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はじめに

こんにちは、ひよこです。さてみなさんは、Java を使っていますか?

WORA、つまり Write Once, Run Anywhere(一度書けば、どこでも動く)という Java が登場したときに掲げられたこのスローガンは、特定の OS やハードウェアに縛られない自由さを象徴していました。かつてはその理念と、無償で使える親しみやすさから、学生やエンジニアに愛された言語でした。

しかし最近は、業務システム専用の堅苦しい言語、ライセンスが複雑そうといったイメージで、初学者からは敬遠されがちな気がします。
この記事では、なぜ Java が少し近寄りがたい雰囲気になってしまったのか、そして 2025 年の今、一周回ってなぜ実は個人開発にもおすすめなのかを、歴史を振り返りつつ紹介します。

🐣 ちなみに Java と JavaScript はメロンとメロンパンくらい違うんですよね

かつての「学生の味方」と Eclipse

1990 年代から 2000 年代にかけて、Java は間違いなく学生や OSS コミュニティの人気者でした。
OS を選ばずに動くポータビリティはもちろんですが、何より Eclipse という強力な統合開発環境(IDE)が無料で使えたことが大きかったです。黒い画面(ターミナル)でコマンドを打たなくても、再生ボタンを押せば動く! という体験は、多くのプログラミング初心者を救ってきました。

Eclipse でプラグインを入れたり、Tomcat を動かしたりするのが、当時のエンジニアの通過儀礼のようなものでした。この無料のエコシステムだけで何でも作れるという全能感が、当時の Java の魅力だったのです。

Java 8 以降とライセンスの誤解

そんな Java の雲行きが怪しくなったと言われるのが、Java 8 以降の時期です。
技術的にはラムダ式や Stream API が導入された素晴らしいバージョンでしたが、その後 Oracle JDK の更新やサポートが有償サブスクリプションになるという話題が大きく報じられました。

ここで、Java を使うにはお金がかかるの? とか、うかつに入れると請求が来る? という不安が広がってしまったのです。
実際には Oracle 製の JDK を商用で使い、更新や長期サポートを受ける場合に契約が必要になるということで、実は OpenJDK 系は無償で利用できたのですが、なんとなく手軽に遊びたい学生やホビープログラマが距離を置くきっかけになってしまったのです。

2025 年の今は OSS としての OpenJDK が定着

2025 年現在、このややこしさはだいぶ解消しています。
Java は OpenJDK という OSS プロジェクトとして開発が進められており、ここからビルドされた各種 JDK は誰でも無償で利用できます。

Eclipse Foundation が支える現在

ここで再び Eclipse の登場です。かつて IDE の覇者だった Eclipse Foundation は、現在 Eclipse Temurin(旧 AdoptOpenJDK)という形で、高品質な OpenJDK ビルドを無償配布しています。

  • Eclipse Temurin: 完全にオープンで無料。迷ったらこれを入れておけば間違いありません
  • Amazon Corretto: Amazon が提供する長期サポート版
  • Microsoft Build of OpenJDK: Microsoft 製のビルド

お金を払わないと使えないというのは誤解です。学生でも新米エンジニアでも、昔と同じように自由に使えます。

最新の Java 25 はモダンで軽快

Java は現在、半年ごとに新しいバージョンがリリースされています。2025 年 9 月には長期サポート版である Java 25 (LTS) が登場しました。
昔の記述が長くて面倒というイメージも、最新版ではかなり改善されています。

record でデータクラスも簡単に

例えば、データを保持するだけのクラスを作るのに、昔は何十行も書く必要がありました。今は record を使えば一行です。

// コンストラクタ、getter、equals、toString などが自動生成されます
record User(String name, int age) {}

class Sample {
    public static void main(String[] args) {
        var user = new User("hiyoko", 30);
        System.out.println(user.name());
    }
}

🐣 最近はファイルの入出力も一行で書けますしね

IDE の選択肢も自由に

開発環境も進化しています。

  • IntelliJ IDEA: 現在のデファクトスタンダード。補完が非常に強力
  • VSCode: 軽快に書きたいならこれ。拡張機能が豊富
  • Eclipse: もちろん現役です。安定しており、学校の授業などでは今も標準として使われています

実は生成 AI 時代にこそ強い

最近は AI にコードを書かせることも増えましたが、ここでも Java の堅実さが光ります。

  • 静的型付け: AI が不正確なコードを書いてもコンパイルエラーで早期に発見できる
  • 強力な IDE: AI の出力を IDE がリアルタイムにチェックし、修正案を提示してくれる

Python のような動的型付け言語だと実行するまでエラーがわからないことがありますが、Java は実行前に IDE が指摘してくれるので、AI との共同作業(ペアプログラミング)が実は一番安全だったりします。

🐣 特に Java の強力な例外処理は心強いです。AICodingException とかも定義できますしね

おわりに

Java は業務専用の堅苦しい言語ではありません。
WORA の精神でどこでも動き、Eclipse Foundation をはじめとするコミュニティに支えられた、生粋の OSS です。

もし Java 8 で知識が止まっている、あるいは難しそうで避けていたなら、ぜひ最新の OpenJDK を入れてみてください。意外とフレンドリーで、Write Once, Run Anywhere の自由な楽しさを思い出せるはずです。

🐣 生成 AI のライブラリがもう少し充実していたらなぁ

ではまた次の記事でお会いしましょう。

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