本記事はNutanix Advent Calendar 2024 12/22 分の記事です。
今年の記事は何にしようかと考えていましたが、
昨年振り返ってみるとSizerの基礎的なところを触れていたので、
今年は差分のUpdateにしようかと思ってみた次第です。
あとは気が向いたら、昨年触れなかったところも書こうと思います。
なお、公式のブログではなく、あくまで個人の見解で執筆しておりますので、ご了承ください。
昨年の記事はこちら↓
1.今年記事を書いた時のバージョンは?
Sizerさんもドンドン進化しておりまして、執筆時点のVersionは↓でした。
2.Sizer Updateポイント
リリースノートなページを見ると、何回かUpdateしているようです。
細かい変更もあるので、大きく関わる点だけ拾っていこうかと思います。
2ー1.シナリオのシェア時に編集権限が付与できるようになった
以前はSizerのシナリオをシェアする場合にはRead Onlyでのシェアしかできませんでしたので、
シェアされた相手はチューニングしたくてもCloneして自分のシナリオとして作り直しが必要でした。
この機能がついたことで、共同編集も可能になりますね。
2ー2.ワークロードタイプに"Prism Central"が追加
現在販売されているライセンス体系では、
ライセンス管理の為に"Prism Central"が必須になっており、
各種新しい管理機能についても"Prism Central"が必要になってきております。
ただ、都度リソース調べて投入、というのもなかなか手間でした。
ということで、ワークロードタイプとして用意されましたよ、というもの。
選択肢に用意されてきています。
どのSizeにするかもご丁寧に用意されていますので、選択するのみ。
画面右側のリソース値が選択するSizeによって変わってくれてます。
注意点はデフォルトがX-smallになってること。
X-smallは本当にライセンス管理程度しかさせない場合のSizeとして用意されていますが、
pc.2024.1以降のバージョンでしか使えなかったり、
スケールアウトが非サポートだったり、Smallサイズに変更が容易ではなかったりと制約あるので、要注意。
Sizeを選んだら、すぐ下に各種機能を使うかどうかのチェックボックスもあります。
使うものがあればチェックを入れることで追加リソースを考慮してくれます。便利。
2ー3.デフォルトのワークロードのCPU選択が変更されました。
気にしてない方もいるかもしれませんが、
Sizerでワークロードを入力する際、現在どのCPUで実行されているか選ぶ場所が最初にあります。
徐々に顧客の既存環境も世代が新しいものをリプレースする機会が増えてきましたので、
デフォルトで設定しておくCPUタイプを更新されました。
急にCPUの使用率が変わってる!?と思った場合は、これが原因かもしれませんね。
勿論、実際のサイジング時には正確なCPUタイプを選択して入力がおススメです。
2ー4.CPUによる計算能力の重みづけ計算のON/OFF機能の追加
ひっそりとした変更ですが、割と重要ポイントの変更です。
従来からSizerでは公開されたCPUのSPECInt値からCPUの計算能力の重みづけを行って、
CPU使用率の計算を行っています。
顧客によっては、純粋にコア数ベースで計算を行い、
CPU処理能力を考慮したくないというケースもあったかと思います。
その場合には、Sizerの以下の部分で”Applied Weight Factor”の箇所をOffにしてください。
こうすることで、CPUによる重みづけ計算が行われなくなります。
ただし、かなり古いCPUも最新のCPUも、クロックが異なったとしても、
コア数が同じであれば、同じ計算能力と見做されてしまいます。
HTによる考慮もされないことになってしまいます。
多くのケースでCPUは過剰なケースも多い一方で、
世の中のソフトウェアライセンスがコア数で数量設定されることが多く、
費用面に跳ね返ってきてしまいます。
それらを加味して、ON/OFFのご判断をください。
2ー5.古いシナリオにおける"Prism Central"ワークロードの自動追加
もしあなたがPrism Centralを入力しているにも関わらず、
シナリオの修正を行った後、勝手に"Prism Central 1"が追加されていたらこのUpdateのせいです。
Prism Centralが必須になった一方で、追加忘れのケースが多かったのでしょう。
事故防止の為、古いシナリオでは自動追加されるようになっていました。
勿論、これは自動で削除されますので、不要な場合は消しましょう。
うっかり忘れていたなら、この機能に感謝して活用しましょう。
2ー6.その他
HWの機種が色々と追加されたりしてます。
GPU多めの機種やAll NVMeで24本DISK搭載できるモデルなど。
CPUも最新世代の選択肢も地味に追加されたりしています。
3.そのほかアレコレ
SizerもAOS6.10ベースでリソース考える様に更新されたようです。
最近のAOSでは300TB/Nodeなんかもできるようになっていたり、
All NVMeも選択肢になったりしてきているので、CVMの要件値はよくよく見ておく必要があります。
特にAll NVMeではメモリの必要量がかなり大きくなってます。
Nutanix Configuration Maximums AOS6.10
今回はここまでで。