はじめに
SES(システムエンジニアリングサービス)で働き始めて5年。最初は「言われたことをやるだけ」の毎日でした。
運用監視からスタートして、手順書通りにコマンドを打つ日々。正直、このまま何年やっても成長しないんじゃないかと不安でした。
でも、ある時期から意識を変えたことで、現場での評価が明らかに変わりました。「次もお願いしたい」と言われるようになり、案件の選択肢も広がりました。
この記事では、僕が実際にやった5つのことを、リアルな体験談として共有します。
1. 障害対応で「切り分け」を意識した
最初の現場では、障害が起きるとパニックになっていました。ログを見ても何を探せばいいかわからない。先輩に聞くしかない状態。
変えたこと: 障害が起きたら、まず「どこまで正常か」を確認するようにしました。
# 実際にやっていた切り分けの流れ
1. サービスは生きているか → systemctl status
2. ポートは開いているか → ss -tlnp
3. ログに何が出ているか → journalctl -u サービス名 --since "10 minutes ago"
4. リソースは足りているか → top, df -h, free -m
この順番を体に染み込ませたことで、障害時に「まず何を見るか」が決まり、慌てなくなりました。
先輩からも「切り分けが早くなったね」と言われたのが嬉しかったです。
2. 手順書の「なぜ」を調べるようにした
SES現場では手順書通りに作業することが求められます。でも、ただコマンドを打つだけでは応用が利きません。
変えたこと: 手順書の各ステップに「なぜこの手順が必要か」をメモするようにしました。
例えば、こんな手順があったとします。
# バックアップ取得
mysqldump -u root -p --single-transaction --routines --triggers dbname > backup.sql
以前の僕:「ふーん、このコマンドを打てばいいのね」
変わった後の僕:「--single-transactionはなぜ必要?→ InnoDBでロックをかけずにバックアップを取るため。本番環境でサービスを止めずにバックアップできる」
この習慣のおかげで、手順書にない状況でも自分で判断できるようになりました。
3. 「自分のPC上での自動化」で時短した
保守的な現場では、新しいツールの導入は難しいことが多いです。でも、自分のPC上で完結する自動化なら誰にも迷惑をかけません。
変えたこと: 日常の繰り返し作業をPythonやPowerShellで自動化しました。
# 例:毎朝のサーバーヘルスチェックレポート自動生成
import subprocess
import datetime
servers = ["web01", "web02", "db01"]
report = f"# ヘルスチェックレポート {datetime.date.today()}\n\n"
for server in servers:
result = subprocess.run(["ping", "-c", "1", server], capture_output=True)
status = "OK" if result.returncode == 0 else "NG"
report += f"- {server}: {status}\n"
print(report)
浮いた時間でAWSの勉強をしていました。こっそり自動化して、空いた時間でスキルアップする。これがSES現場での処世術です。
詳しくはこちらの記事にまとめています:
「こっそり自動化」で自習時間を捻出するエンジニアの処世術
4. 担当外の技術にも興味を持った
インフラエンジニアだからといって、インフラだけ見ていればいいわけではありません。
変えたこと: アプリ側のデプロイフローやCI/CDパイプラインにも興味を持つようにしました。
具体的には:
- アプリチームのデプロイ手順書を読ませてもらった
- Jenkinsのジョブ定義を見て、何をしているか理解した
- 「このAPIのレスポンスが遅いんだけど」と相談された時に、インフラ側の観点で一緒に調査した
担当外に興味を持つことで、チーム内での信頼度が上がりました。「インフラのことならあの人に聞けばいい」ではなく、「困ったらあの人に相談しよう」というポジションになれたんです。
5. 勉強会に参加して視野を広げた
SESの現場にいると、どうしても視野が狭くなります。同じメンバー、同じ技術、同じ作業の繰り返し。
変えたこと: 外部の勉強会に定期的に参加するようにしました。
最初はただ聞いているだけでしたが、次第に「自分も手を動かしてみよう」と思えるようになりました。
今では自分でも勉強会(ハンズオンラボ)を運営しています。AWS・Linux・Terraformを実際に手を動かしながら学べるハンズオン形式の勉強会です。
一人で勉強を続けるのは大変です。でも、仲間がいれば続けられる。
興味のある方はconnpassからチェックしてみてください:
ハンズオンラボ - connpass
まとめ
SES現場で信頼される人になるためにやったことを振り返ると、どれも特別なことではありませんでした。
- 障害対応の切り分けパターンを身につける
- 手順書の「なぜ」を調べる
- 自分のPC上でこっそり自動化する
- 担当外の技術にも興味を持つ
- 勉強会で視野を広げる
スキルも大事ですが、それ以上に信頼の積み重ねが次の案件を決めます。
「この人なら任せられる」と思ってもらえるかどうか。それは日々の小さな行動の積み重ねです。
この記事が、SESで働くエンジニアの方の参考になれば嬉しいです。