はじめに
NTTデータの西川です。
普段は公共部門の技術集約組織でクラウドの導入支援に従事しています。
このたび、2024 Japan AWS Jr. Championsのメンバーでブログリレーを行うことになりました。今回の内容はAWS Jr. Championsに申し込む際に整理したことを、応募ノウハウとしてまとめてみました。今後Japan AWS Jr. Championsを目指す方々に少しでも参考になれば幸いです。
本ブログは2024 Japan AWS Jr. Championsの情報をベースとするため、詳細は最新情報を確認すること。
目次
- Japan AWS Jr. Championsとは
- 申込事項
- 応募ノウハウ
1. Japan AWS Jr. Championsとは
1-1. 制度紹介
AWS Partner Network(APN)参加企業に所属し、社会人歴1-3年目で突出した AWS活動実績がある若手エンジニアを「Japan AWS Jr. Champions」として表彰する制度です。応募年の3月末時点で3年目以下であれば応募可能です。
2023 Japan AWS Jr. Championsとして82名、2024 Japan AWS Jr. Championsとして95名のエンジニアが選出されました。
1-2. Japan AWS Jr. Championsへ期待されていること
今後さらにAWSのスキルアップをし、外部への発信を行う人材になることが期待されています。背景や期待を踏まえ、本施策では次のような方を対象としています。
- 自らの学びや経験をアウトプットし、積極的にコミュニティへ貢献できる方
- AWSに関する知識や経験を積極的に発信し、若手のロールモデルとなれる方
- 技術力を高め、次のステップとして Japan AWS Top Engineersへの選出を目指す方
- 将来的に AWS Ambassadorsへのステップアップが期待される方
1-3. Japan AWS Jr. Championsに選出されるメリット
下記のイベント参加を通して、社内外のJapan AWS Jr. Champions、Japan AWS Top Engineers、AWS Ambassadorsとの交流が可能です。
- コミュニティに招待され、インプットとアウトプットの場を用意されます。(Japan AWS Jr. Champions Meetup)
- AWSパートナー限定のテクニカルセッションに優先参加できる権利と副賞が贈呈されます。
2. 申込事項
本ブログは2024 Japan AWS Jr. Championsの情報をベースとするため、詳細は最新情報を確認すること。
2-1. 申込条件
申込条件を一部抜粋します。
- 所属 AWS パートナーの条件 : AWS サービスパスでアドバンストティア以上、もしくはソフトウェアパス Validated ステージ以上が対象。
- 人数 : APN 登録ドメインにつき(パートナー企業につき))最大2名まで。
- 社会人歴 : 社会人として働き始めてから3年以内、2021年4月以降の入社が対象。(2024年度の応募)
- 認定資格の条件 :AWS認定クラウドプラクティショナーの取得、その他の認定資格2つ以上の取得を条件とする。クラウドプラクティショナーは必須となり、その他2資格に制限はない。合計3資格以上が必要となる。
2-2. 用意するもの
以下、4項目のAWS に関する活動について文章を整理する必要があります。
- AWS を学び始めたきっかけ(500 文字以内)。
- Challenge : AWS に関して実践してきたチャレンジ(500 文字以内)。
(例)AWS の技術的な挑戦や、新しいことへのチャレンジなど。 - Influence : 周囲に与えた影響 (500 文字以内)。
(例)コミュニティのリードや、自ら起点となって発信をしているかなど。 - Output : アウトプットを通じた周囲への貢献 (500 文字以内)。
(例)勉強会や発表、外部イベント登壇、社内トレーニング整備など。
3. 応募ノウハウ
3-1. 事前準備:作文前に伝えたいキーワードを整理すること
各章で伝えたいキーワードをまず整理することを推奨します。章ごとの文字制限があるため不要な文章を精査する目的で行います。
【参考】私が整理したキーワードと対応する文書項目
- 積極的に学ぶ姿勢:1,2,4
- 自らアクション:1,2,3,4
- 周囲に影響を与えている:1,2,3,4
- 積極的にコミュニティへ貢献:3,4
- 挑戦:1,2,4
- 影響:1,2,3,4
- アウトプット:1,3,4
※各数字は「2-2. 用意するもの」の文書項目に対応する。
3-2. 表現方法:STAR
STARとは、説明する特定の状況(Situation)、業務(Task)、行動(Action)、結果(Result)を話し合いながら、行動に基づく面接質問に回答していくという構成方法です。AWSの面接などで利用されており、今回の提出する文章もSTAR形式で整理することを推奨します。
3-3. 表現改善:定量的に活動内容の実績、効果を示すこと
数値化し定量的に活動内容を示すことで、より客観的な評価につながるため推奨します。
【参考】「定量的な値については早めに記載したほうが読み手の目に入りやすい。」と自組織のTop Engineerの方からアドバイスを受けました。
例:今年度の発信活動の実績は約50回。 具体的には、○○の学びなどを発信中。 結果として...に寄与した。
3-4.(Option)事前準備:加点要素を仮説立ててキーワードを整理すること
Jr. Championsへの期待として「Japan AWS Top Engineers への選出を目指す方」とあるので、Top Engineersに記載されている要件満たすと、加点につながるかもしれません。
【参考】私が整理した加点要素と対応する文書項目
- 技術的な観点で仕組み化をリード:2,4
- 顧客要件を深く理解し、AWS の技術検討や設計を主導:2
- 社内外でAWS の技術情報を発信し、セミナーや社内勉強会等でパートナーの AWS ビジネスに貢献:1,2,3,4
3-5.(Option)事前準備:Amazonで重要視されるカルチャーを意識すること
Amazonで重要視される「Leadership Principles」や「Day1」などのカルチャーを意識すると、加点につながるかもしれません。
3-6.(Option)表現内容:ロジックだけでなくパッション要素も加えること
「外部への発信を行う人材になること」が期待されているため、ロジックだけでなくパッション要素も評価されると仮説を立てました。人間はロジックだけではなく、パッション的な部分や感情的な部分をベースで動くものと考えるため、加点につながるかもしれません。
【参考】「パッションを持つ人を好む傾向にあるので、最後に今後AWS Jr. Championsとして何をしていきたいなどの意気込みを記載されてもよいかも」と自組織のTop Engineerの方にRvコメントを受けました。
例:入社以来、公共部門のクラウド導入支援やクラウド人材育成に尽力しており、今後もAWSを活用した課題解決を通して、社会をより良い方向に導くことに挑戦していく。
おわりに
AWS Jr. Championsは、普段の業務の延長線上のゴールとは異なるかもしれません。しかし、目指す過程で得られること、選出後に挑戦できること、コミュニティを通した人との出会いは貴重なものばかりなので、きっと何ごとにも代えがたい経験になるはずです。
以上、AWS Jr. Championsに申し込む際に整理したことを、応募ノウハウとしてまとめてみました。これからAWS Jr. Championsを目指す方々の一助となれば幸いです。
※ 本ブログに記載した内容は個人の見解であり、所属する会社、組織とは関係ありません。