育休復帰直後にCEDEC 2025で登壇した話
この記事は
KLab Engineer Advent Calendar 2025の7日目の記事です。
はじめに
先日、横浜で開催されたCEDEC 2025にて、 全世界ユーザーのDL体験向上を目指して!マルチCDNの仕組みと統一的な評価手法 というセッションをさせていただきました。
自身初のCEDEC登壇について、「育休復帰直後の登壇」だった点を含めて、一年の振り返りとして残しておきます。
発表の詳細については公開されているスライドをご覧いただければと思います。
発表までの時系列
まずは時系列の整理です。
- 1月: 技術広報として社内公募を推進しつつ、上司の提案で自らも応募
- 3月: 育休開始。中旬に採択通知を受け取る
- 4月〜6月: 育休期間
- 7月: 職場復帰。 7/23 本番
発表した内容については、主に2024年に社内で実施した内容をまとめたものです。
当初の目論見では、「育休中に子供が寝ている隙に追加のデータ分析をして、発表に盛り込もう」と意気込んでいました。
しかし、現実はそう甘くはありませんでした。2人目の育休だったのですが、「抱っこから下ろすと泣く」という**仕様(笑)**により、PCを開く時間が物理的に取れませんでした。
結果として、追加分析は断念せざるを得ませんでした。
「復帰=即登壇」というプレッシャーの中、準備を進めることになりました。
発表準備について
普段、私は技術広報として「締め切り守ってくださいね〜」とエンジニアのお尻を叩く立場にあります。
しかし、いざ自分が当事者になると、「まだマージンがある」と油断してしまい、結果的に個人的に引いているデッドラインギリギリのスケジュールで進行してしまいました。
リハーサルサイクルの運用
5月末までに第1校をまとめて、2週に1度のペースでリハーサルとフィードバックを繰り返してきました。
自分が育休中で社内のレビュー者と時間合わせられない中で、ZOOMでの練習録画共有とフィードバックの時間を分離したのは、結果的に良い取り組みでした。育休などがなくても、今後とも使っていけそうなやり方だと良い収穫になりました。
また、自分が登壇者側になってあらためて感じたこととして、資料が未完成でもまずは「喋ってみる」場を強制的に設定することも大事だと思いました。
登壇してみて
今までは受講者側しか知りませんでしたが、登壇することで今後のアドバイスに使えそうなコトをいくつか感じました。
普段の社内発表程度であれば、スライドのどの部分をはなしているかマウスカーソルで補足したりしていましたが、当日の場ではなかなかやりにくさを感じました。そういった面で、スライドの作り方についてもっと考え方を変えていかなければと思いました。
登壇時には、普段の業務に使っているPCとは別に、登壇資料だけを入れた登壇用PCを用意することで、不意の社内映り込み(社内通知やデスクトップ)を避けられる安心感は大事だなと思いました。
受講参加した感想
5年ぶりの現地参加でしたが、やはりCEDECの熱気は刺激的でした。
特にAsk the Speaker(ATS)では、自分の質問だけでなく、横にいる他の質問者の意見も混ざり合い、議論が深まるライブ感を楽しむことができました。
おわりに
以上、育休復帰直後のCEDEC登壇と、そこから得られた技術広報としての知見メモでした。
CEDECという大きなイベントで登壇できたことは、非常に大きな経験でした。
他社の素晴らしい発表を見て、「もっとわかりやすく伝えられたはず」という悔しさも感じましたが、それも含めて非常に良い経験になりました。
また、技術広報として今後社内でアドバイスしていくに当たって、登壇者としてCEDECの仕組みを理解できたのは非常に有意義でした。CEDEC運営との実際のやり取りや具体的にどんな情報がCEDEC運営からもらえるのか、実体験として知れたのは非常に良かったです。
また応募できる話題が作れたら、積極的に応募していきたいと感じました。
今回の記事が、これから登壇を目指すエンジニアの方や、それを支援する技術広報の方の助けになれば幸いです。