本記事は Gemini CLI の YOLO mode で出力された内容です。
環境
- OS: Linux (Debian GNU/Linux 13 trixie)
- ネットワークマネージャー: NetworkManager
- 有線LANコントローラー: Realtek RTL8111/8168/8211/8411 PCI Express Gigabit Ethernet Controller
- 有線LANドライバー: r8168
はじめに
本記事では、Debian 12からDebian 13へのOSアップグレード後に発生したネットワーク接続の問題と、その解決策について詳述します。具体的には、有線LAN接続の速度低下(1Gbpsから約400Mbpsへの低下)と、Wi-Fiを無効化した際にネットワーク接続が完全に利用不能になるという二つの主要な問題に焦点を当て、その原因究明から解決に至るまでのプロセスを時系列で解説します。
【重要】OSアップグレード後のネットワーク問題について
OSアップグレード後、特にネットワーク速度の低下や接続の不安定さを感じた場合、/etc/network/interfacesファイルの設定を確認することを強く推奨します。以前のOSバージョンで静的IPアドレスを設定していた場合、アップグレード後にNetworkManagerとの競合が発生し、予期せぬ問題を引き起こす可能性があります。このような場合、システムにネットワーク管理を任せる(DHCPを使用する)か、NetworkManagerで適切に設定し直すことを検討してください。
問題の発生と初期調査
OSアップグレード後、有線LAN接続のインターネット速度が期待値(1Gbps)よりも大幅に低下していることが確認されました。また、Wi-Fi接続を無効化すると、有線接続が機能せず、システム全体のネットワーク接続が失われるという現象が発生しました。
初期調査として、以下のコマンドを用いてネットワークの状態を確認しました。
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ネットワークインターフェースの確認:
有線LANインターフェース(
ip aenp1s0)はUP状態であることを確認。 -
物理リンク速度の確認:
sudo /usr/sbin/ethtool enp1s0enp1s0が1Gbps(Full Duplex)で接続されていることを確認し、物理層での問題ではないと判断しました。 -
ネットワークハードウェア情報の確認:
Realtek製コントローラーが使用されており、
sudo lshw -C networkr8168ドライバーがロードされていることを確認しました。
速度測定には、当初speedtest-cliを試みましたが、HTTP Error 403: Forbiddenにより実行できませんでした。代替としてfast-cliを導入し、測定したところ約450Mbpsのダウンロード速度を記録しました。
Wi-Fi無効化時のネットワーク断絶問題の究明と解決
Wi-Fiを無効化した際にネットワーク接続が失われる問題は、NetworkManagerと従来のネットワーク設定(ifupdown)の競合が原因であることが判明しました。
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NetworkManagerの管理状態の確認:
nmcli device statusこのコマンドで
enp1s0の状態を確認したところ、管理無し (unmanaged)と表示されていました。これは、NetworkManagerがenp1s0を管理していないことを示唆していました。 -
/etc/network/interfacesの確認:cat /etc/network/interfacesこのコマンドで
/etc/network/interfacesファイルの内容を確認したところ、enp1s0がifupdownによって静的IPアドレスで設定されていることが判明しました。NetworkManagerが管理しようとするデバイスがifupdownによっても設定されている場合、競合が発生し、ネットワーク接続が不安定になることがあります。 -
解決策:ifupdownによる管理の停止とNetworkManagerへの移行
この競合を解消するため、/etc/network/interfacesからenp1s0に関する設定ブロックをコメントアウトしました。これにより、ifupdownによるenp1s0の管理を停止させ、NetworkManagerが管理を引き継ぐ準備を整えました。-
手順:
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/etc/network/interfacesのバックアップを作成しました。sudo cp /etc/network/interfaces /etc/network/interfaces.bak -
/etc/network/interfaces内のenp1s0に関する設定ブロックをコメントアウトしました。sudo sh -c 'cat > /etc/network/interfaces <<-\EOF # This file describes the network interfaces available on your system # and how to activate them. For more information, see interfaces(5). source /etc/network/interfaces.d/* # The loopback network interface auto lo iface lo inet loopback # The primary network interface allow-hotplug enp2s0 iface enp2s0 inet dhcp # This is an autoconfigured IPv6 interface iface enp2s0 inet6 auto #auto enp1s0 #iface enp1s0 inet static # address 192.168.0.113 # netmask 255.255.255.0 # gateway 192.168.0.1 # dns-nameservers 8.8.8.8 1.1.1.1 EOF' - NetworkManagerを再起動し、変更をシステムに適用しました。
sudo systemctl restart NetworkManager -
nmcli device statusでenp1s0がNetworkManagerによって接続済み (connected)として管理されていることを確認しました。nmcli device status
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手順:
DNS解決問題の発生と解決
ifupdownによる管理を停止し、NetworkManagerがenp1s0を管理するようになった後も、Wi-Fiを無効化した状態でfast-cliを実行するとEAI_AGAIN(名前解決エラー)が発生し、インターネット接続が不安定になる問題が残りました。
/etc/resolv.confの内容を確認したところ、NetworkManagerによって生成されているものの、DNSサーバーが設定されていないことが判明しました。これが名前解決の失敗の原因でした。
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解決策:NetworkManagerへの静的DNSサーバー設定
NetworkManagerの「有線接続」プロファイルに対し、Google Public DNSサーバー(8.8.8.8, 8.8.4.4)を明示的に設定しました。これにより、DHCPサーバーからDNS情報が提供されない場合でも、名前解決が正常に行われるようになりました。設定適用後、接続を再アクティブ化しました。nmcli connection modify "有線接続" ipv4.dns "8.8.8.8 8.8.4.4"nmcli connection up "有線接続"
最終結果
上記の一連のトラブルシューティングと設定変更後、fast-cliによる速度測定でダウンロード速度が760Mbpsに改善されました。これは、OSアップグレード後の初期速度(約400Mbps)から大幅な改善であり、物理リンク速度(1Gbps)に近い値となりました。
fast
なお、enp1s0のIPアドレスは、NetworkManagerによるDHCP管理に移行したため、以前の固定IPアドレス(192.168.0.113)から動的に割り当てられるIPアドレスに変更されました。
まとめ
本記事では、Debian 13へのOSアップグレード後に発生したネットワーク速度低下とWi-Fi無効化時の接続断絶問題に対し、NetworkManagerとifupdownの競合解消、およびDNS設定の最適化を通じて解決に至るプロセスを解説しました。これらの手順により、安定した高速な有線LAN接続を確立することができました。
本記事に記載されている情報は、特定の環境下での成功事例に基づいています。お使いの環境や設定によっては、記載通りの動作を保証するものではありません。導入の際は、ご自身の責任において実施してください。