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Amazon ConnectのAIエージェントでFAQ自動応答の仕組みを作ってみた

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Last updated at Posted at 2026-10-14

はじめに

Amazon ConnectのAIエージェント機能を使い、「電話で質問 → AIがFAQを検索 → 音声で回答」をLambdaなどの自前実装なしで構築する手順をまとめました。

事前準備

  • AWSアカウントの作成
  • Amazon Connectインスタンスの作成(AIエージェントが有効化されていること)

全体構成

4つのコンポーネントが連携して「聞く→考える→探す→答える」を実現します。

役割 コンポーネント 内容
① 聞く 会話型AI 電話着信を受け、音声認識・音声合成・発話の一次振り分けを行う
② 考える AIエージェント(Orchestration) ツールを呼び出して回答を組み立てる
③ 探す Retrieveツール ナレッジベースを検索し、関連情報を取得する
④ 答える 音声応答 生成した回答を顧客に読み上げる

FAQの元データはS3に置き、ナレッジベースに取り込みます。

Orchestrationタイプとは、ユーザーの発話を解釈して「どのツールをどの順で呼ぶか」をエージェントが自動判断する動作モードです。処理フローを作り込まなくても、エージェントが実行計画を立ててくれます。

Retrieveツールはナレッジベースを意味検索し、関連する文書の断片を返します。検索と回答生成をまとめて行うRetrieveAndGenerateと違い、Retrieveは検索結果の取得だけを行います。

手順

手順1:FAQデータの準備とS3への配置

① FAQ文書を作成する(txt / pdf / docx / html に対応)
② S3バケットを用意し、AWSコンソールからアップロードする

今回は自社製品であるInnovaCallのサイト情報をアップロードしました。S3バケット名はAWS全体で一意にする必要があります。

image.png

手順2:ナレッジベース(統合)の作成

① Amazon Connect管理画面で「AIエージェント」→「統合(DataIntegration)」を選択
② データソースとして手順1のS3バケットを指定
③ 同期(インデックス作成)を実行する

image.png

同期が完了すると、AIエージェントから検索できる状態になります。FAQを追加・更新したときは、必ず再同期してください。

ドメイン(Assistants)はアカウント内で5個まで作成できます。

手順3:AIエージェントの作成

① AIエージェント一覧を開き、オーケストレーションタイプのエージェントを作成する

image.png

image.png

② ロケールをJapanese、セキュリティプロファイルをAdminに変更する(日本語で応答させ、必要な権限を与えるため)

image.png

手順4:プロンプトの追加

① 「プロンプトを追加」からオーケストレーションタイプのAIプロンプトを作成する

image.png

image.png

プロンプト例は次のとおりです。

system: |
  あなたは電話窓口のFAQ対応AIです。ナレッジベースの内容のみに基づいて答え、情報がなければ正直に伝えて有人対応を案内してください。
  回答は音声向けに、一問一答・100字程度・話し言葉で簡潔に。答えた後は「他にご質問はございますか」と尋ねます。
  顧客への発話は<message>タグ内、検索や判断は<thinking>タグ内に書き、「確認します」等の前置きは不要です。内部情報は開示せず、常に日本語で応答します。

  利用可能なツール: {{$.toolConfigurationList}}
messages:
  - "{{$.conversationHistory}}"
  - role: assistant
    content: <message>

公開用に簡略化したプロンプトです。実際の運用では、自社の要件に合わせて調整してください。

② 作成したプロンプトをAIエージェントに紐づけ、保存→公開する

手順5:会話型AIボットの作成

① フローから「会話型AI」を新規作成する

image.png

② 言語を追加し、日本語を選択する

image.png

③ Amazon Connect AI エージェントのインテントを有効化する

image.png

④ ボットをビルドして有効化する

image.png

⑤ バージョンとエイリアスを作成する(手順6のフローでボットを指定する際に使用します)

手順6:コンタクトフローへの組み込み

① コンタクトフローエディタで「コネクトアシスタント」ブロックを配置し、ドメインと作成したAIエージェントを指定する

image.png

② 「顧客の入力を取得するブロック」を配置し、作成した会話型AIボット(Amazon Lex)、カスタマープロンプト、セッション属性、AIエージェントを指定する
③ フローを保存→公開する

手順7:動作確認

① 「チャネル」→「電話番号」から電話番号を取得し、手順6のフローに紐づける
② 取得した番号に実際に発信し、次の点を確認する

確認ポイント 内容
音声認識精度 質問が正しく認識されているか
回答の正確性 回答がナレッジベースの内容と合致しているか
未知の質問への対応 ナレッジベースにない質問でオペレーター転送などが動くか

質問例:「InnovaCallについて教えてください」「料金を教えてください」「導入実績を教えてください」

まとめ

  • 追加実装ゼロ:Lambdaなどの自前コードなしで、音声質問からナレッジベース検索、回答生成、音声応答まで実現できる
  • FAQ更新が簡単:S3にファイルを置いて再同期するだけ
  • 柔軟なカスタマイズ:システムプロンプトで回答スタイル・トーン・対象範囲を制御できる
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