はじめに
これまでVisual Studio 2026では、AIによるコーディング支援にGitHub Copilotを使ってきました。
最近はClaude Codeも使うようになったのですが、Claude Codeはターミナルで動くCLIツールです。
新しいツールをゼロから作るような開発であれば、ターミナルでClaude Codeに任せる使い方でも問題ありません。
しかし、既にリリースされている製品の機能追加や改善となると話が変わります。
そこで、Visual Studio 2026の中で、GitHub Copilotのような使い勝手でClaude Codeを使える拡張機能「Claude Code for Visual Studio」を導入してみました。
拡張機能:Claude Code for Visual Studio - Visual Studio Marketplace
導入した動機
既存の製品に手を入れる開発では、
- どのファイルが変更されたのか
- 既存のコードがどのように書き換えられたのか
- その変更が既存の設計に合っているのか
をIDEで確認しながら進めたい場面が多くあります。
ターミナルでClaude Codeを使う場合は、
ターミナルでClaude Codeに依頼
↓
Visual Studioに切り替えて変更を確認
↓
気になる点があればターミナルに戻って指示
↓
またVisual Studioに切り替えて確認
と、アプリを行ったり来たりすることになります。
GitHub Copilotであれば、AIが記述した部分の差分をVisual Studio上でそのまま確認できます。
Claude CodeもGitHub Copilotと同じように、Visual Studioの中で差分を見ながら使えないか?
と思って探したところ見つけたのが、今回の拡張機能です。
「Claude Code for Visual Studio」とは?
「Claude Code for Visual Studio」は、Visual Studio 2026とClaude Code CLIをつなぐ拡張機能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | Claude Code for Visual Studio |
| 発行者 | Rishi Gulati |
| 価格 | 無料(MITライセンス) |
| 対応IDE | Visual Studio 2026 |
| 前提 | Claude Code CLIのインストールと認証が済んでいること |
ここで注意したいのは、Anthropic公式の拡張機能ではなく、コミュニティによるプロジェクトという点です。
また、拡張機能自体がモデルを呼び出すわけではなく、実際の処理はインストール済みのClaude Code CLIが行います。
つまり、
Visual Studio 2026
↕
Claude Code for Visual Studio(橋渡し)
↕
Claude Code CLI
↕
Claude
という関係です。
主な機能は以下のとおりです。
- 差分表示:Claudeによる編集をVisual Studioの差分ビューアーで確認し、承認・拒否できる
- フィードバック付きの拒否:拒否するときに理由を添えて、修正を依頼できる
- 診断情報の共有:C#やC++のコンパイラーエラー・警告をClaudeが読み取り、修正に活用できる
- IDEのビルド・テスト実行:Visual Studio自身のビルドやTest Explorerを利用できる
- デバッガー連携(オプトイン):ブレークポイントで停止中のコールスタックや変数を読み取れる
- 選択範囲コンテキスト:開いているファイルや選択している行をClaudeに伝えられる
-
右クリックメニュー:Explain、Add to Chat(
Alt+K)、Fix Errorsなど
導入方法
インストール
Visual Studio 2026で、
- [拡張機能] → [拡張機能の管理] を開く
- 「Claude Code for Visual Studio」を検索してインストール
- Visual Studioを再起動
Visual Studio Marketplaceからダウンロードしてインストールすることもできます。
起動
- Visual Studio 2026でソリューションを開く
- [表示] → [その他のウィンドウ] → [Claude Code] でパネルを開く
- パネルの「Launch Claude Code」をクリック
- パネルに「Connected」と表示されれば準備完了
あとは、Claude Codeに変更を依頼すると、差分がVisual Studioの差分ビューアーで開きます。
導入した結果
AIが記述した部分の差分をIDEで確認できる
一番大きかったのが、GitHub CopilotのようにAIが記述した部分の差分を確認できることです。
既存コードのどこが、どのように変わるのかをVisual Studio上で確認できるため、
この処理は既存のクラスに追加してほしかったのに、新しいクラスを作っている。
既存の共通処理を使わずに、同じような処理を書き直している。
といった、自分の想定と異なる設計にすぐ気付けます。
そして、想定と違う場合は、その場で
- 既存の共通処理の場所を伝える
- 設計の方針や制約を追加で伝える
- 拒否時にフィードバックを添えて再検討させる
といった再設計のための情報を追加することで、自分が納得できる設計に修正できます。
Claude Codeが変更を提案
↓
差分をVisual Studioで確認
↓
想定と違う?
