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[AWS] Cognitoの基本まとめ

Last updated at Posted at 2020-07-29

Cognitoとは

一言で説明すると、ウェブアプリケーションやモバイルアプリケーションに、さくっと認証・認可、ユーザー管理の仕組みを構築できるためのサービス、ということになります。
その中で、

  • ユーザープール
  • IDプール
  • Cognito Sync

などの代表的な機能について、まとめました。

ユーザープール

公式のドキュメントには「何億人」とまで記載されていますが、それくらい巨大なユーザーを、セキュアに管理できる、フルマネージドサービスのユーザーディレクトリで、認証の機能を提供します。

ユーザーは、

  • Google
  • Facebook
  • Amazon
  • Apple

などのソーシャルIDプロバイダーやSAMLベースのIDプロバイダ経由でサインインすることもできます。
プロバイダ経由でサインインする場合でも、ユーザープールのディレクトリプロファイルにアクセスすることができます。
ディレクトリプロファイルには、

  • ユーザー名
  • 電話番号
  • 住所
  • タイムゾーン

等、標準的なOpenID Connectベースのプロファイルがサポートされています。

その他の主な機能としては、

  • ユーザーがサインインするための組み込みのカスタマイズ可能なウェブUI
  • 多要素認証(MFA)などのセキュリティ機能
    • 漏洩した認証情報のチェック
    • アカウントの乗っ取り保護
    • 電話とEメールによる検証
  • カスタマイズされたワークフローとLambdaトリガーによるユーザー移行
  • Eメールアドレスや電話番号によるサインイン認証
  • パスワードポリシーの設定
  • 利用デバイスの記憶

などがあります。

IDプール

ユーザーの一意のIDを作成し、IDプロバイダーで連携させることができるようになります。
IDプールでは、一時的なAWS認証情報を取得することで、各種AWSサービスにアクセスすることが可能となります。
IDプールでは、以下のようなIDプロバイダがサポートされています。

  • Login width Amazon
  • Facebook
  • Google
  • Apple
  • Twitter
  • Digits
  • Cognito(ユーザープール)
  • Open ID Connect
  • SAML ID
  • 開発者が認証したID

Cognito Sync

アプリケーション関連のユーザーデータのデバイス間の同期を有効にする機能です。
クライアントアプリは、データをローカルにキャッシュするため、デバイスがオフラインの状態でもデータへの読み書きが可能になります。
データは、デバイスがオンラインになっている時に同期が行われます。
この時、ユーザーが保持できるデータの最大サイズは20MBで、ユーザー情報ストア内のデータセットには、最大1MBのデータを保存できます。
データセット内に保存できるキーの数は1024個までです。

なお、現在はより高機能なAppSyncが提供されているため、今後使用を検討する場合は、AppSyncの使用を推奨されています。

対応言語

Cognitoは、AWS Mobile SDKに対応しています。AWS Mobile SDKでは、

  • iOS
  • Android
  • Unity
  • Kindle Fire

がサポートされています。
また、ユーザープールに関しては、JavaScriptによる、JavaScript AWS SDK for CognitoによるJavaScriptでの開発も可能です。
コントロールAPI、データAPIがそれぞれ用意されているため、各種言語からの呼び出しも可能です。

料金

リージョンごとで料金が異なりますが、ここでは東京リージョンを例にしたいと思います(2020年7月現在)。

ユーザープール

ユーザープールの認証情報、または、ソーシャルIDプロバイダーで直接サインインするユーザ数によって決まります。

1ヶ月あたりのアクティブユーザー数 1ユーザーあたりの料金
〜50000 無料
50001〜10万 0.0055$(US)
次の90万 0.0046$(US)
次の900万 0.00325$(US)
1000万超 0.0025$(US)

SAMLまたはOpenID Connectionフェデレーションを使用してサインインする場合も、ユーザー数によって決まります。

1ヶ月あたりのアクティブユーザー数 1ユーザーあたりの料金
〜50 無料
50超 0.015$(US)

さらに、監査モードを含む高度なセキュリティ機能を使用すると、上記に加えて、下記料金が加算されます。

1ヶ月あたりのアクティブユーザー数 1ユーザーあたりの料金
〜50000 0.050$(US)
次の5万 0.035$(US)
次の90万 0.020$(US)
次の900万 0.015$(US)
1000万超 0.010$(US)

Cognito Sync

こちらもリージョンにより料金が異なりますので、東京リージョンを例にしたいと思います(2020年7月現在)。

無料利用枠

  • 最初の12ヶ月間
  • 1ヶ月あたり10GBの同期容量
  • 1ヶ月あたり100万回の同期オペレーション

無料利用枠外になる場合は、
- 1ヶ月1GBの同期容量あたり 0.19$(US)
- 1ヶ月に1万回の同期オペレーションごと 0.19$(US)

また、プッシュ同期を有効にしているとSNSによる通知が行われるため、別途SNSの料金が加算されます。

リージョン

Cognitoは、以下のリージョンでサポートされています(2020年7月現在)。

  • バージニア北部(us-east-1)
  • オハイオ(us-east-2)
  • オレゴン(us-west-2)
  • ムンバイ(ap-south-1)
  • ソウル(ap-northeast-2)
  • シンガポール(ap-southeast-1)
  • シドニー(ap-southeast-2)
  • 東京(ap-northeast-1)
  • カナダ(ca-central-1)
  • フランクフルト(eu-central-1)
  • アイルランド(eu-west-1)
  • ロンドン(eu-west-2)

まとめ

Cognitoは、モバイルアプリケーションだけでなく、ウェブアプリケーションにも使用できるので、一般的なウェブアプリケーションにも、非常に簡単に認証・認可の仕組みを導入することができます。
また、既存のアプリケーションへの導入も比較的簡単に行えます。
次回は、実際にコードを使ったサンプルアプリケーションを作成してみたいと思います。

- [AWS] ReactアプリでCognitoユーザープール認証を行ってみる

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