GitLab Advent Calendar 2017 3日目の記事です。
GitLabはオープンソースとして開発されていますが、その開発は営利企業であるGitLab社が主導して行っています。本記事ではGitLab社のビジネスモデルを説明します。
最初に結論から書いてしまうと、GitLab社が採用しているビジネスモデルとオープンコアビジネスモデルであるとこちらの記事に書かれています。具体的には、ビジネスのコアとなる部分をオープンソースとして公開し、エンタープライズ向けの追加機能はクローズドソースとして開発する戦略を取っています。
このオープンソースとして開発されているのがGitLab Community Edition(以下CE)であり、クローズドソースとして開発されているのがGitLab Enterprise Edition(以下EE)となります。ちなみに、GitLab EEもソースは公開されていますが、プロプライエタリなライセンスであるため、クローズドソースに分類されます。
現時点におけるGitLab社の主な収入源はGitLab EEのライセンス料金となります。このライセンス料金はユーザー単位の課金方式となっていて、月単位での支払と年単位での支払を選べる様になっています。もちろん年単位での支払の方が料金は安くなります。
つまり、GitLab CEの開発費用をGitLab EEの売上で賄っている形になっています。そこで、重要となるのがGitLab CEには含めないでGitLab EEのみに追加する機能をどうするかという問題です。GitLab EEの売上でそれなりの収益を上げないと、GitLab CEを継続的に開発することもできません。そのため、GitLab EEに追加する機能の判断基準が存在しますが、それについては別の記事にしたいと思います。