntu-22.04' to attach; the device will be available in all WSL 2 distributions.
usbipd: info: Using IP address 172.22.224.1 to reach the host.

マウントポイントを用意

Ubuntuで以下を実施します。

sudo mkdir /media/iPhone
sudo chmod 777 /media/iPhone

マウント

Ubuntuで以下を実施します。

sudo idevicepair pair

確認

Ubuntuで以下を実施します。

ls /media/iPhone/DCIM

あとは、Ubuntuのターミナルで、適宜お好きな位置にファイルをコピーします。

cp -a /media/iPhone/DCIM/* ${コピー先をここに指定}

マウント解除

Ubuntuで以下を実施します。"1-4"の部分は、「usbipd list」で出てきたiPhoneの行のもので読み替えてください。

fusermount -u /media/iPhone
usbipd detach -b "1-4"
usbipd unbind -b "1-4"

おわりに

この記事では、Windows10のWSL2でiPhoneの写真をインポートする方法について紹介しました。

筆者はこの方法で、iPhone内の約170GB、約60000個の写真と動画をPC上にコピーすることができました。

Lightningケーブル接続で、外付けのUSB3.0接続のSSD上にコピーする作業で、約4時間くらいかかりました。(LightningはUSB2.0のスピード)

補足

筆者の場合、約60000個のファイルのうち、4ファイルだけエラーが出ました。気になるところではあるのですが、本記事の範囲としては一旦終了、ということにします。

cp: cannot open '/media/iPhone/DCIM/105APPLE/IMG_xxxx.JPG' for reading: Input/output error
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