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やる気ゼロでも成果をだす妻のスタンスは「やる気がなくてもやるんだよ」。

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妻は優秀なエンジニアなのですが、仕事が嫌いで、基本的にやる気がありません。口ぐせは「仕事だからやる」です。

特にやりたいこともないため、上司に「なにかやりたい仕事(興味のあること)ある?」と聞かれても「はぁ…まぁ、別にないですね。仕事なんだったらなんでもやりますよ」とマジでいいます。


また、仕事の範囲にもシビアです。チーム内にタスクが残っていたとしても、まずは「それって私の仕事ですか?」と聞きます。そして「仕事だったらやります。仕事じゃないなら定時なので帰ります」というのです。

私はどちらかというと「チームみんなで頑張ろう!」タイプなので、チームワークのノもない妻に対して「大丈夫なんだろうか」とハラハラしていたものです。


ところが、妻は入社 1 年目からみるみる昇格し、あっという間に私を追い抜きました。ただのベンチャーから上場企業へ転職し、私を置いてきぼりにしている自覚もないまま、いまや国を相手に仕事をしているのだから驚きです。


───で、最近になって分かったのですが、妻の「仕事だからやる」という姿勢は、仕事において正しいスタンスであり、それこそがプロフェッショナルだというのです。


仕事にモチベーションは不要

今年の 5 月だったか、こんな記事がバズっていました。

「モチベーション」という言葉を若い人から聞くたびに違和感を覚えます。もちろん体調やパーソナルな事情で、仕事に向けてテンションを上げにくい時もあるでしょう。でもそれは口にしてはいけないことではないでしょうか。打席に入ったプロ野球の選手が、「今日はモチベーションが上がらないなぁ。打つ気が起きない...」などと言ったらプロ野球人生は終わりです。ビジネスパーソンもほかの職業も、報酬をもらっている以上、その厳しさを持つべきと考えます。これがプロフェッショナリズムの基本です。

出典:DeNA.「「給料をもらって仕事をしている自覚がないのか」 :南場連載」(2016/01/14)- https://dena.com/jp/news/2694a/


よくいわれる、「プロフェッショナルはモチベーションに左右されてはいけない」というアレです。

記事のコメントには比較的否定的なものが多くみられました。それは「モチベーションは大事だよ」という、どこか丸くて、ものわかりのいい意見です。けれど、それは感情論を嫌い、揚げ足を取られた方が負けというゲームの話。

実生活にはそんな謎ルールはありません。成果を求められる仕事においては、「モチベーションを大事にしよう」なんていう "ぬるい建前" は不要で、純粋に成果がすべてです。

がんばって取ってきた仕事に対して「モチベーションあがんねぇっす」なんて言われたらカチンときますし、そういうひとには仕事を任せたくない(実際に任せない)という場面も多々あります。


─── 私がこの記事を読み、そこから月日は流れ、5月病、GW明け、お盆休み明けのすべてで、社内の「モチベーション上がんないっす」を聞いてきました。

それに比べ、妻、毎日がイヤイヤ期なのですが、季節やイベントの影響をうけず、「モチベーション」あるいはそれと同意義のことばを使っていませんでした。彼女はいつも、「仕事だからやる」と諦めて出社し、成果をあげて帰ってくるのです。


そういう彼女をみていると

「ああ、確かにな。"モチベーション" なんてことば、使わんほうがいいな。とてもプロフェッショナルには見えねーわ」───と思うワケです。


--


また、『頭のいい人が話す前に考えていること』の著者、安達裕哉さんは、「やる気」についてこのように述べています。

そんなある日、私は普段頑張っていた部下の一人が、元気がないと気づきました。

お客さん先なのに落ち込んでいて、明らかに仕事が手についていないようなのです。そこで「これは良くない」と思い、後で理由を尋ねたところ、

「そんな風に見えます?」と言われました。

「普段と違うとは思う」というと、彼は

「すいません、プライベートの事情で落ち込んでます。」

というのです。


ああ、なるほど。

勘違いしていた。

そう思いました。


つまり、お金をもらっているプロであれば、「仕事のやる気」と「プライベート」は切り離されており、プライベートの状況によらず、仕事を遂行するという思い込みは、間違っていたのです。

出典:Books&Apps.「上司は「部下のやる気を上げよう」なんて考えなくていいけど、やる気を削ぐ行為は直ちにやめろ。」(2022/09/07)- https://blog.tinect.jp/?p=78131


─── 仕事とプライベートが地続きのひとは、たやすく仕事のやる気は下がるということです。そして、そういう人は少なくないと。

なるほど。やはり、個人に求められるスタンスとして、このプロフェッショナリズムの基本は重視してもよいのではないでしょうか。


なんにでも言える

仕事を例にあげていますが、これはなんにでも言えることです。

例えば、勉強。

例えば、筋トレ。

例えば、読書。


このような「三日坊主」になりがちなものは、まず「モチベーションに頼るな、習慣化しろ!」というアドバイスを受けます。そう、モチベーションに頼るのは、継続という面においても危険な要素なのです。

あるとき、モチベーションがなくて1日サボってしまった。次の日もなんとなくやる気が出ず、やらなかった。そのままやめてしまった。

───こんな話はよくあることです。皆さんも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。ちなみに私は何回も体験しています。


「必要なことだからやる」とか、「いまはそれをする時間だからやる」というのは、我々が嫌いそうな「機械的」「消極的」「主体性の欠如」なんかと言われ、よくない印象があるのかもしれません。

しかし、仕事や勉強においては有効な場合がありそうです。


モチベーションは大事ではある

まぁ、でも、私はモチベーションを求めることを否定できません。だって、私もモチベーションで動いているからです。やはりモチベーションは大事だと思いますし、モチベーションがないときは仕事に身が入りません。

モチベーションに踊らされるのはやめたいな、とは思っています。だって、しなければいけないことがあるのに「モチベーションがないんでできないっす」では話にならないでしょう?なんでこんなに集中できないのか、自分にうんざりすることも多いです。


まぁ難しいですよね。


私がブログをサボるとき、妻はよくこう言うのです。

「やる気がなくてもやるんだよ」


ほんと、シロクマ先生みたいなことをいいますよね。

私自身も、うまくいっている時期もあればうまくいかない時期もある。どうしてもドーパミンが出ない、やる気も集中力も完璧とは言えない時期もある。そういう時にひねり出したアウトプットは、たいてい、色艶が足りないと感じられる。

だ け ど や る ん だ よ !

自分自身の活動を、気まぐれなドーパミンに委ねきってしまっては何もできない。ときにはドーパミンに逆らうように執筆・仕事・勉強をしなければならない場面だってある。

第一、〆切のたぐいは容赦なく迫ってくるのだから、ドーパミンが出ないから書かない・創らないなんて選択肢はないのである。

出典:Books&Apps.「脳汁出なくても「や る ん だ よ !」」(2025/02/27)- https://blog.tinect.jp/?p=89052


まぁ難しいですよね。


以上です。

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