2種類のエクスポート
バージョンアップでツールバーの構成が若干変化したAffinity 3 by Canva(バージョン番号は商品名にないが、自称するバージョンナンバーを便宜的に付加)。
これまでのファイルメニューからエクスポートダイアログを呼び出す方法に加え、1クリックで保存先指定→書き出しを行えるエクスポートボタンを用いた書き出しも行えるようになった。
都合、2種類のエクスポート方法が用意されたことになる(スライススタジオからの一括書き出しも可能だが、今回は省略)。
エクスポートダイアログ経由だと特に問題は起きない
まずは従来からあるエクスポートダイアログを呼び出す方法。
最初に書き出しの条件を指定する必要があり、プレビュー画面も表示される。
書き出す領域も、複数ページのファイルならば「すべてのページ」「現在のページ」「選択エリア」「選択のみ」の4種類から指定可能。
オブジェクトを選択している・選択していないに関わらず、初期状態は「すべてのページ」。
この場合PNGなど1ページ1ファイルとなるファイル形式では「_連番」がファイル名の末尾に付加された上で書き出される。
エクスポートボタンは、オブジェクトを選択したまま押すと予期しないことに
次にエクスポートボタン。初期状態は「PNGをエクスポート」となっている。
この形式でよければ、ボタンを押すとファイルダイアログが現われ、書き出し先とファイル名を求められる。
特に書き出しの条件を指定する画面は出てこない。
まず、オブジェクトを何も選択しない状態で書き出すと、エクスポートダイアログで「現在のページ」を指定したような出力結果となる。
次に、オブジェクトを選択したままエクスポートボタンを押して書き出し。

すると、周囲に余白を伴った画像が出力されてしまったではないか。

- 書き出しサイズは選択したオブジェクト全体
- オブジェクトはページ範囲内でトリミングされ、ページからはみ出した部分は透明
という画像が書き出される。
そこで、エクスポートボタンの書き出し条件を見ることにする。
エクスポートボタンの右側に[v]のボタンがあり、押すとポップアップダイアログが表示される。

ファイル形式や書き出し領域などを指定できる。
書き出し領域が「選択のみ」となっていることに注意。
これが、オブジェクトを選択した状態でエクスポートボタンを押した時の初期設定である。
ここで、プルダウンメニューから「全ドキュメント」を選択すれば、ページ全体の書き出しとなる(全ドキュメントとあるが、複数ページのファイルでも現在のページのみ書き出される)。

まとめ
- エクスポートボタンによる書き出しは注意が必要。オブジェクトを選択した状態で書き出すと、そのオブジェクトのサイズでファイルが書き出されてしまうことがある。
- エクスポートボタンによる書き出しの際はオブジェクトを選択していない状態で実行するか、ポップアップダイアログで設定を確認してから行うとよい。

