前回(2018/8)は建物数が8月段階で既に対前年比135%とハイピッチで増えていたが、今回12月段階ではどうなっただろうか。以下シリーズ4回目の統計。
1.都道府県別OSMマッピング状況表_20181208
2016年の表と2017年の表に2018年分を追加したものがこちら。M列以降が今回更新分。
2.概況
建物数については2017年末時点での対前年比130%に対して、今回150%とさらに2割増。
道路距離については2016年との比較になるが対前々年比103%と微増。主要な道路はかなり描き尽くされて、その更新や細かい道路(residential以下)・歩道の登録フェーズに入っている状態といえる。
amenityは前回8月に初めてカウントしたが、総数でわずかに減少しており、実際には全体が減ることは考えにくいので絶対数を評価するには集計ツールの安定性にやや不安な印象がある。
3.建物数
3.1 マッピング済み建物数(絶対数)
トップは大差で北海道。2位の静岡も100万超え。以下愛知、大阪、神奈川といったところ。
3.2 建物数伸び率
これまであまりマッピングされていなかった地域(OSMer登場!)やクライシスマッピング対象域が上位に現れる。高知、青森、岡山、愛媛、佐賀、といったところ。豪雨被害マッピングの影響がありそう。
3.3 建物コンプリート率(推定)
建物数は人口との相関があることが想定されるため、人口の半分の数が建物数というアバウトな仮説を立てた場合の建物マッピング達成率。北海道、静岡、鳥取、福島が相変わらずの4強。
4.道路距離
4.1 道路コンプリート率(推定)
国や自治体の管理道路の総距離に対するOSM道路距離数の比率。主要道路はほぼ描き終えて、管理道路に入っていない住宅街道路、山道、歩道といったところがどれだけ描かれているか、という目安を表すのではないか。神奈川、大阪、静岡、京都、熊本といった順。
5.その他
5.1 amenity密度
amenity数の集計にはイマイチ安定性を欠きPOI全体としてもshopなど多くのタグが抜けてはいるが、POIマッピングの進展状況を横比較する目安にはなりそう。人口1000人あたりのamenity数を密度と表現。
奈良、広島、岩手、和歌山、東京、神奈川京都、山形、鳥取、高知、滋賀、山梨といった順。建物や道路での順位とはやや異なる。
(2018/12/10 順位を誤っていたため訂正)
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