独自ドメイン(ここでは mydomain.example と伏せます)から Gmail 宛に送ったメールが、どの経路で送っても迷惑メールに入る状態になりました。
SPF・DKIM・DMARC はすべて pass、ブロックリストにも載っていません。
2026年8月に切り分けを始め、9月1日に受信トレイへ戻りました。
その間に測ったことと、効いたと考えていることを残します。
症状
同じドメインから配信した回ごとの、Gmail 宛の開封率です。
・2024年12月まで:50〜61%
・2026年5月:5.9%
・2026年8月:0.2%
内容のせいではないことは、送り分けで確かめました。
同じ1,783人に同じ週、同じ文面を、別に持っている差出人アドレスから送ると、開封は30.7%でした。
違いは差出人のアドレスだけです。
認証を確かめる
まず DNS の設定を見ます。
dig +short TXT mydomain.example | grep spf
dig +short TXT _dmarc.mydomain.example
dig +short TXT google._domainkey.mydomain.example
届いたメールでは、Gmail の「メッセージのソースを表示」で Authentication-Results を見ます。
spf=pass、dkim=pass、dmarc=pass がそろっていれば、認証の問題ではありません。
私の場合は、すべての経路でこの3つがそろっていました。
送信経路を4本で比べる
本文を「テストです」だけの平文にして、同じ Gmail アカウントへ次の4経路で送りました。
・Google Workspace から直接
・SocketLabs 経由
・以前使っていたレンタルサーバ(XServer)のメールサーバ経由
・Gmail API 経由
結果は4本とも迷惑メールでした。
経路を変えても直らないので、経路の問題ではなく、ドメインそのものの評価が落ちていると判断しました。
計測用のリンクが罠に見えている可能性も考え、リンクを1つも入れずに送りましたが、それでも迷惑メールでした。
Postmaster Tools は当てにならない
Google Postmaster Tools には何も出ていませんでした。
これは問題が無いという意味ではありません。
送信量の少ないドメインは、そもそもデータが表示されません。
原因として見つけたもの
2026年4月に、このドメインのメールを Google Workspace に移していました。
MX は Google に向いたのに、以前に接続したウォームアップのサービスだけが、古いメールサーバにつながったまま残っていました。
送信は古いサーバから毎日40通ほど続いていて、受信の側は Google に移っているので、ウォームアップの受け手側の仕組みが働いていませんでした。
やったこと
1つ目は、2026年8月21日にウォームアップを止め、接続を Google に付け替えたことです。
2つ目は、翌22日に始めた読者向けの誕生日プレゼント企画です。
申し込むと、このドメインのアドレスから確認のメールが届き、そのメールに返信した時点で申し込みが完了する形にしました。
案内には「迷惑メールフォルダに入ることがあります」と書き、翌日には、まだ返信していない人に別のアドレスからリマインドを送りました。
実在の受け取り手が迷惑メールフォルダからこのドメインのメールを見つけ、返信する流れができたことになります。
回復の確かめ方
毎朝9時に、このドメインから自分の Gmail アカウントへテストを1通送り、届いたメールのラベルを Gmail API で読む仕組みを置きました。
msg = gmail.users().messages().get(userId="me", id=message_id, format="minimal").execute()
print(msg["labelIds"]) # "SPAM" か "INBOX" か
結果はこうでした。
・2026年8月23日〜31日:毎回 SPAM
・2026年9月1日から:毎回 INBOX
調べた時点でも、受信トレイに届いています。
どちらが効いたのか
2つの対処は1日違いで、きれいに切り分けてはいません。
私は返信のほうが効いたと考えていますが、証明はできていません。
同じ状況の方は、Postmaster Tools の空欄を「健全」と読まないこと、ドメインのメールを移したときに古いサーバにつながったままのサービスが残っていないかを見ることを、まず確かめてください。