謎のアドベントカレンダー、第 6 話です。
5 日目の 拠点間接続に困った話 (2) の続きです。
常に付きまとう増速問題
すでに前回記事でも触れましたが、日中間を流れるデータが増えるのに伴い帯域不足が問題になり、その都度増速していました。
512kbps → 768kbps → 1Mbps ・・・
また、中国側の拠点増加と全体の通信量増加が相まって、月額利用料がどんどん膨らんでいきました。
その頃、世の中は
すでにクラウド時代でした。
実のところ、筆者もすでに情シスから足を洗ってかなりの期間が経過していましたが、筆者が所属する会社の事業に直接関わる問題だったので、少しだけ絡んでいました。
あるとき
そんな苦悩をどこからか聞きつけたのか、某 S グループのパートナーが「Alibaba Cloud を使った日中間接続のコスト低減案」を持って営業にやってきました。
前述のとおり、筆者はすでに情シスから外れていたので直接提案を受けたわけではありませんが、
「それなら自前でも設定できるよ」
ということで、Alibaba Cloud のCEN を使った日中間の接続構成を作って見せたのでした。
Alibaba Cloud のユーザーコミュニティ 「AliEaters」 にも参加してますしね。
楽勝です。
(コロナ禍スタート以来、ご無沙汰ですけど)
いきなり社内に繋ぐのもアレなので、AWS との間で VPN 接続して見せました。
結果は?
採用されませんでした。
主な問題点は 2 つありました。
- ビル側を SDSL 等による専用線からインターネット接続に変えないといけないのが面倒
- (中国発の)Alibaba Cloud がイマイチ信用できない
(えっと、我々はどうして中国に事業所を設けてビジネスをしてるんでしたっけ…?)
その後
結局、最初に契約した日中間の VPN サービスで増速していき、現在に至ります。
途中、帯域が 1Mbps を超えたあたりで(中国側の)1 ヶ所目の POP 〜ビル内フロア間の SDSL(公称 2Mbps)が実効帯域不足となり、結局引き直すことになったのですが。
(まあ 「1 つの業者に全部丸投げできるほうが楽やろ」 という考えも分からなくはない)
個人的には、実験が身を結ばず残念な面もありつつ、直接関わるリスクも大きいのでほっとしました。
距離感大事。
7 日目からはまた別の話になります。