2019 年日本上陸以降、Integration 領域、API 領域、レガモダ領域などなどで巷で耳にすることが増えた MuleSoft。この MuleSoft ってどこから勉強したら良いの?初心者から一歩先に進むにはどう勉強したら良い?といった疑問に対して筆者が独断でピックアップしたお金を使わずに学習するためのコンテンツをまとめたものです。
MuleSoft ってそもそも何?
MuleSoft は 2006 年に Data Integration 領域から Donkey Work(英語のスラングで「面倒な仕事」)を排除しようという目的で作られた mule という Open Source の ESB を使ってビジネスを開始した独立系ベンダーです。
その後、2018 年に Salesforce に買収され、現在では同社内で MuleSoft というブランド名の下、主力製品である Anypoint Platform を中心に活動されているようです。
この Anypoint Platform は mule をベースに iPaaS や API Gateway などの機能を取り込みながら拡張し、下記のようなアプリをローコードで実装するツールのようです。
- API 実装
- API Gateway
- Event Driven アプリ
- GraphQL
- バッチアプリ
開発したアプリは下記のプラットフォームから選択して運用できるようです。
- CloudHub(MuleSoft が運用する Managed Cloud 環境)
- kubernetes 基盤
- Linux, Windows, UNIX などの MuleSoft がサポートする OS 上で MuleSoft を Application Server として運用
このように機能が広範であるが故にどこから勉強したら良いの?と迷われがちな MuleSoft。では早速この MuleSoft を無料で学べるコンテンツを見ていきます。
コンテンツ一覧
MuleSoft 公式トレーニング
Anypoint Platform 入門 〜とりあえず基礎の基礎を体系的に学びたい方へおすすめ〜
MuleSoft Anypoint Platform を使って API の仕様設計、共有、開発、デプロイ、Gateway を使った管理に至るまでの一連の流れを学習するコースです。
- 提供形態:Self Paced という Web 上で好きな時にログインしてテキスト等を見ながら学習する方式
- 言語:英語
- コンテンツのボリューム: 2 日
- 詳細リンク
Anypoint Platform 開発基礎 〜 一通りの開発技術を習得したい人へおすすめ〜
「Anypoint Platform 入門」で学習する内容に加えて、MuleSoft Anypoint Platform で開発をするのに必要な知識を一通り学習するのに必要なコンテンツがカバーされています。
単純な DB 接続 API を開発するだけでなく、エラーハンドリングやループ等実践的なトピックが網羅されています。
このコースは MuleSoft Certified Developer Level 1という資格の取得に必要な内容をカバーしているようです。
- 提供形態:Self Paced という Web 上で好きな時にログインしてテキスト等を見ながら学習する方式
- 言語:日本語、英語
- コンテンツのボリューム: 5 日
- 詳細リンク
日本語チュートリアルサイト 〜実用的な技術を拡げたい人におすすめ〜
Salesforce で MuleSoft に所属するメンバーが管理するチュートリアル集です。
超初心者向けのコンテンツから、ある程度の知識を持った人向けの応用レベルコンテンツまでまとめられています。
上の公式トレーニングを試した後に幅を拡げるために応用編を試すのも良いですし、公式トレーニングをやる前に hello world レベルから試してみたいという方にもおすすめです。
Trailhead(Salesforce 公式トレーニング) 〜バッジも獲得したい人におすすめ〜
Build Great APIs and Integrations with MuleSoft
下記のコンテンツを学習する Trailmix です。
- API の基本コンセプト
- Anypoint Platform の製品概要
- API 仕様の設計、共有
この他にも Composer や RPA という MuleSoft の別製品向けのコースも幾つか Trailhead には用意されていますが、本記事は Anypoint Platform の学習コンテンツのご紹介のため、それはまた別の機会にでも。
DataWeave Playground
MuleSoft はローコードでアプリを開発する製品ですが、必要に応じて独自の変換ロジック等をスクリプティングできます。
このスクリプティングで利用する言語が DataWeave という JVM 言語になっておりまして、この DataWeave を即時試せるブラウザ版の Playground が MuleSoft から用意されています。
学ぶより慣れろ、でまずは DataWeave を動かして感覚を掴みたい、実装の際に起動・テストの手間を省いて動きを効率的に確認したいという人におすすめです。
MuleSoft Developer site
下記のようなコンテンツを扱う MuleSoft 公式の開発者向けポータルサイトです。
- learn from the experts - デモ動画
- チュートリアル
- MuleSoft 開発者向けの各種 News
チュートリアルの中身に関しては上記の日本語チュートリアルサイトでカバーされている内容が大半ではあるももの、自分で手は動かさないものの動きは見たいとという方にはデモ動画もおすすめです。
さいごに
学習コンテンツがあるのはわかったけど、ライセンス持ってないから勉強しようがないのでは思われるかもしれません。
MuleSoft は 30 日間無料でお試しできるトライアルライセンスを提供しているので、これを使って学習できます。
トライアルライセンスのサインアップの方法はこちらの記事をご参照ください。