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謎のアドベントカレンダー、第 5 話です。

4 日目の 拠点間接続に困った話 (1) の続きです。

中国に拠点を開設

細かい事情は避けますが、筆者の勤務先グループではサービス拡充のため、海外拠点も開設することになりました。

中国側は FTTB でビルまで光ファイバーが引き込まれていて、ビル内は 10Mbps Ethernet で各テナントがインターネット接続できるようになっていました。

国内拠点開設ですでに実績があるので、当初はこれまで通りインターネット VPN で本社と接続していました。

接続してからしばらくは、日本ほど速くはないものの、1Mbps 程度の速度は出ていたと思います。

ある日突然 1Mbps が 40kbps に

今は周知の事実なので驚くことではないと思いますが、中国から海外へのインターネット接続は

  • 元からあまり太くない(帯域が狭い)
  • 中国側で規制が入ると遅くなったり繋がらなくなったりする

状況で、この話のタイミングも、中国国内での行事の直前に発生した事象だったと記憶しています。

帯域だけでなく、1,000 バイト程度のパケット遅延も 200ms 以内だったのが度々 1,000ms を超えるようになっていました。

文字だけの通信ならまだしも、業務上、画像を含むファイルのやり取りをしないといけない状況で INS ネット 64 や PHS と同じかそれ以下まで帯域が狭くなってしまったので、当然業務はストップです。

その後も多少の回復→悪化を繰り返していましたが、数日程度では完全に回復するようには見えませんでした。

日中間の VPN サービスを試用→契約

「ここは追加の出費もやむなし」ということになりました。

(正確には「強引に丸め込み」ました。いやー、悪い情シス担当者だ)

その頃数社が中国国内の大手通信事業者と提携して提供していましたが、そのうちの 1 社で、日中間の VPN サービスを試用することになりました。

これは日中間をインターネットではなく通信事業者が持つ回線を使って接続するサービスで、帯域保証がありました。

日本国内と比べるとかなり遅いのですが、当初は

  • 日本側は名古屋〜東京 POP 間をインターネット VPN で接続
  • 日中間の中継回線を 256kbps で接続(帯域保証)
  • 中国側の地域 POP 〜ビルのフロアまでを公称最大 2Mbps(SDSL)で接続

という形で試用を開始し、契約しました。

1Mbps 未満なので遅いのですが、速度の揺らぎがなく安定して通信できるようになりました。遅延も 150ms 程度まで下がったと記憶しています(今はもう少し短くなっているはず)。

それと引き換えに、毎月十数万円が出て行くことになりました(VPN ルータのレンタル料、POP 利用料を含む)。

(通信量の増加に合わせて 512 kbps → 768kbps、と増速する都度月額費用も上がって行くのですが、その先の話は次回で)

またも余談ですが

筆者は一度も中国側の拠点(この話の時点では 1 カ所、現在は複数)に行ったことがありません。

逃げ切ったぜ。


6 日目の記事に続きます。

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