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このエントリは「Qiita x 日本CTO協会共催!あなたの自己変革について語ろう! Advent Calendar 2022」の18日目の記事です。
https://qiita.com/advent-calendar/2022/qiita-ctoa

キャディ株式会社でエンジニアリングマネージャーをしております平岩です。

タイトルにある通り、私は前職では退職するまでCTOをしていました。現職に来たのは2021年の4月。ex-CTOになってから優に一年以上が経過しました。あっという間だったというのが正直なところですが、CTOだった時代と、ex-CTOになってからのこれまでを振り返ってみようと思います。

Opt TechnologiesとCTO

前職はオプトというインターネット広告代理店でした。オプトの社員になったのは2016年の1月だったはず。私が代表を努めていたオプトグループの開発会社があって、それをちょっと整理しつつ、オプト本体の方にソフトウェア開発を内製したいというニーズがあってお呼びがかかりました。

Opt Technologiesという立派なチーム名のようなものもいただいて、会社としても相当バックアップいただいたと思います。どうしても営業機能の強い広告代理店という企業にソフトウェアの内製文化を作りたいということでもありましたし、とある大きな開発プロジェクトがあり、それを内製化するためのことでもありました。

開発プロジェクトの方は色々苦労もあったんですが、エンジニアリング組織としては順調に大きくなり数十人クラスになっていき、2017年の2月くらいにCTOを拝命することになりました。これもOpt Technologiesをちゃんとやっていくぞという会社のサポートの一環だったと思います。

CTO業としてはどうだったのかというと、はじめての大規模マネジメントに悪戦苦闘していたというのが正直なところかもしれません。技術者向けイベントを軸にエンジニア採用をしていくこと、エンジニア新卒採用、1on1をベースにマネジメントしていくことや、横断的に組織をメンテナンスしていくことはこの頃に身に着けたとは思います。今思うと開発者目線に立ちすぎていて、エンジニアリング組織としてどうバリューを出すのかということへのこだわりが弱かったように感じます。

その後、ありがたいことにミドルマネージャーを輩出する機会にも恵まれ、マネジメントを一定スケールさせていくことにもチャレンジできました。ただ、これは元々オプトにあったレポートラインの枠組みを流用しており、それゆえに楽な部分もあったんですが、組織マネジメントとして可能性を探索しきっていなかったなと反省する部分はあります。

そして、組織として安定期に差し掛かったのもあり、新しい挑戦をするためにキャディ株式会社に転職しました。これは完全に私自身の力不足なのですが、組織が出来上がってしまった組織のCTOにあまりやることが見えなくなったというか、命を燃やすほどの何かを見つけられなかったというのはあります。また、当時のOpt Technologiesの開発は社内向けのソフトウェアが多くを占めており、エンジニアリング組織がコストセンター的な立ち位置になってしまうことに課題感はあったのですが、こちらも力及ばずで進化させられませんでした。ちなみに、資産としては社内向けになってしまうソフトウェア開発投資を、経営戦略上どう考えていくかという課題は、現職でも向き合っている課題です。

エンジニアリングマネージャーとしての1年半

というわけで、キャディ株式会社に来て、今度はエンジニアリングマネージャーとして頑張ることになります。現職では創業者チームにCTOがいますので、稀有な才能である彼をマネジメントの側面でサポートしていくことができたら良いなと思って入社しました。

入社当初は、もう一人のエンジニアリングマネージャーと分担して組織を見ていこうという感じで、複数チームを横断的に見ていくことと、エンジニア採用にもかなり力を入れていました。私がキャディに入社したときで、全社で150名以下、SWEは30名以下だったと思いますが、今ではいずれも倍以上のサイズになっています。事業状況も目まぐるしく変わる中、組織もありえないスピードで拡大していき、本当にカオスで振り回されがちな毎日でした。

現時点での大きい反省としては、そういった状況の中、何かことが起きてから対応するといったreactiveな動きが多くなってしまい、私自身の中で明確なフォーカスエリアを作れなかったというものがあります。そのあたりで考えたことは
reactiveに業務をしながらproactiveに動くこと、持つべき視座について(別名:EM忙殺問題)
にポエムを書いていますのでよろしければ。

もし転職先としてキャディのおすすめポイントを一つだけあげるとしたら、アンラーニングをするにはこれほど良い環境はない点だと言いたいです。事業としてもかなり大きくて難しいことにチャレンジしていますし、それに付随して起こる諸々のHOWの問題、技術や開発そのものもそうですし、組織やマネジメントのことについても難易度の高い問題に取り組むことができます。

私自身についても、前職で有効だったことが全然意味がない状況もありましたし、山ほど失敗もしましたし、学び直さないといけないことがめちゃめちゃあり、今でも毎日大変です。横断的に動きすぎていて、特定の開発チームや技術にフォーカスできなかったことも反省点なので、今後は明確な"代表作"的なものを生み出すことにもチャレンジしていくつもりです。

アンラーニングと自己変革

ということで、私自身はカオスな環境に飛び込むことで、アンラーニングを進め、自己変革みたいなことを進めているよ、というお話でした。

もちろん環境そのものをすぐに変えられないという人もいらっしゃると思います。何とか自己変革をしようと思っても周囲が受け入れてくれない、という見え方をしてしまうケースもあるかもしれません。

人のモチベーションや方向づけって、自分でも気付かないうちに、結構些細なことに影響される部分ってあると思うんですよね。あの人がああ言ってたからとか、あのタイミングでこの人がこう言ってくれたからそう動けたとか、そのタイミングでそういうことしてくれてたらうまくやれたのに、とか。ex-CTOになっての1年半でも思うことがよくあったんですが、大方針としてはブレていないつもりであっても、マイクロな動きに関しては日々の本当に些細な出来事の影響の積み重ねが、やがて大きな違いになってくる、お仕事ってそんなとこあるよな、みたいな気持ちです。

だからこそ、手綱は自分で握っている意識が重要なんじゃないかと思うんですよね。自分自身、自分以外の全てに対して、まだ何かできることはあるはずだと思う気持ち。何かを変えることってそれが出発点なのではないかなと。

そして、人によって、得意なこと苦手なこと、得意な技術領域、やりがちなコミュニケーションスタイル、などあると思いますし、私自身もすぐには変えられないこともあります。ただ、結局手綱を握るための手段としては考えることをやめないことに尽きるのではないかなと、この1年半を振り返ってそう思うようになりました。

やり方、歩き方、進むスピードは色々あったって良いんです、ただ自分で手綱を握っている意識を持ち、考えることをやめず、そして諦めなければ、いつか必ず変えられる日が来るのではないでしょうか。

さいごにちょっと宣伝

アンラーニングや自己変革の一環、というほどでもないですが、キャディに来て新しくはじめたことの一つにポッドキャストがあります。

私自身がパーソナリティを務めさせていただいているんですが、キャディがソフトウェア使って製造業に向けて何をしようとしているかがわかるかもしれませんし、ここでしか聞けない話もあると思います。本エントリ執筆時点での最新エピソードはMOCADというキャディの中でも特にチャレンジングな技術の話です。よろしければ〜

それでは皆様よいお年を!

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