某A社製アプリが特定のプラットフォームで障害発生とのこと。
インフラだからしっかりしろという声もSNS上で散見したのだが、そもそも頻繁に認証がかかるアプリがインフラたりうるのか。
ライフラインだと思うのなら2系統は用意する努力をユーザー側もしなければいけないはずだ。
Affinityはその選択肢の一つになり得るが、それ以外のアプリであってもよい。
今回の障害を機に、特定メーカーのアプリのみに依存していたユーザーは何らかのセカンドチョイスを用意しておくべきではないだろうか。
たとえ一時的に質が落ちたとしても、それは仕方がないように思う。写植からDTPへの移行期だってそんな感じだった。
(当事者でないから言いたい放題ではありますが)
さて、今回もAffinityネタを。
みんな大好きレイヤーエフェクト
Affinity使いなら誰もが使ったことがあるだろう、レイヤーエフェクト。
他社アプリのアピアランスで実現されている機能の多くは、Affinity上ではアピアランス機能よりも、レイヤーエフェクトで行った方がよいと思われる。
ダイアログを見ただけでも一通り使い方はわかるだろうが、補足+見ただけではわからない小技の解説をしたい。
+アイコンのあるレイヤーエフェクトは重ねがけ可
レイヤーエフェクトには、+アイコンのあるエフェクトとそうでないエフェクトがある。
アウトライン、内側のシャドウ、カラーオーバーレイ、グラデーションオーバーレイ、外側のシャドウは重ねがけが可能。
こんな多重袋文字すら作ることができる(下から上に効果が積み重なっていくので、アウトラインの場合は一番大きい縁取りを一番下にするとよい)。

別のオブジェクトに同一のレイヤーエフェクトをかける
このレイヤーエフェクトを別のオブジェクトにも適用したい場合、2つを選んでエフェクトをかけるのか…と気が重くなるかもしれないが、簡単にコピーする方法がある。
赤丸に文字と同一のエフェクトをかけたい場合、文字のレイヤーの右側にあるFXアイコンを赤丸レイヤーまでドラッグアンドドロップするとよい。

FXアイコンを重ねた時点で実際の効果がプレビューでき、ドロップすると効果が確定する。

文字のフチはアウトラインか、外側のシャドウ・外側の光彩か
小ネタが尽きたので、余談として写真や映像の上に乗せる文字のフチの処理についてのアイデアを。
これはテレビテロップに学ぶべきところがある。
当初機材の関係もあって太めの黒縁のみだったが、徐々に影付き文字やぼかしのかかった縁取りが見られるようになり、近年は背景を半透明塗りつぶしにして縁無しor細めといった処理も取り入れられるようになってきている。
Affinityのレイヤーエフェクトで文字の縁取りを付ける場合、アウトラインのほか、外側のシャドウ(黒フチ)や外側の光彩(白フチ)を使う手もある。
外側のシャドウや外側の光彩は不透明度100%・強度100%にしてしまうとアウトラインと全く同じになるが、不透明度・強度を調整することで縁取りをぼやかすことができる。
アウトラインのようにくっきりとした縁取りが合わない場合、外側のシャドウや外側の光彩を選択するのも手だろう。
以下に、エフェクト無し、アウトライン、デフォルトの不透明度・強度、強度を80%に増加の4パターンでエフェクトを付けたものを並べた。参考とされたい。


なお、背景に半透明グラデーションをかけることで、外側のシャドウだけでも十分読めるテロップとすることが可能だ。
少し前までの某テレビ局のテロップっぽくデザインしたのが下記である(あくまで雰囲気を模しただけで厳密なトレースではない)。
本文は外側のシャドウ(描画モード乗算、不透明度100%、半径8px、オフセット4px、強度0%、カラー黒、角度315°)のみかけてある。
