watsonx OrchestrateからServiceNowを呼び出す
watsonx Orchestrateでは「スキル」と呼ばれる様々な業務処理をチャット画面から自然言語で呼び出すことが可能です。製品にはプリビルド・スキルと呼ばれる1500以上のスキルが付属し、簡単な設定を行うことですぐに利用が可能です。この記事ではServerNowのスキルを設定し、呼び出すまでの流れについて説明します。
ServiceNow環境の準備
今回は、開発者向けのテナントを使用します。開発者向けポータルよりインスタンスを申請することで5分ほどでインスタンスにアクセスできるようになります。
アプリケーションの登録
watsonx OrchestrateからServiceNowにアクセスできるように、アプリケーションを登録します。ナビゲーション・メニューからAllをクリックし、検索フィールドにOauthとタイプすると表示される、「Application Registry」を選択します。
右上の「New」ボタンをクリックすると、アプリケーションの種類を確認されるので、「Create an OAuth API endpoint for external clients」を選択します。
アプリケーションの情報を入力します。設定が必須の項目は以下の3つです。
Name: アプリケーションの名前
Redirect URL: https://dl.watson-orchestrate.ibm.com/mfe_connectors/api/v1/oauth/_callback
Client Type: Integration as a User
「Submit」ボタンをクリックしてから、作成されたアプリケーションを開き、Client IDとCient Secretをコピーします。
アプリケーションへの接続
watsonx Orchestrateでスキル・カタログを開き、ServiceNowのスキルを選択します。右上の「接続」をクリックし、接続に必要な情報を入力してから「アプリの接続」ボタンをクリックします。ちなみに、現時点でServiceNowのための27個のスキルを利用可能です
接続が成功しない場合には、入力した項目を確認してください。
スキルの呼び出し
では、スキルの呼び出しを確認してみましょう。今回はインシデントの一覧を取得してみます。カタログから、「Get all incidents」を追加します。
チャット欄に「get all incidents」と入力し、必要に応じてフィルター設定を追加します。
※2024/9時点で、プリビルド・スキルの日本語化が完了していませんが、今後日本語の利用も可能になる予定です。また、現時点でもスキルフローでラップすることで日本語での利用が可能です。
インシデントのリストが正しく表示されました。
まとめ
watsonx Orchestrateには、プリビルド・スキルと呼ばれる1500以上の業務処理の呼び出しが事前定義され、アプリケーション側で簡単な設定を行うだけで処理を呼び出すことが可能になります。この記事では、ServiceNowの場合の設定方法を説明しました。実際に業務で利用する際には、単体でのスキル利用だけではなく、スキルフローやワークフローと組み合わせることで一連の業務処理を効率化することが可能になります。
watsonx Orchestrateは頻繁にアップデートが実施されています。製品の最新情報はこちらにも記載しておりますので是非ご覧ください。