この記事は研究室内で学部生の後輩向けに書いた文章をまとめたものです。
情報は2025年1月時点、Linux用です。何か問題がありましたらお気軽にご質問ください。
解析を始める前に:Linuxの基本動作
ディレクトリを作る
解析を実行するフォルダのことを「ディレクトリ」と呼ぶ。
これは後述するが、作業机のようなイメージである。
解析を行う際は、元データ(ショットガンシーケンスのファイル.fastq.gzや、NCBIから取り込んだSRAなど)を別の場所(ここでは例として「motodate」内の「kaiseki」)に コピー する。
(※移動じゃなくてコピー。元データは触らないようにするのが吉)
コピー先のフォルダを開き、何もないところで右クリック、出てきた選択肢の中から「端末で開く」を選択する。
端末(コマンドプロンプト)が現れた。
コマンドを使う解析は基本的にここで進めていく。
「ディレクトリ名」に続く$ の先に何かしらの命令(コマンド)を入力することで、「motodate」内の「kaiseki」を対象(ディレクトリ)としたコマンド操作が可能になる。
Windouwsで使えるようなショートカットキーは使えないどころか異なるコマンドを出してくるので注意!!!例としてCtrl+Cを押すと解析が中止されてしまう。罠。
例として、ディレクトリ内のファイルの名前を全て表示してくれるコマンド「ls」を打ち込んでみる。
ディレクトリ内のファイルの名前が表示された。
端末に打ち込んだコマンドは、基本的にそのディレクトリ内のファイルにしか影響しない。
概念図
ディレクトリは作業机のイメージであり、「kaiseki」というフォルダで店を広げている場合(ディレクトリとして認識させている場合)「motodate」の中のファイルは開けない。机の上にあるものを知りたい場合は ls で確認するとよい。
ディレクトリを変える際は、「cd」と打つと一番大元のディレクトリに戻るので、そこから「cd + 移動したいディレクトリ名」を入力する。