個人で届出電気通信事業やっている人向けの記事
前提
2022年6月17日に改正電気通信事業法が公布され、2023年6月16日に施行される予定です。
外部送信規律観点では、タグや情報収集モジュールを使って、利用者に関する情報を外部に送信する場合に、利用者が容易に知り得るようにする規律を設けられています。[1]
対象事業者であるにもかかわらず当該措置をとらなかった場合には、業務の改善命令(改正法第29条第2項第4号)、報告及び検査(改正法第166条第1項)、法令等違反行為を行った者の氏名等の公表(改正法第167条の2)を行われる可能性があります。[2]
[1]https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/gaibusoushin_kiritsu.html#h01
[2]https://www.ikedasomeya.com/insight/9657
概要
次の3点を利用者が容易に知り得る状態に置く必要がある。[1]
- 送信されることとなる利用者に関する情報の内容
- 1の情報を取り扱うこととなる者の氏名又は名称
- 1の情報の利用目的
[1]https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/gaibusoushin_kiritsu.html#h01
まとめ: 外部送信規律対応 は プラポリを2段に変更すればok!
プライバシーポリシーを変更すれば対応できます。
2023年5月18日の総務省の資料[1]でパブリックコメントしている事業者NTTドコモ, KDDI, ソフトバンクのサービスの対応状況を調べた結果「au ナビウォーク」が対応済みでした。
その対応内容は次の整理です。つまり「送信情報の概要(プライバシーポリシー概要)[2]」を追加すれば問題ないです。
# au ナビウォーク
設定 -> 「送信情報の概要(プライバシーポリシー概要)」 -> プラポリ
# 一般的なアプリ
設定 -> プラポリ
LINEの事例
https://terms.line.me/line_rules_extmod?lang=ja
[1]https://www.soumu.go.jp/main_content/000880995.pdf
[2]https://www.kddi.com/app-policy/android/app-policy-abst-Naviwalk_GooglePlay-1.1.html
総務省に裏どりヒアリングしてみた
問合せ先は「自分に関する情報が第三者に送信される場合、 自身で確認できるようになります。」のページ下部
前提
電気通信事業者です。
外部送信規律で質問です。
自分に関する情報が第三者に送信される場合、 自身で確認できるようになります。の案内を読んだ上で質問します。
利用者が容易に知り得る状態に置くために通知又は公表を検討しています。
うちは外部送信規律の対象か?
■ 問合せ内容
外部送信規律に関するフローチャートを見ました。前提の通りです。私のサービスは外部送信規律の対象ですか?
■ 回答
対象となります
第三者のサーバについて解釈範囲について
■ サマリー
GCP(メインサービス提供)とGoogleAnalytics(分析)はそれぞれ分けてに記載が必要。これは「電気通信事業法 第二十二条の二の二十九」の「情報送信指令通信ごとに」によって規定されている。
■ 問合せ内容1
サービス提供のため運営するサーバは、Google のGCPを使ってサービス提供している。これは第三者サーバではない、対象外、通知に記載不要といった認識で良いか
■ 回答1
認識は間違っている。記載が必要
■ 問合せ内容2
分析のためにユーザ行動情報をGoogleAnalyticsに送信している。これは「第三者のサーバ」といった認識で良いか
■ 回答2
認識の通りである。記載が必要
■ 問合せ内容3
1と2を一括で記載してよいか
■ 回答3
タグごとに記載する必要がある
■ 問合せ内容4
タグごとに記載と紐づく法令を教えてほしい
■ 回答4
電気通信事業法施行規則第22条の2の29である。これは6月16日に施行される
■ 資料
電気通信事業法施行規則第22条の2の29
(利用者に通知し、又は利用者が容易に知り得る状態に置くべき事項)
第二十二条の二の二十九 法第二十七条の十二本文の総務省令で定める事項は、情報送信指令通信ごとに、次に掲げる事項とする。
一 当該情報送信指令通信が起動させる情報送信機能により送信されることとなる利用者に関する情報の内容
二 前号に規定する情報の送信先となる電気通信設備を用いて当該情報を取り扱うこととなる者の氏名又は名称
三 第一号に規定する情報の利用目的
AppとWeb対応について
■ 問合せ内容1
アプリとWebで同じサービスを展開しています。
通知はWebからもアプリからも容易に知り得る状態に置く必要があるといった解釈で間違いないか。
■ 回答1
間違いないアプリとWeb両者対応が必要である。
さいごに
改正電気通信事業法の理念は素晴らしいと思います。
総務省の外部送信規律のご担当者様は電話応対中ですと、何度掛けても電話つながりませんでした。
本当にお疲れ様です☕☕☕