AffinityはExcelファイルを読み込める
縦書きができないことばかりが注目されてしまうAffinityのレイアウト機能(旧Affinity Publisher)だが、Excelファイル(xlsx形式)を直接読み込むことができる。
ExcelやLibreOffice Calcのような表計算ソフトは書式を細かく設定できないため、見た目を良くするためにAffinityを使う価値はある。
WordやPowerPointでも同様の作業は行えるが、Affinityだとさらに細かな設定が容易にできるだろう(特にWordの表機能で思い通りにいかないと妥協した経験ある方は一度試してみてほしい)。
今回ExcelをインストールしていないPCで作業をしたため、LibreOffice Calcで表を作成し、Excel形式で保存をした。

なお、Excel形式でありながら、Microsoft Excelで作成したファイルが読み込めないということがあるらしく、その場合はLibreOfficeやGoogleスプレッドシートなどで保存し直せばよい。
表の読み込みと加工
Excelの表を読み込めるといっても、実際は図形と同じように表を貼り付けることになる。
最初のシートにある表がただ貼り付くだけの機能であり、複数ページに流し込まれるわけでもない。あらかじめ1ページに収まるよう表を整理しておく。
読み込みはファイル→配置から行ってもよいし、エクスプローラー等からファイルをドラッグアンドドロップしてもよい。


最初に表示される表パネルはフレームと塗りつぶししかないので、パネル下部をドラッグして広げると…

表をダブルクリックして表編集モードにすると、上部に列記号、左部に行番号が表示される。
これらをドラッグすると、複数列・複数行を選択することができ、一括で列幅・行幅・枠線等々を設定することができる。

表の大きさそのものを変化させると、セルの幅や高さも比例配分で変化する(全て同じ幅・高さなら均等に変化)。

途中の加工過程は省略して、例えばこのような表を作ることができる。

垂直位置を中央揃えに、文字の左右中央揃えは文字のツールバーから、数字は右揃えで右余白を設定、境界線は外枠2pt、見出し下部が1pt、内側が0.5ptに設定、最高と最低のセルは塗りつぶし…などを設定した。
見出しは別途フレームテキストで作成。和欧混植は自動でできないため、数字とカッコは手動で欧文フォントを設定し直している。
欧文フォントの中には数字がプロポーショナルのものがあるが(今回使ったFigtreeもそう)、OpenTypeでTabular numbers(表形式)の数字が入っている場合、タイポグラフィから表形式の数字を選択することができる。これで数字を縦に揃えることが可能だ。

Affinityを論文等に使う人はもちろん、表組みだけをきれいに出したい人も表の加工機能を試してみてほしい。

