この記事は、自分のブログ「BI探検ノート」の記事を、Qiita 向けに転載したものです。元記事: https://bi.nagashigoto.com/blog/powerbi-number-column-is-text/
売上の列をグラフの値に入れたら、合計が選べず、「カウント」になって、全部の棒が 1 になる。数字のつもりの列が、文字列(テキスト)として読み込まれているときの症状です。
確認日: 2026年10月19日。Power BI Desktop(日本語版、2.159.883.0)で、ダミーの5行の CSV を使って確かめました。確認できていないことは、末尾にまとめました。
結論(30秒版)
- 数字以外の文字(「円」「,」「¥」「約」「-」)が混ざった列や、全角数字の列は、テキストとして読み込まれました。
- 直すには、Power Query エディターで、不要な文字を「値の置換」で消してから、データ型を「整数」(または「10進数」)にします。
- 「-」は、型を変えると「Error」になります。「エラーの置換」で null にします。全角数字は、型の変更では直らず、半角に置換する必要がありました。
何が起きたか
次の3列を持つ、5行の CSV を読み込みました(店舗ごとの売上のダミーです)。
- 売上A: 「1,200円」「¥3400」「約500」「-」「2,100円」が混在
- 売上B: 全角数字(「1200」など)
- 売上C: 半角数字(「1200」の末尾に半角スペースを付けたもの)
Power BI Desktop が読み込み時に判定した型は、次のとおりです。
- 売上A: テキスト
- 売上B: テキスト
- 売上C: 整数(末尾の半角スペースがあっても、数値と判定されました)
売上C だけ、データペインに「Σ」のマークが付いています。テキストの列には付きません。
症状
テキストになった売上B を、縦棒グラフの値に入れました。
- Y軸には入らず、「凡例」に入ってしまい、棒は出ませんでした。
- Y軸にドラッグすると、「売上B のカウント」になり、全部の棒が 1.0 になりました。
- 値のメニューには、「カウント (一意の値のみ)」と「カウント」だけが出て、「合計」はありませんでした。
直し方(Power Query エディター)
ホームの「データの変換」で、Power Query エディターを開きます。
1. 不要な文字を置換する
- 売上A の列を選びます。
- 「変換」タブの「値の置換」を選びます。
- 「検索する値」に「円」、「置換後」を空にして、OK を押します。
- 同じように、「,」「¥」「約」も消します。
2. データ型を整数にする
列見出しの左のアイコンか、右クリックの「型の変更」から、「整数」を選びます。
「-」の行は、ここで「Error」になりました。
3. エラーを null にする
「変換」タブの「値の置換」の ▾ から「エラーの置換」を選び、値に null を入れます。「-」の行が null になります。
null は、キーボードで入力すると、大文字の NULL になって警告が出ました。そのときは、貼り付けで入力すると通りました。
4. 全角数字は、置換が必要
売上B の全角数字は、整数に変換すると、5行とも「Error」になりました。右クリックの「型の変更」の「ロケールを使用…」(整数、日本語(日本))でも、同じでした。
「値の置換」で、全角の 0〜9 を、半角の 0〜9 に、10回置換してから整数にすると、変換できました。
5. 閉じて適用する
ホームの「閉じて適用」を押します。3列とも、データペインに Σ が付きました。
グラフを直す
既存のグラフは、「売上B のカウント」のままでした。値のフィールドの ▾ を開くと、「合計」が選べるようになっています。「合計」を選ぶと、「売上B の合計」(1500、1200、900、800、600)になりました。
公式の記載
Microsoft Learn(日本語版)に、次の説明があります。
- CSV などの非構造化ソースでは、型を、最初の200行に基づいて自動で判定します。
- 型の変更は、「ホーム」「変換」のデータ型メニュー、列見出しのアイコン、右クリックの「型の変更」から行えます。
- テキストを別の型に変換するときは、ロケールが使われます。
- 先頭の空白は削除されず、末尾の空白は自動で削除されます(Power BI のデータ型の説明)。
私の環境では、「最初の200行」の件の再現(201行目以降の混在)は、していません。
この記事で確認できたこと・できていないこと
確認日: 2026年10月19日。Power BI Desktop(Windows、日本語版、2.159.883.0、未サインイン)、ダミーの5行。画面や名称は、バージョンで変わることがあります。
確認できたこと
- 上の3列が、それぞれテキスト、テキスト、整数と判定されたこと
- テキストの列で、合計が選べず、カウントになること
- 置換、型の変更、エラーの置換で、売上A を整数にできたこと
- 全角数字は、型の変更やロケール指定では直らず、半角への置換が必要だったこと
- 閉じて適用のあと、既存グラフの値は、自動では合計に変わらず、手で「合計」を選ぶ必要があったこと
確認できていないこと
- 「約500」を 500 として扱ってよいかは、データの意味で決まります。この記事では、置換しただけで、判断はしていません。
- null を含む列の合計が、どう表示されるか。
- 201行目以降に混在があるときの動き。
- ほかのバージョンや、英語版での動き。
参考
- Power Query のデータ型(Microsoft Learn)。確認日 2026年10月19日。
- Power BI のデータ型(Microsoft Learn)。確認日 2026年10月19日。





