2025年4月、ITストラテジスト試験を受け、合格することができました。
合格への道のりを振り返ってみたいと思います。
これまで受けてきた試験
私は専門のエンジニアではないのですが、システム関係の業務に携わったことがきっかけで、強く関心を持つようになり、プログラミングなどを独学で学んできました。
そうした勉強の実績を目に見えるかたちに残したいと思ったこと、また、同時期に転職を志しており、試験に合格したら箔がつくかも…という安易な気持ちも相まって、試験勉強をするようになりました。
まずは手始めにITパスポート、続いて情報セキュリティマネジメント、さらに基本情報技術者試験を受験し合格。
いずれも基本的な知識を問うものでしたが、自分としては歯応えのある試験であり、苦労しつつも楽しく勉強して結果を出すことができました。
そして転職し、応用情報技術者試験を受けて合格。とうとう高度試験を目指すかどうか、ところまできました。
ITストラテジストを目指す
転職後の業務も事務職。システムを構築する当事者であるエンジニアではありませんでした。
しかし、要件をまとめ、システムの仕様を考え、外部のエンジニアと協力して、設計、開発を進めていくという立場で、システムを作るような業務には携わっていました。
みんなに喜ばれるシステムを企画、設計していく、という役割は、自分の目指す姿でした。そして、ITストラテジストは、そんな志望を形に残せる試験だと思い、目指したいと思うようになりました。
試験勉強
午前Ⅱ
参考書としては次の本を購入しました。
情報処理技術者試験-オールインワン-パーフェクトマスター-ITストラテジスト-2025年度版
前年に応用情報技術者試験に合格していたので、午前試験Ⅰは免除。なので経営分野に特化して知識を仕入れるために勉強しました。
参考書を何周も読む他、次のサイトで分野を「ストラテジ系」に絞り込んで、通勤など隙間時間に問題を解いていました。
午後Ⅰ
午後Ⅰの記述試験ですが、これも基本的には前述の本を読んで勉強。
実際には記述はせず、脳内で、どのように回答するか思い浮かべるという方法をとりました。
書いた方が覚える、という方はその方が良いかもしれません。
また、応用情報技術者試験で活用した次の本も、経営分野の箇所に限って読み返しました。
うかる!-応用情報技術者-午後-速効問題集-村山直紀
午後Ⅱ
午後Ⅱの論述試験も、基本的には前述の同じ本を読んで勉強。
実際に文案を考える練習は、2週間前の直前にしかしませんでした。
今思えばこれはちょっと準備が不足していました。
もっとネタを考える練習、実際に書いてみる練習を、もっとしておいた方が良かったかもしれません。
また、ChatGPTに文案を打ち込んで添削を受ける、なんてのも有効かもしれません。
試験当日
特に午後Ⅱ試験については準備不足かな…という少々の不安もある中、試験を迎えました。
午前Ⅱ
午前Ⅱは全く問題なし。というか、この試験を受ける人たちは、午前試験の知識問題は余裕で受かるような人たちばかりなんだと思います。
午後Ⅰ
午後Ⅰは、試験中かなり不安になりました。
というのも、回答の制限文字数が少ない。この問いにはここまで答えないといけないな…と思って考えた文章が、どう頑張っても字数制限をオーバーしてしまうことが多かったです。
そのため、これで意味が伝わるのか?と不安に思いながら短い文章で済ませていました。
午後Ⅱ
午後Ⅱは、これが本番とも言うべき過酷な試験でした。
まず、自分が関わったシステム開発に関して問われるのですが、それに関する予算や開発期間、自分のポジションなどを書かされる。
全く予想していなかったので、結構適当に書いてしまいました。この時点で不安。
そして問題ですが、事前に2つのテーマを用意していました。
一つはデータを活用した新規事業の話で、もう一つは現行の問題を解消するためのシステム開発の話。
前者の方が華々しさをアピールできると思い、本命だったのですが、当日の設問にはどうも当てはまらず、やむなく断念。
そのため、アピールポイントが弱いかもと思いつつ、後者のテーマで書くことにしました。
最初の10〜20分くらいを、論文の構成を組むのに費やし、それに基づき、残りの時間をひたすら論述に費やす。このご時世、手書きで文章を書く機会もあまり無いですが、そんな状況で3,000字近い論文を手書きするのはなかなかの苦行でした。
最初に構成を考えたとはいえ、別に文章を丸暗記したわけでもなく、構成に合うように考えながら書く手を動かし続けるだけ。
指と腕に疲労を抱えて、試験時間を終えました。
知人に「ITの試験なのに、記述なの?」と言われたことを反芻しながら、帰途につきました。
結果
7月に、試験結果が発表され、不安ながらも、無事合格を果たすことができました。
午後Ⅰ試験は不安どおり低い得点で、ギリギリ合格。やはり記述すべきポイントをつかめていなかったのだと思います。
午後Ⅱ試験は無事合格点。実は論文の中で用語の使い方を微妙に間違っており不安だったのですが、おそらく不合格にいたるまでの減点にはならなかったのだと思います。
色々と不足はありつつ、余裕ではないながらも、なんとか合格に辿り着きました。
あまり自慢できるようなプロセスではありませんが、この資格を目指す方々にとって、何らかの参考になれば幸いです。
また、この経験をもとに、今の業務において、IT技術の浸透と業務への活用を進めていきたいです。
【結果】
午前Ⅱ得点:88点
午後Ⅰ得点:63点
午後Ⅱ評価:A