↓
情報を追加して再設計を依頼
↓
納得できる設計になったら承認
既存製品の開発では、**「動けばよい」ではなく「既存の設計に合っているか」**が重要です。
差分を見ながら細かく軌道修正できるのは、既存製品の開発にとって非常にありがたいポイントでした。
Visual Studioのまま、UTやデバッグ実行ができる
もう一つ良かったのが、アプリを切り替えずにVisual Studioのまま作業を続けられることです。
Claude Codeが修正した後、
- UT(単体テスト)の実施
- 実機確認のためのデバッグ実行
を、そのままVisual Studioですぐに行えます。
ここで地味に効いてくるのが、Claude使用量の削減です。
UTの実行やデバッグ実行までClaude Codeに任せると、その分だけ実行結果の読み取りなどでClaudeの使用量が増えていきます。
Claude Codeに任せる
↓
コードの修正・設計の相談
自分でVisual Studioで行う
↓
UTの実施・デバッグ実行・実機確認
というように、Claudeに頼む作業と、自分でIDEで行う作業を分けやすくなります。
自分でやった方が早い作業はVisual Studioで済ませ、Claudeには考えてほしいところに集中してもらう。
これだけでも、Claudeの使用量を意識した使い方ができます。
気になる点
便利な一方で、使っていて気になる点もありました。
PCの負荷が高くなる時が増えた
導入してから、PCの負荷が高くなる時が増えました。
ただし、これは体感なので、この拡張機能の問題ではないかもしれません。
Visual Studio、Claude Code CLI、ビルドやテストが同時に動くこともあるので、環境によって感じ方は変わりそうです。
たまに応答しなくなり、セッションを復帰できない
たまに「Claude Code for Visual Studio」が応答しなくなることがあります。
その場合、拡張機能のウィンドウを閉じて開き直すのですが、それだけでは、それまでのセッションには復帰できません。
拡張機能のウィンドウを開き直しても、以前の会話や作業状況が自動的に復元されるわけではありません。
作業の途中でこれが起きると、
ここまで説明した背景や設計方針を、また最初から伝え直すのか……。
となってしまいます。
セッションの復帰は手動で行う必要がある
応答しなくなった後も、以前のセッションを利用できる場合があります。
ただし、自動で復帰する機能ではないため、ユーザー自身がプロンプトで指示して復帰操作を行う必要があります。
方法1:「前回の続きから」と指示する
拡張機能のウィンドウを開き直した後、新しく利用できる状態になったClaude Codeに、
前回の続きから
と手動で指示します。
この方法で作業を引き継げる場合があります。
方法2:ローカルのファイルからセッションIDを確認して指定する
方法1でうまく復帰できない場合などは、ローカルに保存されたセッション情報のファイルを確認し、セッションIDを手動で指定する方法があります。
Claude Codeのセッション情報は、ローカルの次の場所に保存されています。
%USERPROFILE%\.claude\projects\<プロジェクトのパス>\<セッションID>.jsonl
<プロジェクトのパス>はClaudeが自動的に付けますが、パスやソリューション名から生成している雰囲気なので、なんとなく分かります。
このファイル名から、復帰したいセッションのIDを確認します。
セッションIDを確認するには、ローカルに保存されたファイルを自分で調べる必要があります。 拡張機能のウィンドウを開き直すだけでセッションIDが表示されたり、以前のセッションが自動的に選択されたりするわけではありません。
確認したセッションIDを使って、Claude Codeに次のように手動で指示します。
セッションID:XXXXXを開いて
これにより、指定したセッションに復帰できる場合があります。
手順をまとめると、次のようになります。
拡張機能が応答しなくなる
↓
ユーザーがウィンドウを閉じて開き直す
↓
以前のセッションは自動復帰しない
↓
「前回の続きから」と手動で指示
↓
復帰できない場合はローカルのファイルを確認
↓
セッションIDを特定
↓
「セッションID:XXXXXを開いて」と手動で指示
このように、セッションを復帰するための手段はありますが、ユーザー自身で復帰操作を行い、必要に応じてローカルのファイルからセッションIDを調べなければならない点には注意が必要です。
応答しなくなること自体は困りますが、復帰方法を把握しておけば、作業を最初からやり直す事態を避けられる場合があります。
まとめ
「Claude Code for Visual Studio」を導入したことで、Visual Studio 2026でもGitHub Copilotのような使い勝手でClaude Codeを使えるようになりました。
特に、既にリリースされている製品の機能追加や改善では、
AIが記述した部分の差分をIDEで確認する。
想定と違えば、情報を追加して納得できる設計に修正する。
UTやデバッグ実行は、Visual Studioのまま自分で行う。
という流れで開発を進められるのが大きなメリットです。
一方で、
- PCの負荷が高くなる時がある(体感)
- たまに応答しなくなり、セッションが自動復帰しない
- セッションを復帰するには、ユーザーが手動で指示する必要がある
- セッションIDを指定する場合は、ローカルのファイルを確認する必要がある
といった気になる点もあります。
特にセッション復帰については、ウィンドウを開き直すだけでは元の作業に戻れません。手動で指示し、必要に応じてローカルのセッション情報を調べる必要があります。
それでも、既存コードの差分を確認しながら設計を改善し、普段のIDEでテストやデバッグまで進められるメリットは大きいと感じています。
Visual StudioでGitHub Copilotを使い慣れていて、Claude CodeもIDEの中で使いたいという方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
参考
-
Visual Studio Marketplace — Claude Code for Visual Studio
https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=firish.bridgev1
-
GitHub — firish/claude_code_vs