はじめに
2020年初頭から始まったコロナ禍は、IT業界にも大きな変化をもたらしました。
「リモートワークの浸透」「DXの加速」「エンジニア需要の変化」など、技術トレンドや働き方だけでなく、案件内容や単価相場にも大きな影響がありました。
本記事では、2020年以前/2020〜2022年(コロナ禍)/2023年以降(現在)の3つの時期に分けて、IT業界の「単価の推移」と「案件傾向の変化」についてまとめていきます。
2020年以前(コロナ禍前):客先常駐が主流、リモート案件はごく一部
案件傾向:大企業SIerの受託案件・ウォーターフォール型が多く、BtoB中心
単価水準(中央値):月55〜60万円前後
特徴:常駐案件が圧倒的多数
補足:「とにかく現場に入ってもらえればOK」という時代で、スキルマッチより「空いてる人を埋める」案件が目立ちました。
2020〜2022年:コロナ禍の混乱とリモート転換期
案件傾向:リモート案件が急増
単価水準:作業指示が不要な層(中堅〜上級者)の単価上昇(月60〜80万)
特徴:ZoomやSlackなどコミュニケーションツールの活用がデフォルトに
補足:リモート案件が急増し作業指示が不要で一人称で動ける層の需要が増えたことで、
業務責任が増え(募集ハードルが上がり)、単価が上昇しました。
2023〜2025年(現在):リモートワークの定着&スキルが評価される時代
案件傾向:出社、リモートなど働き方を選べる
単価水準:2020〜2022年から大きく変化なし
特徴:スキルに応じた単価差が明確化
スキルセット:TypeScript/React/Python/クラウド技術などが高単価領域
「技術×マネジメント(PM/PdM)」でさらに上積み可能
補足:リモートワーク前提の時代を経て、対面コミュニケーションを好む人が増え、
多様な働き方を選択できる時代になりました。
これから求められるスキルとキャリア戦略
安定より変化に強いスキル:特定の言語よりも、「自走力」「環境構築力」「設計力」
ポジションも重要:単なる開発者より「要件を決められる人」の市場価値が高い
学び直し(リスキリング)の重要性:クラウド技術・Webアプリ技術などへの継続学習
まとめ
2020年以前:常駐がメインで、スキルマッチより稼働優先の傾向が強い
2020年~2022年:リモートが急増し、一人称で動ける人が重宝される
2023年〜2025年現在:多様な働き方が選択可能で、スキルに応じた単価差が明確に
IT業界は、これからも「変化が速い市場」です。
エンジニアとして市場価値を高めていくためには、「環境に依存せずに成果を出せる力」を意識して身につけていく必要があります。
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今後とも、よろしくお願いいたします。